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口臭!どうすれば治る?

口臭の治し方について全て知っているという方は、これから先をお読みいただく必要はありません。口臭が気にならない方のための内容ではないからです。

これからご紹介するのは、「何をしても口臭が治らない。。」と困っている方のための記事です。

(歯科関連会社の)私のところへは、毎日「口臭がなおりません。どうすればいいでしょうか?」という相談が来ます。その時の回答をまとめたので、ご参考にしてくだされば幸いです。

口臭は、体の疾患(または病気になる前の段階)が原因で発生します。ですから、口臭の原因となっている病気が治癒すれば、口臭は治ります。

ですから、あなたの口臭原因が何なのかを理解することが重要です。

口臭原因

口臭原因を大きく分けると、次の5つになります。

1、 口臭のしないタイプ
2、 口からの臭い(虫歯や歯周病、歯垢)
3、 舌からの臭い(舌苔、唾液)
4、 耳鼻科疾患が原因(後鼻漏、膿栓、膿汁、痰)
5、 胃腸疾患が原因

自身の口臭や体臭は嗅覚が麻痺するため、(相手の人が鼻を触るなど)他人の反応で「自分の口臭が原因だ。」と思っている人がいます。そのような精神的な口臭症を自臭症といいます。

まずはタニタの簡易口臭チェッカーなどを使ってチェックしてはいかがでしょう。病的でない生理的口臭の場合には、起床時や空腹時には口臭値が高くなりますが、食後には唾液でPHが中和されるために口臭値が下がります。

口臭チェッカーの数値は当てにならない!?正しく口臭を測れない原因

口臭の9割は、虫歯や歯周病など口内の原因によって出ています。ですから、効率よく口臭を治すためには、歯科で検査・治療する、加えて定期検診(歯石除去、クリーニング)されることをおすすめします。

根本的な口臭原因は歯磨き不足

そして、歯科疾患の原因となっているのは、歯磨き不足によるものです。ですから、、、

口臭を改善するための一番の方法は「歯磨き」です。

な~んだ、ガッカリ。」と思っていませんか?しかし、ブラッシングケアは、口臭対策や予防の王道なのです。

効果的な歯磨き方法
1、鏡を見ながらブラッシングする
2、歯磨きに5分以上時間をかける
3、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの歯磨きツールを併用する
4、磨き方に自信がない場合は、電動歯ブラシを使用する
5、就寝前の歯磨きを丁寧におこなう

口臭が治らないと、「胃腸が悪いからかなぁ?」と疑う人がいますが、口臭の9割は、歯磨き不足で残ったプラーク(歯垢)が原因になります。

プラークは食べかすと口内細菌などの塊で、虫歯や歯周病の原因になるため、予防するためにはプラークを取り除かないといけません。歯槽膿漏になり口臭に困っている人がいますが、ていねいに歯磨きを行うのが一番の予防方法です。

口臭予防で最も効果を上げるのは、寝る前の歯磨きです。歯磨きをしないで眠ると、朝起きた時には、唾液がネバネバになりひどい口臭になるのでご注意ください。眠くても頑張って歯磨きするのが口臭予防の一番のコツです。

プラークは当初ネバネバしていますが、24時間たてば固くなり歯石になります。固い歯石は、歯磨きをしても歯から落とすことはできません。(歯石除去を歯科で行うのはそのためです)

歯石はザラザラ面をしていてプラークが付きやすく、細菌を増殖させる原因になります。

口臭の7割は舌苔から発生している

口内細菌が増えると、唾液が粘つき舌苔ができるようになります。舌苔は嫌気性細菌と口内の汚れが固まってできた苔で、細菌がタンパク質を分解発酵するときに口臭物質VSC(揮発性有機化合物)ができます。

口臭物質VSCは、口内が乾燥すると硫黄臭を発生し、口臭となるのです。

そのため、口臭の発生している人の7割は、舌苔が出来ていると言われています。ですから、舌苔が厚い場合には、舌ブラシで舌清掃(舌苔ケア)をすることが必要です。

一般的な舌みがきのやり方は、舌ブラシや歯ブラシを使用して、鏡を見ながら舌の奥から前方に向けてこすって苔を取る方法です。

舌苔ケアについて→舌が白い!舌苔の治し方って知っていますか?

その他の口臭原因への対策

ブラッシングと舌磨きで、たいていの口臭は改善することが可能ですが、治らないケースがあります。そのケースと対策法をご紹介します。

1、 鼻・喉からの口臭

副鼻腔炎など耳鼻科疾患が原因で口臭がしていることがあります。副鼻腔炎の場合は、(鼻頭の左右にある副鼻腔に)膿がたまるため、顔の上から抑えると痛みがあります。また、鼻汁に膿が混じるため粘ついていて、緑色などの鼻水になります。膿臭い臭いが、口と鼻から出るのが特徴です。

慢性扁桃炎の場合には、常に膿栓や膿汁ができるため、喉から下水臭のような口臭がします。耳鼻科を受診することが大切ですが、慢性の場合には、「うがい」で喉を清潔にすることで口臭予防になります。

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2、 更年期障害

更年期になると、いろんな障害が起きますが、口臭で悩む方も。その理由として、薬の副作用(降圧剤、安定剤、睡眠誘導剤など)、ストレス、唾液量の減少が原因になっているケースが多いです。
薬によっては、副作用で唾液量が減少する薬がありますので、副作用の少ない漢方薬に代えてもらってはいかがでしょう。

更年期の女性は口臭がひどくなる!?

3、 ドライマウス

唾液の分泌が減ると、口臭は強くなります。ドライマウスの原因には、ストレスや唾液腺の衰えなどがありますので、軽い運動をしたり会話によって良く口や顎を動かすと唾液腺の刺激につながります。

ドライマウスの対策はコレが一番!いったいどんな方法なのか?

4、 歯槽膿漏(歯周病)

歯周病は口臭原因で最も多いかもしれません。歯周病が進行すると、歯肉縁下にポケットができて臭い液(膿・血)がたまります。歯周ポケットを塞ぐためには、歯周病治療と丁寧なブラッシングが不可欠です。
軽度歯周病の場合には、歯周病は治り、口臭もしなくなります。

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5、胃腸

呑酸によって逆流性食道炎になると、酸っぱい口臭が出ます。また、便秘・下痢で腸が不調になると、舌苔ができるなど口臭原因になります。このような胃腸が不健康な場合には、乳酸菌配合のサプリメントが効果があるかもしれません。

胃からくる口臭を治したいのですか?

6、口臭原因が分からない場合
口臭の原因には5つのタイプがある!あなたのタイプは?

口臭の治し方の基本

口臭対策をするときのポイントは、唾液の分泌を増やすことと歯磨きです。そのためには、次のことを基本にしてみてください。

1、口臭チェック
2、歯科治療
3、ドライマウスの改善
4、丁寧なブラッシング・うがい
5、食習慣の改善(小魚やナッツなど固いものを食べて唾液を出す)
6、こまめに水(白湯・お茶)を飲んで、口内乾燥を予防する

まとめ


口臭が治らないと困っている人にお聞きすると、ほとんどがデンタルリンスやマウスウォッシュなどの歯磨き剤のほか、タブッレットやサプリメントを利用されています。

しかし、これらを使用しても口臭予防に効果が少ないのは、口臭原因となるプラークが除去できないからなのです。

また、口臭は実際以上に気になるものです。そのため、正しく判断できないことが問題です。そんな時には、(口臭チェッカーを使用して)口臭チェックすることも大切です。

虫歯や歯周病になっている場合は、歯科を受診されることをおすすめします。

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