日記、あのひとへ
シャンシャンしている蝉の声、傘は肌を守るよりかは、生きるためにさしている。
月に1回程度書いていた振り返りのような日記を2ヶ月ぶりに書いている。カフェの空調が寒いくらい効いていて、暖かい飲み物も頼みに行こうと思いつつも、今はこれを書いていたくて、そわそわしている。
さっさと寒いなら先に飲み物を買いに行けばいいのに、できないのが自分らしい。
5月から7月までのこの間、何もしていないようで、何かをしてきた。たくさん寝たし、休まずに学校にも通ったし、就活を辞めたし、アルバイトも辞めた。文字で書くと自暴自棄の成れの果てだが、そうではないと信じてる。
前回の4月を振り返る日記でも、その前でも、アルバイトの愚痴を零していたけれど、ついに辞めた。注意されたあと反省を述べた、そのあと勢いで、辞めますと言っていた。止められないように嘘の理由をつけて。あの人は悪い人ではないと分かっている、ただ本当に正義感があって、鋭い剣みたいで。この頃辞める人が増えている。それが、貴方への答えなのだと思っている。
自分の人生にかなり無責任である。どうにでもなっても、どうにかなると思っている。どうにかなってほしいと思っている。
過去にいつまでも縛られている。出来ないことを全部過去のせいにしている。
この頃レイプされたことを思い出す。その場所が新幹線に乗っていると見えるから、なのだけれど。
テレビで流れていたのはヒルナンデス。青色の敷布団。マックの紙コップに何故か細長い氷が入っていたこと、冷たかった。ベビーパウダーみたいな甘い匂いがしたこと。先輩の顔は思い出せなくて、背が高い人だったことは覚えている。泣いて帰ったら心配されるから必死に平気な顔をして電車に乗ったことも。その後何週間か絶対カンジダだろ、ってことになったのも。
人と目を合わせて話せなくなった、エレベーターで2人きりになれなくなった、友達としても親しくなるのが怖くなった、そういう目で見られたことも逃げ出す力の無さにも、自分が女であることが嫌になった。かわいくなくても女だからそういう対象になるだ、なんて思って当時は食べたご飯全部こっそり吐き出してた。親に言えなくて、親に言えないことが罪悪感になっていた。
できなかったこと、ぜんぶこの人のせいにしてる。できないこと全部、この人が悪いって思ってる。
7年くらい経つ、確か。
文字にすると長くて、長いのに忘れられなくて悔しい。
Twitterで電車内で女性の隣に座ると女性側が移動することへの意見が飛び交ってたことがあったけど、あなたが、じゃなくて、男の人が、こわいって人もいるから許してほしい。他人のことなんてわからないから、私も私以外も他人に干渉せずに生きていこうよ、それぞれなのだから。
また、夏が来て、きっとあれから7回目の夏で、ひどく憂鬱になるのもこれが最後であったらいいと思う。