FBJapanFM candid personal thoughts日
前回のエントリーでいくつかのツイートを貼った。あんな殴り書きでも書かなきゃしんどかった。英語はこちら
できるだけ、わめかないようにするけど
短く言うなら、「推しに直接会えて楽しんだんだけど、彼女らのせいじゃないんだけど全体的にdisgusted」だった。これはクィアのメッセージを大事にしてほしいと強く思う、一クィアパーソンの感想・観察なので、怒らないで。
10月頭、タイ初GLドラマ「GAP the series」のFreen、Becky、Nam、Hengを迎えて日本(市川市)でファンミが開催された。(これは元々事務所が発表した大阪と東京のfanboomライブとは違うが、それが開催されるかは定かではない。)
FreenBeckyFMJapanの公式ツイッターを遡れば分かるんだが、ファンミの宣伝に「GAPのお気に入り劇中ファッション」をとにかくプッシュしていて、GLやクィア表象については一切触れなかった。もちろん、劇中ファッションはオープンリーゲイ(またはクィア)のスタイリストMami Kokoが担当していてイケからキュートまでfan edit動画も作られてるほどいいものなんだが。この「お気に入りGAPファッション」をFM当日にもやられた。Freen、Becky、NamとHengは全員が12話のウェディングドレスを「ハッピーエンドでMonSamが結ばれたから」という理由で選んでいた。ありがとう。そこがGAPではとても大事。個人的にその回答に救われた。FBはこれまでずっと一貫してLove is Loveと言っているので不思議もないし、その点で私は信頼している。
主催側がそんな扱い方をしたのはどうしてだろうか、私の勝手な見解は、LGBTQ+の知識がない、関心がないなどでそこに触れられないからかなと。
4人が見せてくれたものは良かった。あの日も私たち(ファン)の愛を受けとめ、ファンを愛してくれた。でも私は居心地がよくなかったし、この日本社会/エンタメカルチャーのどこに居場所があるんだろうとあらためて疑問がふつふつ沸いてた。この日本のカルチャーではGL作品からGL・クィア要素が消されて透明化されることが珍しくない。それでいて多くの視聴者はそれを気にしている様子もあまりない。この嬉しくない入り混じったものがなんなのか分かっていたけど、ストレスをプロセスして、冷静に適切な言葉にするには時間がかかった。
同性同士、レズビアンカップルのラブストーリーがハッピーエンドになるのは大事でとても意味のあること。
MonとSamが12話で結婚するようなGL(レズビアンまたはクィア)表象(representation)はただの“おしゃれなファッション”に並べるような話題じゃない。Monのユニコーンにも意味があるから並んでも良い、だけど次元が違う。同性同士、レズビアンカップルのラブストーリーがハッピーエンドになるのは大事で、とても意味のあること。FreenとBeckyもずっとLove is Love(愛は愛)で「GAPは2人の人間のラブストーリー」と言ってる。現時点で総計6億回以上、世界各国で視聴されているのは、大事なナラティブだから。GAP the seriesは世界中のLGBTQ+コミュニティの多くの当事者の心に届いたから。FreenBeckyの最強なケミストリーとキスシーンだけじゃなく、当事者が投影し共感し、マイノリティとしての存在を肯定してくれるものを見せたから。MCの鬼頭さんの進行はスムーズだったがLGBTQ+コミュニティへのリスペクトは感じなかった。他の国のFanboomのMCがしたような言及は一度もなかった。MCとして台本どおりに仕事しただけ、まあそうかもね。
GAP初見時からは半年以上になる。今日までで知ったのはタイGL市場は成長しようと、させようとしているということ。タイの人はタイGLを拡大させたいし、愛する俳優たちの仕事やキャリアも伸びるように願って活動している。タイ製作サイドにもホモフォビックだったりトランスフォビックだったり、ミソジニーも見かけるが、現時点で製作中のGLドラマ・映画は複数ある。
GAPタグの1つ「GAPyuri」のyuriも百合を指す。日本の商業GL市場はレズボフォビアと戦って、いまでも火を絶やさないようにしていることも珍しくないようだし(観測範囲で)、まともなGLドラマは監修つきの『作りたい女と食べたい女』くらい?当事者のためのGL作品の重要性は2023年になっても触れるべき。
GLの重要性については知ってたのか?
香港は分からないが、フィリピンのFanboom (FBファンミライブ)は現地ファンの強い推薦もありMiss MelaがMCを務めた。彼女はオープンリートランス女性(女性)。バンコクではPSeoul(以下、タイ敬称はさん付け)がMC。SeoulさんはバンコクPrideのトークセッションで司会を務めていたようなアライ。日本にはオープンリークィアのMCは、私の知る限り、いまもいないので知識がなくても驚きはないんだが、司会はクィア女性やコミュニティにとってのGLの重要性について理解してたのかな?FreenとBeckyは人が人を愛す・Love is Loveと言ってる(日本の社会・GL市場の現状ではこの足元にも及ばない、はるか遠い道のり)。何度も動画で聞いたそれをBecの口から日本でも聞きたかった。2人の性的指向がなんであれ、意味を理解してる。そして学んでる。「Gap the seriesはタイ初GL」と一言、言及する。それは会場の全員がわかっていることであっても、大事なことなんで。フィクションでもリアルでも当事者への認識を向上する必要がある現状では、なおさら。
個人の視点で。このファンミは主催によってかなりローカライズされた。日本がこういうのを求めていると思われている「kawaii」可愛いに集約された。Freenが前髪を作ってるのを私が見たのはこれが2回目。もちろんいつも2人はかわいいいいよ、ぜったい勘違いしないでもらいたいのは4人はプロとして仕事をしたまでで、現地ファンに日本語を浴びせて喜ばせた、各国でILYを言うのと同様、それは責めてない。なんなら頭のいいFBの語学センスの高さが、その場で司会の言葉をピックアップしていくのを見て、改めて伺えた。そして2人とも可愛くするのが好きなのは知っている。というか素の行動もかわいい。それでも私はステレオタイプの日本かわいいに不快感だった。
まあ、実際このカルチャーはこの社会の大部分を構成してるのかもしれない。私がそこに興味がないだけで。
LGBTQ+ピープルがアイデンティティを決めつけられずに存在できるセーフスペース
日本の多くのファンは初めてFBに会っただろうし、圧倒され魅了されてて、嬉しく思う。多くの日本の視聴者は、これで初めてクィアエンタメイベントを味わうことになったのかもしれない。私は2017 - 19年のClexaConに参加した時に味わった。自分のアイデンティティを心配することなく居られる場所。決めつけられずに自分のままでいられる。好きな人(同性)に好きを伝えられる。日本ではアライ含めたLGBTQ+に属する人たちがこうして一堂に会することはなかなかないのでは?safe spaceを持つこと・見つけることについて、どれくらい知られて・教えられてるだろうか?FreenBeckyファンミが日本での「クィアピープルとアライが集まるクィア女性エンタメ(完売)」の最初のイベントのひとつになったんじゃないかとすら。
今後、他のGLドラマや映画も、クィア要素を無視しないイベントが日本でもまたできたらいい。
私自身もN'Freenにまた直接会えて、N'Becにも初めて至近距離でご対面できて嬉しかった(フォロワーさんに改めてコップンマックナハ)。(NamHengについて触れてないのはパーソナルな理由が色々あるのでご了承ください。)2人ともすばらしかった。体調すぐれないなか、プロだった。歌も一緒にタイ語と英語で歌えたし(マスクしたまま)。予想以上にタイ語の歌詞を覚えてて自分でびっくりした。FreenもBeckyも美しい歌声をしてる。場数を踏むたびに、Freenは特に、自信をつけてる。2人ともシンガーじゃないのに。俳優なのに。特にFreenはいまの歌のうまさになるポテンシャルをプロデューサーのPinpinさんに伸ばされた。そしてFBはファンをなにより愛して大事にしているから、毎ステージ最大限に見せて楽しませようとしてくれる。GirlfreensもAngelsも私たちファンはFreenBeckyにはありのままの自分で居られる。
IDFはFanboomなりFanmeetなり、大阪でもまだやるつもりでいるといいんだが。製作中の次のGL作品が落ち着いたらでいいから。
終わり。どこでファンをしていても意図せず少数派なことが多い。なんでだろ。気にしすぎは気にしすぎじゃないから、誰も読まなくても書いておきたかった。読んだ人がどんな気持ちになっていても読んでくれてありがとう。それと率直なファンミの感想をくれた何名かと、当日寝る前にdisgustを吐き出させてくれた(会話してたから)フォロワーにもありがとう、救われた。