M78星雲は変わらない
コロナは人災だと言われ1年半以上経ちました。
確かに今の政権は、史上稀にみるポンコツだけど、政治に対して文句を言っても仕方がないという話をします。
例えば、俺が菅政権の文句を全エネルギーを注いで言ったとします。
だけど、日本の政治は何も変わりません。
もしかしたら菅さんが1ミリくらい変わる可能性はありますが、日本の政治そのものが変わることはありません。
どこかの漫画の主人公のように、「これで終わってもいい、ありったけを」と200%の力を出し切り批判したとしても、日本の政治は1ミクロンも変わりません。
つまり、俺がやってることは、134億光年彼方の銀河を変えようとしているのと本質的に同じということ。
今回のオリンピックを例に出します。
今回のIOCの対応に、日本国民が、そして日本のメディアが、あれだけバッハさんを叩いていたじゃないですか?
だけど、その結果、どうなったのか?というと、バッハさんは涼しい顔で銀ブラしていました(笑)
あれだけ叩いたのに、バッハさんは何も変わりませんでした。 逆に凄いよね?(笑)
一体、何が言いたいのか?と言うと、自分から距離が遠くなればなるほど、変えるのは難しいということ。
一定以上、距離が離れると、それはM78星雲を変えるのと同じになってしまうわけです。 それじゃー菅さんやバッハさんよりも近い存在・・・
例えば、会社の問題はどうだろう?
俺が最初に就職したのは大阪にある鉄道会社でした。
その会社には、上司より先に帰っていけない、と言うよく分からないルールがありました(苦笑)
仕事が終わっているのに、上司が仕事していたら、先に帰れない謎のルール。
こうした職場独自のルールって、どんな会社にでもあると思うんですね。
だけど、こんな身近な意味不明のルールでさえ、変えるのはめちゃくちゃ難しいです。
当時、俺の同僚はもちろん、職場にいる大半の人が、このルールに反対でした。
だけど、誰も上司に言わないし、我慢して従い続けていました。
だから、一度、試してみよう!と言うことで、上司よりも先に帰ることにしたんですね。
俺が仕事を終え「お先でーす!」と言うと、職場全体にピーーーーーーン!と張りつめた空気が流れました。
一瞬で空気が変わるっていうのはこういうことなんだ!と思うほど、一気に変わりました。
そして上司が一言・・・
「内山!お前、会社のルールを破るつもりか?」
だから以前から思っていた質問をしてみました。
「仕事が終わっているのに、なぜ帰ってはいけないのですか?」
すると、上司が言います。
「俺の仕事が終わるまでがお前の仕事時間だ!」
と。
おー!それは凄い理論だ!と思っていると、そこに別の上司が来てくれて、その場を収めてくれました。
結局、俺がその会社を辞めるまでこのルールは変わりませんでした。
社員のほぼ全員が必要ない!と思っているルールでさえ、変えられなかったのです(苦笑)
それから10年以上経過した時、元同僚と会ったのですが、今もそのルールは健在だと教えてくれました。
さらに驚いたのは、当時、そのルールは嫌だ!と言っていた人が、その職場のトップになっていたのです。
この時、思ったことは、自分から距離が離れれば離れるほど、変えることが難しいということ。
距離が離れれば離れるほど莫大なエネルギーが必要になります。
それじゃー会社よりも近い存在ってなんだろう?
例えば、パートナーはどうですか?
世の中には、パートナーと上手くいかないと悩んでいる人は沢山いますよね?
いつもパートナーと喧嘩していて、意見が合わず、いつも同じような理由で別れている。
いつもパートナーのことでストレスを抱え、不安に感じ、悩んでいる。
そんな人は世の中には沢山います。
全く珍しいことではありません。
さらに核心的な話をすれば、最も距離が近い自分のことでさえ変えるのは難しいじゃないですか?
人生を変えたいけど、変えられない。
そうして悩んでいる人たちを社員研修をする中で、沢山サポートしてきました。
これは会社の社長でさえ、自分の家族と上手くいかないと多くの人が悩んでいます。
会社の売上は順調に上がっていても、家族がめちゃくちゃ!という経営者は思っている以上に多いです。
そしてこういう経営者に多いのは、自分を変えずに社員を変えようとしたりするのです。
俺が思うのは、変えるべき存在、エネルギーを注ぐべき存在は、まずは最も距離の近い自分。
不思議なことに、自分が変われば気づけば周りも変わっています。