転職動機は恋と衝動。11年勤めたアマゾンを辞めた話。
※上記写真は必要最小限の時間で撮影しました。撮影の時のみマスクを外しております。
はじめまして。Ubie Customer Science (UCS)で、AI問診ユビーのマーケティングとインサイドセールスを担当している中村です。まずは簡単に自己紹介を。
今年1月に11年勤めたアマゾンジャパンを退職し、UCSに入社しました。おかげさまで毎日とても楽しく働いています。39歳で、もうすぐ3歳になる娘と夫と暮らしています。
この記事は、私がUCS入社までに感じたことや考えたこと、入社してみてどうだったかをまとめたものです。
・働くこと自体は好きだけど、やりたいことは特にない、という方
・漠然と今後のキャリアに悩んでいる方
・最近なんだかあまり仕事が楽しくないかも、という方
・家事育児と仕事の両立(できてない、でもなんとかなる)事例に興味がある方
そんな方に向けて書きました。あくまで一つの事例ですが、少しでもお役に立つことがあれば嬉しいです。
目次
・キャリアのあらすじ:アマゾンで働く39歳の個人的な悩み。
・入社を決めるまで:恋をして、そして私は応募書類を書いた。
・入社してみて:「誰かのため」から「世の中のため」へ。働く楽しさの中身は変わる。
・終わりに:いくつになっても、仕事は楽しい。
・番外編:家事と育児と仕事とわたし
キャリアのあらすじ:アマゾンで働く39歳の個人的な悩み。
半年前は、会社を辞めることなんてまったく考えていませんでした。やりがいのある仕事、優秀な(ほんとうに優秀な)同僚と信頼できる上司、申し分ない待遇で仕事をさせてもらっていて、前職アマゾンジャパンは、振り返っても素晴らしい会社だったなとよく思います。
なぜそんなところを飛び出したのかというと、「恋」です。プロダクトとビジネスへの恋。やばいものに出会ってしまった、という直感で半ば衝動的に転職を決めました。
新卒で入社した企業はリクルートの求人広告を扱う代理店で、営業として働いていました。働く上で、自分が誰かの役に立っている実感が持てる仕事がしたい、そう思って入社したものの、1年目は毎日テレアポと飛び込みの日々。2年目以降は広告の内容や企画の提案をする機会も増えてきて、ものすごく大変でしたが、ものすごく楽しい毎日でした。社会人としての基礎体力は、この時に身につけたと思っています。
約6年間働いて、自分の好きな分野の仕事(本と漫画)をしてみたい、という動機で2010年にアマゾンジャパンへ転職。そのころのAmazonといえば、インターネット書店からあらゆる商品を取り扱うストアとして成長を始めていました。
Amazon.co.jpに出品いただく販売事業者の開拓営業からスタートし、マーケティング関連業務を経てSales OpsチームとTech Salesチームのマネージャーの兼務など、複数の職種を経験しました。
世界でも類を見ないスピードで大きくなる事業や組織で働けたことや、そこで得た経験は自分の人生にとって大きなギフトですし、特に近くで一緒に仕事をしてくださった方々は一生の財産です。
一方、アマゾンで働いていた11年間も、自ら仕事やキャリアを選ぶという経験は少なかったように思います。自分の中で「こうなりたい」というものはなく、誰かの期待に応えること、期待された役割をきちんとこなすこと、自分の半径数メートルの人の力になること、その人たちが喜んでくれることが、私の幸福。大きな大きなビジネスに微力ながら関わる1人として、楽しく働いていました。
そんな中、「来年40歳になるなー」とぼんやり考えたとき、「10年後って何してるんだっけ?」とふと疑問が湧きました。「働くことは好きだけど、今の仕事も楽しいけど、これでいいんだっけ?」と。
アマゾンではキャリアは自分で作るもの、という考えが強く、社内異動制度を活用して新しいキャリアを積んでいく方もたくさんいます。もちろん私にもその選択肢はあったのですが、例によって「やりたいこと」は特になく、その時やっていた仕事やメンバーにはとても恵まれていたので、異動する気にはなれなかった。
11年働いて、もうすぐ40歳。さてどうしよう。
入社を決めるまで:恋をして、そして私は応募書類を書いた。
そんな時に、新卒で入った会社でお世話になった樋口天平が、長年勤めたリクルートを辞めたと聞いて、話を聞いてみることに。カフェで小一時間話を聞くだけのはずが、帰る頃には応募書類を書くことになっていました。なぜだ。
ここで改めて、会社の紹介を。
Ubie(ユビー)株式会社は「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションにしたヘルステックスタートアップです。現在医療機関向けにAIを活用した業務効率化サービス「AI問診ユビー」を、生活者向けに適切な受診行動をサポートするサービス「AI受診相談ユビー」を提供しています。
文字にしたらわずか4行、聞いた話は小一時間なんですが。が!!!
AI問診ユビーは、紙の問診をオンライン化するだけでなく、主訴に応じた具体的な問診が取れるようになる医療機関向けの業務効率化のツールです。このサービスを起点に、Ubieは日本に約8,000施設ある病院、10万施設あるクリニックで働く医療従事者の負担を減らすことに本気で取り組もうとしていました。さらに、適切な受診の促進や地域医療の連携など、今の医療の問題を具体的に解決できそうなビジョンを提示されたことも魅力でした。
出産時に死にかかった経験と子育て(医療機関の受診機会が増える)、コロナ禍を経て、私は日本の医療のすばらしさを実感するとともに、医療機関が置かれている状況や課題をより具体的に感じていたこともあり、このビジネスに関わりたい、働いてみたいと思うようになりました。また、ここでは書けませんが(すみません)、事業計画全体のイメージを聞くに至っては、
「この会社作った人天才かよ!!!」とカフェで興奮したことをよく覚えています。
もうすぐ40歳、「仕事は楽しいけどこのままでいいんだっけ?」という漠然としたゆるふわなお悩みを、バズーカで打ち砕かれたような気持ちでした。恋はするものではない、落ちるものだとか誰が言ったんだっけ、そんなコピーがあったんですよ昔。
そんな感じでユビーのプロダクトとビジネスに恋をして、今に至ります。
入社してみて:「誰かのため」から「世の中のため」へ。働く楽しさの中身は変わる。
ひとことでいうと、毎日たのしく元気に働いています。そして、楽しいの中身が変わった気がしています。これまで働く動機の大部分を占めていた「誰かの期待に答えること」や「半径数メートルの誰かの幸せ」といった漠然とした「人」に向いていた興味が、ビジネスそのものや医療機関で働く顧客自体に向くようになりました。
私が所属するUbie Customer Science(UCS)では、プロダクトのScale(拡大)とGrowth(成長)のために、主に営業やカスタマーサクセス、マーケティング機能を担っています。こちらの記事に詳細を記載していますので、時間があればこちらもぜひ。
ビジネス自体に強烈な興味を持って入社しましたが、その思いを変わらず持ち続けていられるのは、ここで働く全員が本気で日々顧客のことを考え、このビジネスの成長のために何ができるか、何をすべきかに取り組んでいるからだと思っています。さらに、顧客からの要望や成功や失敗、そのすべてを財産として体系的にデータ化し、組織と顧客にとっての最適解をすばやく取り込んで改善を加えていく、その考え方とスピード感に惚れ惚れします。もう最高。いい会社に来たよ!!!イエーイ!!!
スタートアップにおける営業組織というと、天才的なスタープレイヤーとビジョンに共感した人々がガッツで成果を出していくというイメージがあったのですが、むしろ真逆です。
属人的でない、顧客にとって最良の提案を、いつ、メンバーの誰がやっても再現できる。その仕組みとプロセスをつくるために、徹底的に数字と事実をもとに改善を加えていく。入社して最短距離でその成果にたどり着くために、情報共有の仕組みをきちんと整備する。
この繰り返しこそが変化し続ける状況や環境にすばやく適応できる、強い組織を作っていくと全員が信じているから、今の組織があるのだと思います。
そして、採用基準が具体的に言語化されていて、その基準がとても高いことにも驚きました。良い意味で日々課題は増えていく状況ですが、解決に向かう意志と思考力、スピードを持てる人だけを採用できている、というのもなかなかない組織だと思います。
終わりに:いくつになっても、仕事は楽しい。
ここまで長々と書いてきましたが、解決すべき課題は日々増えていきます。私は現在インサイドセールスとマーケティング領域を担当していますが、医療機関という限られたマーケットの中で、リードの質を維持しながら圧倒的な量を維持するにはどうしたらいいか、日々試行錯誤を続けています。指示をする人はいませんし、マーケットをリードする存在だからこそ前例はなく、誰も正解は持っていません。それはそれは大変ですが、主体的に課題を見つけ出し、解決のためのプロセスをつくって継続していく仕事はとても楽しいと感じます。
解決のための手段は、常に顧客の課題=医療機関の抱える課題を解決するものでありたい。
この仕事を続けていくことが、いつか日本の医療の課題を解決することにつながると感じられる機会がたくさんあるのは、とてもやりがいがあります。
2回目の転職でどうなることかと思いましたが、いくつになっても仕事は楽しい、そう思える仕事を選ぶことができて良かったです。
というわけで、少しでも興味を持ってくださった方がいらっしゃいましたら、ぜひぜひお声がけください!仕事って楽しいよ!!!
番外編:家事育児と仕事とわたし
家事と育児と仕事の両立について少し補足します。
現在、原則18時以降はほぼPCを開かず、家族との時間に充てています(たまに早起きして仕事をすることもあります)。会社自体も19時半以降の個別連絡は禁止!と長時間労働を是としない環境なので、限られた時間でいかに生産性を上げていくかを考えながら仕事をするのはなかなかハードですが楽しくもあります。
とはいえ毎食作るなんて無理すぎるし、部屋は娘が散らかしたおもちゃであふれ、干した洗濯物はたたまれずにリビングにずっとありますが、私も家族も元気です。家事と育児と仕事を両立する素敵なワーママには程遠いものの、元気で機嫌よく暮らせるならもうなんでもいいかな、と思いながら転職しました。不安がなかったわけではないですが、なんとかなってます。子育てしてるけど、家事も(適当に)やってるけど、仕事も楽しくできてます。
というわけで、働く時間に制限がある方もぜひぜひ応募をご検討くださいね!
ご興味をお持ちになっていただいた方は、お声がけいただくか、毎週オンラインで開催しているUbie Customer Science説明会にご参加ください。
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