18歳のワタシの北新地ホステスデビュー編
当時18歳のワタシはいよいよ
北新地のホステスとしてデビューの日が来た!
まだお金がなかった私はZARAかどこかで購入した少し綺麗に見える1万円程の普段では絶対着れないようなドレスを購入した。
それを着てまずはスカウトに紹介してもらった美容院へヘアセットへ行った。
大人っぽく見える画像のような髪型にしてもらった。
緊張とゆうかどこか胸が苦しかった。
煌びやかなのにどこか澱んでいる重たい夜の街の空気に身体が沈みそうな感覚した。
これから働くお店に足を踏み入れた先に見えた光景は映画のセットのようなキラキラした明るい照明とグランドピアノ。
営業前の店で必要な書類を書き説明を受け、軽くお酒の注ぎ方やグラスの拭き方などを教えてもらった。
源氏名を『すみれ』と名付けてもらった。
営業時間になると黒服が慌ただしく動き回り、
ザワザワし始めた。
いらっしゃいませ!
という声と共に同伴でお食事に行っていた綺麗なお姉さんと腕を組んで
こんな綺麗な女俺は連れてるんやぞと言わんばかりの威圧感万歳のおじさん達がご来店。
今までの私の経験でこんなに態度のでかいおじさんをこんな一気に見れることはなかった。
そりゃ高いお金を払いここに飲みに来てるのだからそうなるか。
先輩ホステスのお姉さん達は当時まだSNSもあまりなかったので、
こんな綺麗な人が世の中にこんないっぱいいてるのかと思わされるほど芸能人にいてもおかしくなく、ハリウッド女優勝りなすごいドレスアップをしてる美人たちが沢山いた。
高級ブランドバックにダイアのアクセサリー
見るからにお値段も高そうなヒールを履き
私もいつかこんな綺麗な女性になれるのかな。
と18歳でまだ精神的に未熟なワタシは感じたのだ。
初めての接客は同伴のホステスのお姉さん達がお着替えの間に
そのお姉さんと一緒に来店してきたお客さんの席に座らせてもらうことになった。
オーナーママや黒服達は私のことを
『この子18歳なんです!今日です。』
を売り込むように席につけた。
初めましてすみれです。と名刺を渡して
このおじさんとなにを会話すればいいかわからない。
初日は最悪な空気が流れることが多かった
お着替えのお姉さんのことを待つお客さんは
私をつけられて皆不機嫌だったり、お目当てのお姉さんのお着替えが遅いとイライラしていた。
とある席では
『今夜50万円でどうや』『今日から付き合うか』
なんて言われた。それも顔が引き攣り苦笑い返す言葉すらでなかった。
みんな18歳の私の困ってる反応を見て楽しむ人もいれば、おそらく18歳は簡単だろうと思い本気でそうゆうことを言ってくる人もいた。
他の席や他の人の会話は高級時計や洋服高級レストラン情報
〇〇の会長が〜など、政治の話で盛り上がっていた
人数の多い団体席では18歳を売りにイジリの的にもなった。
容赦や服装のことを言われたり
『なんでこの世界きてん?』とか質問攻めで
楽しませる返答ができなければ場の空気が凍り気の利かせた先輩のホステスが間から会話に入り場を和ませると言った感じだ。
とっても悔しくて惨めな初日だった。
いつかこのお客様達見返したろうと心に決めた。
ただその地獄の5時間に耐えたことにより貰えた日払いのお給料5万円を握りしめた時にこの5時間でこんなに貰えたのか。と変な達成感もあった。
そんな水商売デビューは
心の何かがプチンと切れた始まりの日でした。
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