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田舎の劇場より、情熱を燃やして

お芝居を作っている。役者はみんな市民だ。
お芝居に関わるようになったのは7、8年くらい前だ。
市民創作音楽劇「くびき野の歌」という舞台を再演する時に制作として関わった。地元新潟県上越市の地域と人々の暮らしを描いた作品だ。


演劇は全く無知だったもので、必死に勉強したり観劇したり、なんとか食らいついてみようと思った。劇場にも足繁く通うようになった。
もう一度いうが制作している芝居の役者はみんな市民だ。素人。そこに難しさと面白さがある。みんな働きながら余暇時間を使って参加している。なかなか稽古に集まらないことも多い。正直プロを使うのが1番楽だ。
演劇を作るというのはまさに命懸けだ。様々なドラマが生まれる。演出家にダメ出し祭をされ、耐えきれず海に逃げた者もいたし、揉め事は日常茶飯事だ。その時のケアも私の役目。
ただ、それを乗り越えた時の市民のエネルギーとパワーは素晴らしいし、私はそれを信じている。それを何度も感じさせられた。
2022年、地域の偉人、童話作家の小川未明の作品を紡ぐミュージカル「月の明るい夜に」を制作した。それはそれはとてつもなく素晴らしい舞台だった。その後、上越シニア劇団を立ち上げ毎年定期公演を行ってきた。


今年上映する作品は「明日葉の庭」という作品だ。是非、市民が命懸けで作り上げる舞台を見に来てもらいたい。身を削って舞台に力を注ぐということは、非常であり、美しい。勇気を出して一歩舞台に足を踏み入れた彼ら、彼女らの情熱を、生身で目に焼き付けてもらいたい。

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ウチヤマコウタ
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