マイオタク・イズ・デッド
アニメを観るのが辛い日が来るなんて思いもしなかった。
月末には店舗特典のテレカ(死語)目当てで美少女ゲーム発売の列に並び、放送しているアニメはすべてHDDに録画してたものである。週末ともなればせっせとイベントに足を運び関連グッズも買い漁っていた。
その熱意はどこへやら。
美少女ゲームはその総プレイ時間を考えるとインストールすらせずに、買っては積むのループだし、アニメは見ないわけではないけど、好きな監督だったりよっぽど評価が良くない限り自発的に観ることは減ってしまった。
ちょっと前は期が変わるごとにアニメ一覧なんてものがまとめサイトで取り上げられていて、今期はこれを観る観ないで盛り上がり、地雷ゲーを踏んで人柱になってはキャッキャしていた。キャッキャ。
アニメなんかは録画する必要もなく、NETFLIXやバンダイチャンネルとかで24時間アニメが見れるわけで、ちょっと前からしたら夢のような環境なんだけど、不思議と胸がときめかない。そして1クール12話となると、なかなかの集中力が必要で、3話で寝落ちなんておっさんあるあるなのだ。あと目が疲れる。
そんなことを考えながら「まぁ無理にオタクになる必要もないし、オタクも卒業かなぁ。」なんて遠い目をしながら、青春時代に聞きまくっていた黒夢を聞きながら電車に揺られていたわけなんです。
黒夢というバンド、殆どの方がご存知だと思いますが、まぁ、当時の10代男子の憧れだったんですよね。10代が抱える焦りや衝動とかのカタルシス的想いを代弁してくれる黒夢。何よりカッコよかった。逆らう事 Boy!
例にもれず14歳で黒夢にハマった僕は、買ってきたジーパンをハサミで穴だらけにしてはおかんに怒られ、前髪を伸ばしては女子にキモ男認定され、意味もなく夜の街を歩いてはヤンキーに絡まれたりと、それはそれは厨二病をこじらせてしまった原因の1つなのですが、僕が好きな曲に「Walking On The Edge」という(割と)マイナーな曲があります。
曲中こんな歌詞があります。
認めさせてあげる「評論者は化石」と
水は止まれば濁っていくよ
一度きりなら急ごう
その洋服も飽きてしまうよ
君が感じてる限り
30代になった僕はもうおっさんで、昔のコンテンツ(アニメ)ばかり評価している化石、そして水もとっくに止まって濁りまくってるんですよね。
10代20代はほっておいても感受性がビンビンあるわけだけど、30代を超えてくると自分から感受性を磨きにいかなければ錆びてしまう、すなわち、意識的にオタクになる必要があるんですよね。多分。
アニメでいうと新しい作品を見続けなければいけないし、美少女ゲームも無理にでも消化しなければならないので、義務っぽくなって本末転倒にも思えるけど、そうでもしないとオタクに限らず自分の感性は濁っていくだけなんだなと。
そうでもしないと、あの頃は良かったおじさんになってしまうので気をつけなければならない。
というお話でした。
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