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声 〜やまびこのうた〜 2019年夏
つづき
もともと、モノマネがうまい。声マネとかじゃなくて、話す時の抑揚とか雰囲気を真似るのが多分上手いんだと思う。
なので基本、誰かのうたを歌う時もその人になっちゃう。その歌が大好きだから自然とそうなっちゃうんだけど。
そうしてるうちに、ふと、自分の声ってどんなだったっけな?と思ったのだった。
昨年、息子が合唱のピアノ伴奏を練習していたので、歌と合わせたいと練習相手になっていた時のこと。日によって声が全然違うことに気付いた。もちろん、その時の気分というのはあると思うし、喉の調子もあるんだろうけど、それにしても違う。調子悪いとかじゃなく、声の出方や色が違ったのだった。ちなみにその曲は合唱曲として作られた物なので、特にこれというお手本の音声を聞いたわけでもなかった。
えー、私ってどんな声なんだっけ。。。と思った。じわりとショックだった(笑)
そんなことがあって、先日、大好きな方のブログを読んでいて、面白いセッションが紹介されていた。
https://note.com/nion1112/n/n4fe0b1b7f65b
♪ 15分のお話から、世界に二つとない曲をおつくりする
『あなたのうた』
http://yoursong.mystrikingly.com
最初は 歌い手冥利 というセッションを受けてみたかったんだけど、どうにも日程と距離が厳しくて、じゃあ、わたしのために作られた歌を歌ったらどんな声で歌うんだろう?って思って、 あなたのうた をお願いしてみたのだった。
ビデオ通話で15分間、話したかったら話して、別に無理に話さなくてもいい、歌を作ってくださる澤さんは、ただわたしの発する音を聞いている、そんな時間を過ごした後、澤さんがうたを作ってくれた。
初対面だし、男性だし、あたし、話するのかな?何話せばいいんだ?と思っていたのは束の間。いやー、喋り倒した。。。恥ずかしいくらい、歌に関する私のイキサツをボソボソと喋り始めて、気付いたらめっちゃ長くしゃべった。
音を聞いてるって感じなので、とおっしゃってたように思うのだけど、それもなんかとても面白いなと思って、どんな歌ができるんだろうかととても楽しみだった。
それからわりとすぐに歌が出来上がったと連絡が来た。
すぐに時間が取れず、少し日が経ってお披露目していただいた。
のがこれ↓↓
小さい頃の私からの歌が届いた と思った。
始め可愛らしいメロディに、『意外だな。面白い』と思っていたら、サビの部分で固まってしまって、あとは言葉にならなかった。涙が出て、思考がとにかく止まった。お披露目が終わって、通話を繋いでも、しばらく声が出せなくて、自分でもどうしていいかわからなかった。いいお仕事ですね、とだけは伝えたくてそれは言えたみたい。
わりと、いつでも自分をコントロールできる方だけど、溢れるものが大きいとそんなの無理なんだなと今ではわかる。
あの15分の私の言葉と澤さんが返してくれたわずかな相槌と、あの時間が、私の小さい頃へ飛んで、あの頃の私からのメッセージを私に運んできてくれたのか。
そして、小さい頃の私が、今の私に伝えたかったのは、『大丈夫、ゆっくりでいい、歌いながら、笑いながら、いこう』だった。それは自分と向き合った時、私がインナーチャイルドの私にかけた言葉と同じ内容だった。
そして、切ない部分の歌詞は、私がその頃あんまり感じないようにしていた気持ちだった。感じてしまうと辛くなって家族を困らせてしまうので、母のいない寂しさや悲しみを口にしたことはなかった。
時間も過去も未来もないんだな、と頭でわかっていたつもりだったけど。。。
てゆーか、インナーチャイルドに向き合った時にかけた言葉が返ってきとる。
まさに やまびこ やないかーい。(今気付いた)
私と、あの時にいる私のやりとり。
やまびこは私であり、小さな私だったのか。
そしてそれを繋いでくれたのが、澤さんというわけだ。
歌っていうか、想いとか、声というか、響きというか、音というか、
伝わる、伝える、繋ぐ、いつでも繋がるし、時間は関係なく、確実に届くのだ。
すごくいいね。
すごく素敵なセッションでした。
そしてこの歌を歌う時の私の声は、とてもリラックスした、どっちかっちゅーと合唱とかそっち系の発声の声。あ、これかー。掃除機かけながら歌ってる時によく出る声だ、とわかった(笑)
良い香りがダイレクトに脳に伝わって癒されるみたいに、字を読むよりもダイレクトに、音に乗せて届く言葉。
歌うっていいな。そして、歌っている時の声が好きだと思えたのだった。