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#80 和牛飼養管理のツボを考えてみる!

和牛の話しです。

繁殖、肥育、一貫の3つの経営を考えてみる!


和牛繁殖経営のツボ!?

①子牛を年間何頭産ませるか?…最も大切。まずここからスタート。経産、未経産からどれだけ分娩したか?
分娩率が大事です。

②生んだ子牛で素牛出荷、自家保留した牛は何頭?
生存率が大事です。

③素牛出荷した牛の価格は?自家保留した牛の価値は?

④一年間で自家保留した牛、繁殖牛が増えたか?

この四つがまず重要。

私が肉牛繁殖農家さんをコンサルティングする時に気にするポイントです。
どれも大切です。
もちろん、販売子牛の血統、価格、母牛の状況も確認します。

それと、牛飼いのプライドと愛情です。
繁殖成績、子牛の育成率、DG、価格、血統、これらを生かすのはカウコンフォートでしょうね。


和牛肥育経営のツボ!?

①素牛の選択。これが大切。
自分の牧場の飼養管理に合う枝肉結果が得られる素牛を選択することです。私は最高グレードの素牛がすべての牧場で利益を生む素牛なのか?は疑問に思っています。

②廃用率。
大切な素牛です。必ずマルキンの支払われる月齢までは確実に肥育しましょう。廃用率の目標は低ければ低いほど良いですよね。あえて言うならば、2%以下でしょうか。また、過去より良くなっているか?も重要でしょう。最ももったいないケースは出荷したけど、枝肉がズルで廃棄…

③配合飼料のコスト?
以前はそう思っていました。去勢で出荷までに5トン食べたとして…ざっと計算すると25万円かかりますよね。

と思っていましたが、最近はこれよりも血液代謝プロファイルテストに変わりました。廃用率の関わる問題を見つけられることがあります。ビタミンコントロールの弊害を経験すると…


一貫経営のツボ!?

これは私の手に負えないです…
繁殖と肥育のポイントで良いのでは?というレベルではありません。1+1=3くらいの難易度です。特に重要と思うことは…

①確実に丈夫な子牛を産ませること。
一貫経営では産まれる子牛は確実に肥育素牛、繁殖後継牛になります。

②肥育経営、繁殖経営で成功を収める人はトライ出来ると思います。
一貫経営からスタートは相応のリスクがあるのでは?と思います。

③乳牛の生涯乳量のような考え方をすると良いのでは!?
乳牛では産まれてからお亡くなりになるまでにどのくらいの乳量を出荷出来たか?という指標があります。
この考え方で肉牛の生涯枝肉出荷量を算出することが良いと思います。

例えば、
8産で去勢5頭、後継牛3頭の場合、…強引ですが。

去勢5頭の枝肉重量は500kg×5頭=2,500kgとします。
メスの素牛価格が60万円と過程します。3頭なので60万円×3頭で180万円。枝肉単価が2,000円として、180万円/2,000円=900kg。の枝肉価値と仮定します。
合計すると2,500kg(去勢牛5頭分)+900kg(メス牛3頭分)として3,400kg。
この牛の生涯枝肉出荷量は3,400kg。

この指標を一頭ずつ評価し、牛群の生涯枝肉出荷量を評価します。
生涯枝肉出荷量の高い母牛が多いと経営に大きく貢献したという評価が出来ると思います。

UCM一貫経営指標です。

…いかがでしょう!?


牛の健康と笑顔溢れる牧場を共に

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