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重曹うがいは虫歯予防に効果があると思いますか?
口臭予防歯磨き粉「美息美人」(びいきびじん)のお客様から「重曹でうがいすると虫歯予防できますか?」とのご質問をよくいただきます。
ネットで「重曹うがい」を検索してみると、あるある。「重曹水は虫歯だけでなく歯周病、膿栓、舌苔、口臭、口内炎などの歯科疾患の予防になる万能のうがい薬だ。」と多くの歯医者さんからの推薦が。
重曹は安価で手に入り、歯磨きしなくてもうがいだけで効果があるのなら、これは気になるところですよね。
今回は、この重曹うがいについてご説明したいと思いますが、先ず重曹について調べたことをお伝えしたいと思います。
重曹とは… 正式名称を炭酸水素ナトリウム(NaHCO₃)といい、白い粉末状です。重曹は人のからだの中にあるもので、食品添加物としても使われていて安全性が高いそうです。
重曹の一般的な用途としては… 粉を靴などに振りかけることで消臭効果があります。重曹水にすると、食器洗いやお風呂のぬめり取りに使えます。
このように重曹は、お家の中の掃除や消臭に効果を発揮しますが、どうしてそのような効果があると思いますか?
それは、重曹はアルカリ性のため、油脂やタンパク質を分解する働きがあるからです。しかし、重曹は弱アルカリ(pH8.2程度)のため、しつこい汚れを落とすことはできません。汚れがひどい場合には強アルカリ性の洗剤が必要です。
この重曹を口腔ケア(うがい)に用いると、本当に効果があるのでしょうか?気になりますよね。
結論からいうと、効果はありますが、期待し過ぎないようにしてください。
虫歯や歯周病になると口内のpHが酸性に傾きます。これは嫌気性菌が増殖するためです。弱アルカリの重曹水(pH8.2程度)を口に含むと、口内を中性に戻すことができます。また、アルカリの作用によって、タンパク質からできているプラークを分解します。
これが何を意味するかと申しますと、虫歯菌や歯周病菌の活動を抑える効果があるのです。それだけではありません。うがいによって舌苔や膿栓を予防することもできるかもしれません。
その結果、口内細菌が原因となって発生する口臭までが軽減できると言われています。
しかし、勘違いしないでくださいね。今お伝えしたことは理論上のことであって、重曹うがいで虫歯や歯周病が治らないのは歯石が着いているからです。歯石にプラークが付着しているため、重曹うがいだけでは難しいといえます。
口腔トラブルを完全に予防するためには、定期的に歯科でPMTC(歯石除去、クリーニング)を受け、丁寧にブラッシングすることが必要です。
でも、重曹うがいには「歯を強くする」効果があるので、おすすめしたいです。アルカリの重曹(NaHCO₃)には再石灰を促す効果があるため、うがいをすると食後の石灰化を予防できます。そのため、歯茎下がりによって象牙質が見えて歯がしみる(知覚過敏の)場合には、重曹うがいが効果を発揮します。
重曹水の作り方…500mlのペットボトルに水と、小さいスプーン1杯(約3g)の重曹を入れてかき混ぜる。
うがいのやり方… 重曹水を口に含み、口全体に行きわたるようにブクブクとうがいをします。(2~3回)膿栓など喉からの口臭が気になる場合は、ガラガラと喉うがいをすると良いでしょう。
口臭予防には、アルカリイオン水のうがい方法がおすすめです。
>>口臭がアルカリイオン水のうがいで取れるのか?実際にやってみた結果・・・