カモシカの錯誤捕獲について
先月投稿した記事でも書かせていただきました
ニホンカモシカ。
二ホンジカ程では無いものの国内で着々と増加し、
今や農林業にダメージ与える存在となっております。
イノシシや二ホンジカを捕獲しようとして
ケモノ道に罠を仕掛けたら、
カモシカが罠にかかっているなんてことは、日常茶飯事。
地域によっては個体数調整という名目で捕獲されていますが、
私の現在住んでいる町ではカモシカを捕獲してしまった場合は、
見つけ次第、罠の管理者が放獣しなければなりません。
その際は、放獣用のスネアという道具を使う事が推奨されています。
先端にある輪っかをカモシカの頭と角に通し、後ろのロープを引っ張ると
輪っかが小さくなり、その状態で近くの木などにロープを巻き付けること
によりカモシカの動きを固定することができます。
さらにカラビナに連結させたロープを1本目のロープと反対側の樹に
巻き付け固定することで、より安全にその後の作業が可能になります。
そうした安全な状態を確保したうえで、足のくくり罠を緩め、
ワイヤーを外し、最後にスネアもの輪っかも取り外し、放獣します。
(他にも麻酔を使用した放獣の仕方もあります)
YouTubeでカモシカの錯誤捕獲の動画を検索すると、
一人がカモシカの角を手でつかみ、抑えつけている間に別の方が
くくり罠のワイヤーを外し、放獣している様子を撮影した動画
ばかりが投稿されています。
「危険なので絶対に止めて下さい!」
というかそんな危なっかしい動画を投稿するな!
カモシカにアタックされ角が刺さったり、転んだ拍子に大怪我したりしても
おかしくありません。というか放獣作業中に毎年怪我人が出ています。
経験の浅いハンターが動画の真似して、ケガしたらどうするんだ!
プロのハンターだったら安全な放獣の仕方ぐらい知っておいて欲しいです。