[第2弾]新たな自作ベース音源リリースしました『FuruBass-PB1966』
前回noteに書いた第1弾自作ベース音源『FuruBass-JB1965』ですが思ったよりも多くの方に導入をしていただき、嬉しいレビューも多くありがたい限りです。プロの仲間も早速仕事でも使ってもらえてるみたいでそのレベルに達せているのは嬉しい限りです。
で、『FuruBass-JB1965』はビンテージジャズベースで作ったのですが、制作手順も分かったし、これなから他のベースでも作れると思い、自分のメインベースのもう1つであるプレシジョンベースでも作り『FuruBass-PB1966』としてリリースとなりました。(PBはプレシジョンベースの略)
こちらもベーシスト、作編曲家、サウンドプロデューサーである自分が普段のレコーディングで使用される楽器、機材をそのまま使い収録したベース音源で難解な操作を極力排除し、立ち上げたらすぐ使える、ベタ打ちでもそれっぽくなるという制作のインスピレーションを逃さない事を第一に考えた仕様になっています。
こちらは指弾き2フィンガーのみです。
FuruBass-PB1966販売ページ(Booth)↓
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サウンドサンプル
本人による製品説明動画
プレシジョンベースらしさを第一に
プレシジョンベース(以下プレベ)版のベース音源を作るにあたって一番出したいのは"プレベ"らしさでした。一般的にはジャズベース(以下ジャズべ)の方がバランスの良いオールマイティーなサウンドで、『FuruBass-JB1965』はそのジャズベサウンドで幅広く使えるのでプレベ版の『FuruBass-PB1966』ではそれとは違ったプレベらしい特徴を出したいのが第一にありました。
ベース音源制作のきっかけや、用途、収録方法などは基本『FuruBass-JB1965』の制作ノートと変わらないのでそちらのページを見ていただくとして、
端的に説明するとジャズべとプレベの音の違いは弦の振動を披露ピックアップの数の違いです。
ピックアップが1つなのがプレベ、2つなのがジャズべです。ピックアップの形状云々ありますがざっくり言うと、これが音の違いに出ます。
プレベは1ピックアップのおかげで音のバリエーションが少なくて、それに対してジャズべは2つのピックアップのバランスで多彩な音が出せるのです。ならなぜ先発のプレベが廃れずに今も人気があるかというと、1ピックアップのプレベにしか出せない音があるからなのでず。
プレベはジャズベに比べ"音色の多彩さ"に関してはジャズベに劣りますが、その分音に色気があったりバンドの中でのベースラインが聞こえてくるという特徴があります。これがプレベのいいとこかなと自分では思っています。実際自分もアレンジなどで『この曲はベースの動きが聞こえやすい方がいいな』って時はプレベを使うことも多いです。
プレベ愛のせいで話が脱線しかけていますがこの特質が出るように丁寧に音の収録をしました。ジャズベの『FuruBass-JB1965』とほぼ同じ設定で作ったのですでに『FuruBass-JB1965』をお持ちの方なら打ち込みのmidiはそのままに、音源ライブラリだけ入れ替えればそのサウンドの違いを感じていただけると思います。
『FuruBass-PB1966』だけの2つの機能
『ジャズベ版とプレベ版は音が違います!』という特徴だけではつまらないので『FuruBass-PB1966』にはプレベを演奏するときにやりたくなる奏法に切り替える機能をつけました。
1.ミュート奏法
Tower of PowerのベーシストFrancis Rocco Prestiaの左手で弦を軽くミュートしながら『ププププ…』と小気味よい音で演奏するのが大好きで自分も好きな奏法で、そのミュート奏法の機能をつけました。モジュレーションホイール(MIDI CC1)を半分から上(65〜)にするとミュート奏法に切り替わります。
この奏法は音をマイルドにすることができるので曲の静かな部分などでも効果を発揮します。また少し古いベースの音の印象にもなるのでオールディーズな曲やソウル、ファンク系でもマッチすると思います。
(この奏法でも音の収録をしているので全体の容量がジャズベ版よりも多くなってしまいました。。)
2.サステインを短くする機能
『FuruBass-PB1966』ではさらにサステインを短くするツマミを設置しました。
上で説明しているミュート奏法は押弦している指以外で弦の振動を抑えるわけですが、その弦振動をどれくらい抑えるかを指で調節してサステインをコントロールします。それを再現した機能となっています。
通常2フィンガーモードでもミュート奏法モードでもSustainツマミは機能しますがミュート奏法でサステインを最短にするとそれことTower of Powerサウンドを得ることができます。
↑Tower of PowerのFrancis Rocco Prestiaの演奏
音源概要
・Native Instruments KONTAKT 5.8.1以上にてお使いいただけます。
注:KONTAKT PlayerではDEMOモードになり15分以上使えません。
・最もスタンダードな2フィンガー奏法を収録しています。
・D1~D#4までの通常のノートとE4~G4までのミュート音(ゴーストノート)は
midiキーボードを打つ度に人差し指ピッキングと中指ピッキングが切り替わるので連打しても自然な演奏になります。
・F#1~D#4までは強いベロシティ(121以上)で全音下からのスライドアップに切り替わります。
・休符の時などに弦に触れるタッチ音も全弦で収録しています。
・グリスダウン、アップ、アップ&ダウンを全弦で2,3パターンの長さで収録
・モジュレーションホイールmidi cc1を65以上にすると左手でミュートしながら弾くミュート奏法に切り替わります(1~64=通常の2フィンガー、65~157=ミュート奏法)
・『Sustain』ツマミを下げると音の長さを短くすることができ、ミュート奏法と組み合わせるとタワーオブパワーのようなファンキーなサウンドを得られます
・収録されていない奏法ハンマリング・オン、プリングオフ、スライドダウン、ハーモニクス、チョーキングなど
・24bit48KHzモノ、チューニング441KHzで収録
*v1.02よりサスティンペダル(midi cc64)を踏んでいる間だけモノフォニック+レガートになる「Monoモード」機能が搭載されました。 これによりハンマリングやプリングのようなニュアンスが表現できるようになりました。
収録内容
・ReadMe(製品概要、KONTAKTへの読み込み方法など)
・キーボードマップ(画像)
・デモサウンドで使用したmidiデータ
・収録キット:3種類の音を収録
『FuruBass-PB1966_BaMix』
ラインとアンプの音をミックスした音源です。通常のレコーディングでの音を再現した最もベースらしいオールマイティーな音色です。太さと芯があり、アンプシミュレーターなどの余計な調整を必要としません。アンプの音には収録時多少コンプはかかっていますがラインとアンプをミックスした後はEQもコンプもかけていないので曲調やフレーズによってお好みのEQ,コンプ処理を行えます。
『FuruBass-PB1966_Line』
Umbrella CompanyのSIGNALFORM ORGANIZERからAudio I/Fに直接入力し楽器の音をそのままに、クリーンでピュアな音で収録した音源です。『FuruBass-PB1966_BaMix』が作られた音色に対し、こちらはご自身で色々と音作りをしたい方向けです。そのままでも十分なハイレンジの音像ですがアンプシミュレーターを通したり、リアンプすることもできます。
『FuruBass-PB1966_Amp』
アンプの出音をマイクで収録した音源です。そのままでもファットな音像ですが『FuruBass-PB1966_Line』と同時に鳴らすことでラインとアンプの音をユーザーでミックスすることが出来ます。
使用規約
この音源を使い自由に音楽作品をリリースなどしていただいて構いません。但し、二次配布・再配布は一切お断りします。
最後に
ジャズベ版の『FuruBass-JB1965』、今回紹介しているプレベ版『FuruBass-PB1966』この二つあれば大抵のジャンルに対応できるのではないかと自負しています。ベース音源をお探しの方の候補に入ってら幸いです。
またこの『FuruBass』音源シリーズを使ったレビュー動画などをあげてくださる知り合いもいてめちゃくちゃ嬉しいです。
直接の知り合いでなくても、もし『FuruBass』音源シリーズのレビューなど何かしらのSNSでしてくださった方がいたらX(旧Twitter)などでお声がけください。泣いて喜びます。