Ethereumでコントラクトを手数料払ってでも走らせる意味
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なんか昨日twitterで議論が交わされていたのでいくつか書いていきます。
ETHとGasと手数料の話
ETHのGasはETHのみで買えるブロックチェーン利用料のようなものです。(Bitcoinのtransactionのbyte数に近い概念) 刻む量や、スマートコントラクトの負荷量によって決まります。
かかるtx手数料は、かかるGasの料金(Byte数)とそのGasあたりの手数料(sats/byte)をかけた金額です。
本質的にはBitcoinと手数料の概念は変わらないです。利用の需要とキャパシティ(BlockSizeやBlockGasLimit)で決まります。全てはオンチェーンに刻む需要とブロックサイズに左右されるし、そこに差はないと考えてます。
まぁもちろんみんなGas代がETH単位だから感覚があまり変わらないからusd建てだと上がりやすいといった人間の感覚に根差したことによりといったことはあります。 あと、高騰するときは取引所に送るためにtx数増えるから、実際手数料は上がりがちというのも。(相関関係)
ETHやGasは無料の方がいいという話
確かに手数料は安い方がいいです。Pepecachを送るのにBTCはかけたくない!とかはあるかもしれませんw
ですが、Bitcoinもだからキャパシティーを上げようといった話で揉めたように、Ethereumも無尽蔵にあげるわけにはいきません。Ethereumにtransactionで刻む需要があり無尽蔵にキャパシティーを提供することができない以上、それは無料というわけにはいきません。
ではEthereumやBitcoinに刻む需要というのはなんでしょうか?それはセキュリティーから来ています。Bitcoinだって10BTCを動かすのにLiquidだとなんとなく不安でしょう。
Ethereumの場合は、アプリケーション/トークン/コントラクトが絡むのでここの考えが厄介なことになっているのですが、基本は同じで、その手数料の意味はセキュリティです。(ビットコインにもCounterpartyにその芽はあったのですが結果的に現在はEthereumにポジション取られてますね)
アプリケーションやトークンやコントラクトの稼働セキュリティを高めたいからこそETHを支払ってセキュリティーを買っているのです。
Ethereumで走らせる意味
あとは、Ethereum上に実装するのはComposabilityを享受できるというのもあります。
Ethereum上でトークンを発行したならすぐにUniswapにListできます。
他のコントラクトを組み込んだアプリを作成できます。
利用者は1txでいろんなアプリを一度に利用できます。
さて、アプリケーションといっても、Ethereumのセキュリティの必要度やComposabilityがいるかいらないかといったものがあるでしょう。
あとは開発ツールやウォレットの充実性とかといったところもありますね。
ただ、その重要度に応じて各アプリケーション/コントラクトで違いがあるでしょう。ということで、Ethereumで動かすのと、Optimistic Rollupのときと、プライベート/他チェーンの時との比較をしてみました。それぞれPros/Consと向いているアプリについても書きました。
他にもTetherやBinance coinのように複数システム使うといったところもあります。
Tetherの場合はどこで発行してもChain-Swapが簡単にできる&残高の移動といった簡単なことで、コントラクトの複雑な絡みがないので、これは賢い戦略ですね。
あとはBinance coinもあります。これはERC20でトークンの機能だけ用意してETH上の恩恵を受けつつ、Binance chainでBNBの価値を高めるといった賢い戦略です。ChainSwapもBinanceにDepositしてやるのでとても合理的です。
ETHの価値
「価値は人間の意識外には存在しない」と悟りコインに書いてある言葉を引っ張ってくればそのままですが...
まあ、手数料としてコンスタントに需要があり、セキュリティ(資産の検閲耐性)が一定程度確保され、ETH自体を使って遊べる場所ってのがあれば無価値ってことはないんじゃないんですかねw
↓デジタルゴールドやSoV説は信じてないですが、クリプトであることによるデジタルネイティブな資産という強さは信じてますし🍣