世界初!?バーチャルビデオチャットツールSpatial Chat を使ったオンライン水中写真展『sui』を開催して思うこと
水中ポートレートカメラマンのU-Concent(ユーコンセント)香川裕貴と申します。
2020年5月8日~17日にオンライン上で在廊が可能なバーチャルビデオチャットツールspatial chatを使った「オンライン水中写真展」を開催いたしました。実験的に行ったオンライン写真展でしたが、かなり面白かったのでnoteに纏めることにしました。
このオンライン写真展は5/15の神戸新聞朝刊にも掲載されました。
目次
1.なぜこのspatial chat を使ってオンラインでの水中写真展を開催したのか。
2.普通のオンライン写真展と何が違って何が新しいのか。
3.spatial chatをどのように使ったのか。
4.今後期待できる未来について
1.なぜこのspatial chat を使ってオンラインでの水中写真展を開催したのか。
キッカケは瀧大輔さんという友人(https://yuuu.jp/about/)が078神戸(https://078kobe.jp/)というイベントでspatial chatを使ってたことでした。
たまたまFacebookにアップされてたリンクを押したら突然spatial chat上のイベント会場で友人のアイコンに出会いました。笑
単純に「めっちゃおもろいやん」と思って、すぐに何か出来ないかなぁ~とぼーっと考えてました。
カメラマンである僕はちょうど6月から開催予定だった水中写真展がコロナウイルスで中止となったタイミングだったので、
「写真展出来るんちゃう?」と思って、数時間後すぐに試しに作ってみて、その友人に送りました。
二人して「めっちゃええやん」とこの完成した写真展会場で盛り上がりました。
5/1に話が決まり、すぐに告知イメージや写真展会場の楽しみ方などを書いたプレート、名刺画像を作り、1週間後の5/8~オンライン上での写真展をスタートすることになりました。
2.普通のオンライン写真展と何が違って何が新しいのか。
今までのオンライン写真展といえば、ウェブ上に並べられた写真をクリックしながら複数枚の写真をみたり、スライドショーが流れていたりと見る本人が一人だけで楽しむものでした。
今回開催したspatial chatでのオンライン写真展は僕が在廊して写真解説や写真展を見に来てくれた方と会話を楽しむことが可能です。
上の写真のように自分のリアルタイムの映像がウェブカメラを通して表示され、アイコンを動かすことが出来ます。そのアイコン同士を近づけば会話することが出来、離れれば声が聞こえなくなります。
リアルな世界と同様に個人間の距離によって声のボリュームが変化します。これにより写真展会場内の色んな場所でグループごとに会話が楽しめることになります。
リアルな世界と同じことがオンライン上で再現されています。この機能を知ったときは驚きと楽しさと共に感動すらしました。笑
3.spatial chatをどのように使ったのか。
そもそもspatial chatって何?だと思いますが、基本的な使い方としてはバーチャルビデオチャットツールと言われるオンライン上で会議やミーティングなどを行うものです。
それを無理やり写真展という形に勝手に昇華させました。笑
(上記リンクが今回の写真展会場ですが、現在は写真が全てなくなっております。理由は後で書いています)
写真展会場が完成するまで
①メールアドレスを登録し、チャットスペースの名前を決めたら、すぐにスペースは完成します。
めっちゃ簡単です。自分の名前を入れたらログインできます。
②展示したい作品のJPEG画像データをひたすらにアップロードしていきます。
サイズ、配置場所、枚数を自由に選べることが出来ます。
youtubeのリンクも簡単に貼りつけられます。
③Photoshop、illustratorで作成した写真展のメインのイメージ写真、オンライン写真展の楽しみ方の説明パネル、スキャンした名刺のJPEG画像を中心に貼りつけます。
Photoshopとillustratorで作成しましたが、今の時代スマホで簡単に文字入れ出来るアプリもあるので、画像データになれば何でもOKです。
④オンライン写真展会場の出来上がり!
ね、めっちゃ簡単でしょ?笑
ギャラリーでの写真展だと、写真選定、会場の壁の広さを考えてレイアウト構成、写真の枚数、プリントサイズ決め、プリント発注、搬入。。。とかなりの労力と費用がかかります。今までに3回ほど写真展をやったことがありますが、当日を迎えるまでほんと大変なんです。
このオンライン写真展だと、写真選定、ひたすらにアップロードしてから写真のバランスを見て並べていく。。。だけ。笑 サイズも枚数も並べながら決めていくことが出来ます。
写真展初心者には非常にありがたいですね。
オンライン写真展のメリット・デメリット
実際に開催してみて感じたメリット・デメリットを纏めてみました。
(メリット)
〇コロナウイルスで外出自粛が出来ない中、オンラインなので写真展開催出来る
〇オンライン上で在廊が出来て、見に来てくれた方とコミュニケーションがとれる
〇場所を選ばないので全世界どこからでもアクセスが可能で、写真展を気軽に見に行くことが出来る(写真展がそもそも好きだったり、友人がやってる、有名な写真家の展示、、、以外はわざわざギャラリーに足を運ぶことは少ないと思う)
〇写真展を見に行くというハードルが下がり、次は実際にギャラリーに見に行ってみよう!という人が増える!かもしれない。
〇全世界中のどこからでもアクセスが可能なので、思いもよらない出会いや再会もある。そこからお仕事に繋がったり、友好関係が産まれるかもしれない。(写真展会場で出会った方とすぐに仕事に繋がったとかは今のところありませんが、新たに知り合ったり関係が深まったというケースはたくさんありました)
(デメリット)
〇このスペースを作った本人がログアウトしてしまうとアップロードした全ての画像データが消えてしまう。⇒常にログイン出来るネット環境が整ったPCで作成されることをおススメします。僕は2度ほど不意に消えてしまい、作り直しました。笑)
〇チャットツールがないので、連絡先交換などが難しい。⇒ログインした人誰でも画像をアップロード可能なので、その時だけQRコードを貼って貰って、連絡先交換などしてもらいました。僕の連絡先は名刺にQRコードがあるので、PC画面から読み取って貰ってました。
〇簡単に写真展会場から画像保存出来るので、写真自体にクレジットを入れたりする対策は必要かも。僕はクレジットを入れたく無かったので、取るなら勝手にしてくれとあまり深く考えてませんでした。笑
〇やっぱり大きなプリントで見て欲しい。これはカメラマン誰しも思うことだけど、この時期だからこそ出来たことだし、写真展のハードルを下げる一つの方法だし、オンラインからオフラインに繋がる可能性もあるという意味ではメリットにもなりうるかも。
4.今後期待できる未来について
spatial chatは同時に50名まで入ることが出来、無料で使うことの出来る最強のツールだと思います。(2020.5.23現在)
zoomだと大人数になると一人が話すとそれ以外は聞き役にならないといけない為、ミーティングなどには向くがオンライン飲み会などワイワイ騒ぎたいときには使いにくいと感じています。
それがこのツールだと日本人が大事にする適度な距離感もあり、グループ単位で話すことが出来ます。
(上の写真はこのオンライン写真展上でパーティーを開催した時の一枚です。集合写真も一か所に集まればスクショで簡単♪)
今回、このツールで実験的に写真展を開催してみましたが、とても楽しく、オンラインの世界にも可能性を非常に感じました。
今後、写真展だけでなく色々な使い方の可能性もあるかと思います。
〇合同写真展(写真だけでなく、クリエイター同士の発表の場)
〇色んな作家さんを集めてイベント
〇オンライン街コン
〇合同説明会
〇フェス
〇オンライン事務所
などなど、、、
使い方は無限大だと思います。
関西では緊急事態宣言が解除され、経済活動が再開されつつあります。ですが、ワクチンがリリースされるまでは安心出来ません。第二波、第三波もくるかと思います。
ウィズコロナの生活がしばらく続き、オンラインも徐々に発展していくかと思いますが、オフラインとオンラインの世界を繋げていくことが大事になってきます。
大変な時期で苦労することもたくさんですが、新しく時代が大きく動くタイミングでもあります。時代の流れを読みながら波に乗れるようにアンテナ張って準備しておきましょう。僕も必死に頑張ります。
もし、このオンライン写真展を参考にspatial chatを使って何か展示会やイベント等を開催される方は是非僕までご連絡ください。
是非見に行ってみたいです。
かなり長くなってしましまいましたが、読んで頂きありがとうございました。
U-Concent 香川裕貴
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