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DTMにおいて1chフェーダーいるんか?いらんのか?

”フェーダー”ミキサーに搭載された主に音量、ボリュームを操作するアレですね。レコーディングエンジニアだったりライブPAやFOHなどのレコーディングやライブに関わる本職の人らはもはや自分の指の延長のように触り慣れたものだと思うけど、音楽クリエイターにとっては多分本物のフェーダーよりDAWの画面上のフェーダーの方が馴染みがあるのではないでしょうか?

DAWのフェーダー

なので、こと音楽制作のクリエイターサイドではこのDAWのフェーダーを操作できるフィジカルコントローラー(フィジコン)の方がリアリティのあるツールかななんて思います。

↑こんな感じのやつ。で、

・フェーダーでDAWのフェーダー操作をしたいけど、PCのキーボードやmidiキーボードやらなんやらで机の上のスペースが混み合っている。。
・8chのは高価でいらんけど、1ch分で安価ならフェーダーが欲しい

と言った方に人気なのか需要があるのかで1chフェーダーなるものが存在しています。案外この1chフェーダーが気になる方もいるんではないでしょうか?

かく言う私も『ミックスエンジニアみたいにDAWのフェーダーしてぇ!!』と色気を出してその昔手を出したわけです。

旧型のPreSonus FaderPort

ぶっちゃけそんなに触らないのですが現在もデスクの上に鎮座しています。

前置きが長くなりましたがこの1chフェーダー、どう使っているのか?あると便利なのか?なくてもいいのか?私の所感を今回書いていこうと思います。


1chフェーダー(フィジコン)の実際の使用感

さて実際の1chフェーダーのフィジコンで出来ることといえば
・ボリュームやパンの設定ができる
・トラックのMute、Solo、Recモードを切り替えられる
・オートメーションのRead、Write、Touchなどを切り替えられる
・再生、停止、早送りなどのトランスポート機能がある

などなどありますが、個人的な見解としては
MIX作業もRec時もどれもイマイチ
という結論です。キーボード&マウスの操作を何かしら大きく上回ってくれないとブラボーとはなりにくいわけです。
と言うのも、1chフェーダーではいちいち操作したいトラックを選択する必要があるのがネックで、フィジコン側で選択トラックを移動させることもできるけどマウスの方が楽。マウス操作→手を離してフィジコン操作→手を戻してマウス操作→の繰り返しなんかしてると結局だるくてマウスから手を離さなくなったりするわけです。

結局キーボード&マウスの操作に絞るか、フィジコン操作メインに絞るかした方がが効率的で、そうなると1chフェーダーは出来る事の足枷が多すぎて使わなくなるのです。

16chとか時には24chもの大きなフィジコンでない限りフィジコンをメインにってのはリアリティがなく、それこそレコーディングやミックスの本職エンジニアの粋なのかなと思います。

そう考えると”実機のフェーダーにしか出来ない事”が重要になります。それは線を書くこと(ボリュームのオートメーション)です。
多くは歌のトラックのボリュームをリアルタイムにフェーダーで操作して記録し、安定した聞こえ方をするように調整します。

ボリュームの線

これに関してはDAW上のフェーダーをマウスで操作するのでは上手くいかないのでフィジコンの方が圧倒的にコントロールできます。
それこそマウスでチミチミ線を書くくらいならリアルタイムで再生しながら操作した方が早いわけです。

そう考えると1chフェーダーの利点ってそれくらいなのかなと思います。

専門的な話だけど、歌の滑舌が悪かったり、モゴモゴも歌っているトラックに対して子音だけを上げるみたいな事をボリューム操作でやるのだけど、一昔前まではボリュームの線で発声の瞬間だけ上げるとかやってたけど最近はクリップゲインでそこだけ上げるほうが楽ということに気付いてから、ボリュームの線も細かく書く量が減ってきたかななんて個人的には思ってます。エンジニアさんはちゃんと書いてますが。

それでも1chフェーダーを外さない訳

結果全然1chフェーダーのフィジコンを褒めていない訳ですが、先に言った通り私のデスクの上にはずっと置いてあります。

左からSTREAM DECK、Apollo Twin(apollo x16のVolコントローラー用)、Fader port

実は私が唯一この卓上の1chフェーダーを多用する時がある訳です。
使う機能は再生、停止、再生位置の移動です。
今さっきトランスポート機能はキーボードでやった方が全然良いと言ったばかりですが、このフィジコンのトランスポート機能はDAWが起動している間はいついかなる時もDAWを走らせてくれるのが重宝してます。

例えば譜面をソフトで書く、歌詞をテキストに書く、PDFを見ながら曲を再生してコードを確認するなど、DAWソフト以外のソフトが前面にある(アクティブ)な時はキーボードでDAWを走らせられません。DAWソフトが裏行っちゃいますからね。
DAW画面で再生→ソフトを切り替えて作業の繰り返しになってしまいます。
だけどフィジコンのトランスポート機能なら前面に違うソフトがアクティブになっていても押せばDAWを再生したり停止してくれます。

↓譜面ソフトが前面でアクティブな時はキーボードでDAWの操作はできないけど、フィジコンなら操作ができる。

私の場合はソフトで譜面を書く時にめっちゃ重宝しています。譜面ソフトを前面に出しっぱなしでDAWの再生、停止、再生位置の移動もできますからね。もはやフェーダーとか関係なくなってますが。(笑)
でもこれってmidiキーボードにトランスポート機能が付いていたりしたらもはや要らないってことになりそうですが。

まとめ

まとめとしては自分的には持っているから使っているという現状で、正直なくてもいいかなという感じです。持ち運べるという利点もあり、私の知らない便利な使い方もきっと多くあると思います。

あくまで自分的になのでご容赦ください。

ツールはあくまで使い方なんで、人それぞれですし。

ちなみにフィジコンが嫌いな訳じゃないんですよ、むしろ好きで胸熱だったりします。新製品もよく調べてます。
最近では1chフェーダーならSSLのUF1めっちゃ欲しかったです。

近年稀に見るテンションの上がるフィジコンで今のFaderPortと入れ替えたかったけど、サイズがデカすぎるので見送りました。。

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