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Nocotugu(のこつぐ)始めました!
こんにちは。Nocotugu(のこつぐ)代表の川北です。
これからNocotuguのメンバーとともに、定期的にnoteを書いていこうと思います。
空き家に関する話題は幅広く、例えば「住宅・土地統計調査の意義」や「空き家の定義の曖昧さ」など、掘り下げたいテーマは数多くあります。
ただ、まずは Nocotuguとはどのようなプロジェクトなのか 、そして どのような経緯で生まれたのか をお話ししたいと思います。
Nocotuguのきっかけ
私は大学で建築を学びながら、「デジタル技術を用いて、建築の課題を解決したい」と考え続けてきました。ブロックチェーン技術に特に惹かれ、建築NFTコンペやAR模型プロジェクトを通じてその可能性を探求してきました。しかし、ある時ふと気づきました。
これらの取り組みは、建築学生の課題に過ぎないのではないか?
もっと根本的で、社会全体に関わる課題があるのではないか?
この問いに向き合う中で、私は 空き家問題 に出会いました。日本では、2040年までに3軒に1軒が空き家になると予測されています。一方で、行政は人手不足や複雑な権利関係の中で膨大な空き家を管理しきれず、課題が日々積み重なっています。この現実を前に、建築学生として自分に何ができるのかを本気で考えるようになりました。
空き家問題の現状とNocotuguの取り組み
現在、日本の空き家問題は主に「利活用」や「解体」に注目が集まっていますが、その前提となる 空き家の適切な把握 や、取り組みを 評価する仕組み は十分に整備されていません。多くの自治体では、空き家バンクの設置やセミナーの開催といった施策が実施されています。しかし、それらの取り組みが実際にどの程度効果を上げているのか、具体的な成果が検証されていないのが現状です。このため、方向性の明確でない施策に多くのリソースが割かれ、結果として 持続可能な解決策には結びつきにくいのが現状 です。
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このような現状を受けて、私たちはまず 空き家数や空き家率を頻繁に取得 し、現状を的確に把握する仕組みの構築に注力しています。
Nocotuguは、このデータを基に、空き家問題への取り組みを 定量的に評価 し、地域ごとに最適な解決策を導き出すことのサポートを行うプロジェクトです。
空き家把握を通じた新しいコミュニティづくり
このプロジェクトは、街の空き家を把握する過程に地域住民を巻き込むことで、新しいコミュニティ形成を行いながら、空き家の把握を効率化する仕組みを取り入れています。
まずは、街中にカメラとGPSの付いたフリー自転車を流し、カメラから街の建物の画像を、GPSから地域住民の移動データを取得します。
建物判定AI技術を用いて建物の画像から劣化具合を10段階で取得、地域住民が多く通った道に面している空き家を緊急対応性の高い空き家としてリストアップし提供します。
この仕組みにより、行政は緊急度の高い空き家を迅速に特定し、対応を進めることが可能になります。
余談ですが、このアイデアはブロックチェーン技術の DePIN に触発されています。
把握後にも存在する大きな課題
このプロジェクトを進める中で、空き家問題に向き合う方々にお話を聞いてきました。そこで新しく見えてきた課題(空き家把握後の相談先の分類や、空き家の畳み方など)の多くが、デジタル技術を用いることで解決可能であると考えています。
以上を踏まえ、空き家数を把握する仕組みだけでなく、空き家問題の上流から下流まで一括でサポートする仕組みが求められていると考えました。
建築を学んできた身として、ただ効率化するのではなく、「空き家に関わる全ての人が満足する形」で新しい価値を足しながら、空き家問題のマンパワー不足的な課題を解決するプロジェクトを行います。
最後に
4月に始まったNocotuguですが、思想が固まり始め、ようやく本格的に動き出しています。
行政担当者の方々、空き家問題に関心を持つ学生の皆さん、とにかく気になる方々、気軽に連絡してください!お待ちしています!