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ベース録音の音について① ライン録音

ベース録音といえばDIやHI-zインプットがあるオーディオインターフェースに
直接繋いで空気を挟まず録音するライン録音と
ベースアンプのスピーカーキャビネットにマイクを立てて録音する
アンプ録音の2種を混ぜるのが伝統。

ベースアンプの音量的にこの二つの信号を同時に録るには
レコーディングスタジオでないと難しいのでレコスタが使えないような
ミニマムな制作とかならラインだけってのも多い昨今。
アンプシミュレーターも優秀だしなんとかなっちゃうしね。
実際ベテランの人が『俺レコーディングの時アンプ持っていかない』
って言ってる人もいた。

自分的にはベースの音ってやっぱりアンプから出ている
音の事だと思っている。ラインの音って自分の声を録音した時の
頭の中で鳴っている自分の声との違いに違和感を感じるような
そんな感覚に近い感じがする。
とはいえ、ライブ会場で鳴らすものと、家庭のオーディオ機器で
再生する違いがあるからレコーディングに関しては
アンプの音が100%良いわけではないのだけど。
ていうか求められる低音の質量が全然違うし。

自分のメインパートでもあるのでこれまでそこそこ
色々試してきたベース録音。
感じてきたことを徒然と書いていこうと思います。
今回はライン録音編。

ライン録音

ライン録音といえばDI(Dダイレクト・インジェクション・ボックスだっけな)
Hiインピーダンスの信号をLoインピーダンスに変換してくれるやつ。
ベーシストはライブでもおなじみのアレ。

録音始めた時は元々持っていたSANS AMPを使っていた。
DIとしてなのでSANS AMPで音作りとかは一切しないで
バイパスしていた。裸のラインの音に違和感があるとか言っていたけど
ペダルでベースアンプっぽい音にするのはもっと違和感があったから(笑)
一時期借り物のRupert Neve Designs PorticoのDI部を使ったりで、
ちゃんと所有しようと思ったのがこれ↓

AVALON DESIGN U5

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これって今も定番なのかな?
クリアでオーディオっぽくてハイファイ。万人がいい音っていう感じ。
後述する別のDIを基本持ち込むけど、これがスタジオに置いてあったら
曲によっては全然こっちを使うこともある優秀なやつ。
ただ優秀がゆえに飽きてしまったんだなこれが。

MANLEY Lab. Tube Direct Interface

現在のメインDIのマンレイ。
自分にはクリアなAVALON U5よりもチューブDIの方が合っていて
結果これになった。いかにもチューブ!て感じではなく
程よくチューブ感って感じでレンジが偏っているわけでもなく
いい塩梅。実はマイクレベルしか出てこないからHA(ヘッドアンプ)に
繋がないと音が小さすぎるし、案外壊れやすい。
時に音が変わった気がする。はっきり言って自分が入れるギターには
全然向いてない。というデメリットも多いけど
音が好きなんだからその辺許しちゃう可愛いやつ。
もう生産中止だから本格的に壊れたらどうしようか悩む。

UMBRELLA COMPANY SIGNALFORM ORGANIZER

こちらもメインで使っているDI。何気に開発中のプロトタイプとかも
試させてもらったりしたアンブレラカンパニーのオリジナルDI
痒いところに手が届きまくる便利機能がたくさん。

これ一台でHiインピ→Loインピのライン録音も、
Loインピ→Hiインピのリアンプも出来ちゃう。
"色付けを一切排除したクリアな音質"と打っているだけ音もクリア。
専用のアクティブDIケーブルがいい仕事する。
プラグにバッファーが仕込まれている
いわゆるアクティブベースのあれと発想は一緒なんだけど、
そこまで露骨なやつではなく純粋に信号大事にしまっせという印象。

アウトも豊富でパラアウト以外にも色々アウトがあるので
チューナーを繋ぎっぱなしにできたり便利。

近頃みんな使っている人も多くなってきた感じ。
音は果てしなくクリアでその後色々やりたい人にはお勧め
ギターのライン録りもいい感じでこれ使ってます。
値段もお手頃。今人に勧めるのもこれ。
ちなみにレビューもさせてもらっているのでよければそちらも

ベースに関して言えば実はラインの音はTube DIの方が好みだけど
ライン録りをした後その信号を使ってリアンプするので
Tube DIで録った音は色付けがあってリアンプでベースアンプから鳴らすと
若干の違和感を感じる。
このORGANIZERはクリアな信号なのでアンプに戻した時の違和感が
なくそっちの方が全然好き。と言うことでベース録りの場合は
ORGANIZERはリアンプ用の信号を確保するために使ってます。

やっぱリアンプするときは、音を入れるところと出すところを
同じ媒体にするのがいいと言うのは本当かも。

なので自分の使い方は結構特殊。
ベース→ORGANIZER→OUTからインターフェースへ(リアンプ用)
ORGANIZERのパラアウトからTubeDIへ(ライン用)となって
DIの2段がけみたいな形にして収録もそれぞれ1トラックずつ録音↓

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複雑でトラックも増えて管理がやや大変だけど、
これが現在の自分にとってのベストなのでそうしてます。
はーややこし。

AURORA AUDIO GTQ2

Tube DIのアウトから行くHAは写真上から3段目の
AURORA AUDIO GTQ2、そっからインターフェースに。
なんとかエアートランスが載っているとか言うアレです。
詳しくは誰かのレビューを。(笑)
実はこれに直接ベース繋いでもいい音で録れます。
一度レコーディング前日に大雪があって当日
車が出せなくなった時になんとかベースだけ担いで
アンプを持っていけなかった時にエンジニアが持ち込んでいた
これにベースを直で入れて録ったことがあって、
それがいい音で『もうこれだけでいいじゃん』ってなったと言う。

にしても値段高騰しすぎ。昔円高の時+まだ認知度がなかったための
セールで現在の半額くらいの値段で買ってたり。

自分的次なるDI

マンレイTube DIが壊れやすいってものあって
いつもうっすら『次何にしようか』とは考えていて
候補的には以前エンジニアさんの持ち込みで使わせてもらって
よかったMillennia TD-1と思ったりもしたけど生産中止?らしく
今流行りのA DESIGNSのREDDIあたりかなと思ったり思わなかったり。

アンプシミュレーター

基本はレコーディングした世に出る音源でも
デモ音源でもベースアンプを鳴らしてラインとミックスして使うけど
リアンプするまでの間や、修正の可能性があるアレンジデモでは
ラインで録った音に仮でアンプシミュレーターも使ってます。
使っているのはこの辺り↓

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左上から
・SANS AMP PSA-1
仮刺しならこれで十分 下手なシミュ使うより全然いい

・UAD Ampeg STV-VR Classic
確か無料。上があまりないので派手にはならないけどベースらしいローが
ちゃんと出る。ベースらしく抜けたいので好み。
アレンジの確認用デモとかこれを指していることが多い。

・UAD Eden WT800
可もなく不可もなく。Ampegがこもり過ぎな時は試してみる。
トランジスタのアンプっぽい音はまあまあする気がする。けど、
俺そもそもトランジスタのベースアンプは好きじゃなかった(笑)

・Darkglass Ultra
これは買ってまだ実戦では使えてないのだけどゴリゴリ系用。
実はうちのベースアンプで録りにくいのがそっち系。
Darkglassの実機のペダルは愛用しているから期待大。

と言うかんじ。大抵はSANS AMPとAmpegで
リアンプでベースアンプで録り直したら外しちゃう感じ。

そもそもなんでいちいちアンプ鳴らして録っているかと言うと
『やっぱ本物の方が〜』とか言う精神神話的な話以前に
実はアンプシミュレーターで細かくやる音作りが下手なのである(笑)
アンプ鳴らしちゃうとイメージしたベースらしい音に勝手になるので
そう言う意味では音作りを楽してる感じな訳です。

とベースのライン録音、と言うか主にDI遍歴について書いてみました。
シミュレーターもいいのが出てきてるからいずれいつのかの時代みたいに
『まだアンプ鳴らしてるの?平成か!!ww』みたいに
言われる時代が来るのだろうか。
次回はアンプ録音編です。

ついでに最後に宣伝をば

自作ベース音源作りました。
ラインナップは
・ジャズベース版(指弾き、ピック弾き&スラップ!)
・プレシジョンベース版(ミュート機能、サスティーンコントロール付き)
・アクティブベース版(指弾き、スラップ、5弦音域対応)
多くの人に導入していただいて嬉しい限りです。誰かの制作の力になれたら幸いです。

販売ページ↓

ベース音源制作note↓

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