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「成果を生む学習」とは? 少数精鋭ならではの強みと課題に取り組む事例
前年度の東京都「DX人材リスキリング支援事業」※に参加された株式会社ジェイマックスリクルートメントのまいさん(集客・販路拡大コース)から、現在のDX推進の状況や事業の見通しについてお話を伺いました。
株式会社ジェイマックスリクルートメント
IT業界に特化した人材紹介サービス事業を展開する。リーダーやマネジャー層、ITスペシャリストなど高度人材の転職支援を得意とし、転職後の活躍や人材定着を目指したマッチングを行う。また、多様な人材のキャリア形成の支援もしており、特に精神障害・発達障害当事者の就労事業に力を入れる。
散在したナレッジの集約には専門知識が必要
――DX人材リスキリング支援事業に参加した背景について、あらためてお聞かせください。
当社はITエンジニア人材に特化した転職支援サービスを提供しており、私はその中で広報・マーケティング・集客全般を担当しています。限られたリソースで業務を回す中で、ノウハウの蓄積が難しいことを課題に感じていました。
ノウハウを体系的に集約して社内のスキル基盤を強化するには、そのための専門知識が必要です。また、個人的にもSEOやコンテンツマーケティングに関する最新の情報をキャッチしたいと考えていました。そこで学習方法を探していたところ、上司から本事業を紹介してもらい、効率的なリスキリングができるのではないかと期待して受講を決めました。
成果を生むPDCAの回し方
――受講してみていかがでしたか。当初の課題は解決できそうでしょうか?
当初は「そもそもSEOとはどういうものなのか」も知らなかったので、そういった基礎的な知識の獲得から始められたのがよかったです。基礎から応用まで網羅的に学べたことから実務への適用がしやすく、集客力を高めるランディングページ施策やSEOを意識したコンテンツの構築に活かせています。ただ単にSEOキーワードを盛り込むのではなく、ターゲット読者を明確化してコンテンツを作り分け、成果を確認し、改善を繰り返す……PDCAサイクルを回す中で少しずつ結果も出ています。ポッドキャストの運営も始めたところで、手応えを感じています。
また、IT領域の人材サービスという特性上、社風としてメンバーの学習モチベーションが高いため、プログラムで学んだ知識の共有もスムーズだと思います。専門知識への抵抗感もそれほどなく、本事業の内容を社内Wikiで紹介したところ、「いいよね!」という反応が寄せられました。学習内容を活かした全体的な知識の底上げは今後も続けられそうです。
全社推進を支える「学びに専念できる環境」の整備
――今後、DXをどのように進めていけそうですか?
まだ手作業の業務が残っているので、まずはそれらの自動化を進めようと思っています。具体的には、データ入力作業の自動化です。複数のファイルに重複するデータを手入力する作業があるので、それをExcel関数で自動連携したいです。業務負荷とミスの削減ができ、時間を効率的に使えるようになると考えています。
Webサイト運営の内製化も目指したいところです。現在は外注に任せているため軽微な修正にも手間がかかっています。内製化してSEOや広告運用と連動させれば、より深くマーケティングに活かせるでしょう。そのためには、開発やシステム運用のスキルも必要です。
今回は私一人が参加し、自分の業務課題に合わせたコースを受講しましたが、より幅広い課題に対応するには、会社の課題を特定して複数メンバーで受講し、経営的な視点や業務効率化なども含めて学習を進めるような体制を目指したいところです。しかし実際のところ、仕事や生活の合間を見つけて受講を進めるのは大変でした。組織全体のリスキリングを目指すのであれば、メンバーが学習に専念し、チーム全体が効率的に知識・スキルを獲得できるような仕組みの構築が必要だと考えています。
※東京都では、2024年度現在、都内中小企業を対象にしたDX人材を育成するための学習プログラム、「DX人材リスキリング支援事業」を実施しています。(事業概要はこちら)
※本記事は、株式会社ベネッセコーポレーションが東京都の許諾の下取材を実施しています。