放浪No.22 遠足気分の高揚感
翌朝、身支度や出発の準備をしながら、期待に胸を躍らせていた。
インターネットカフェの12時間パック内で会計を済ませ、経路を設定してゆったりと目的地へ向かうことにした。
受付の時間が17時からで、余裕と言うか…直接向かうと暇を持て余すから、その場その場で色んな場所に立ち寄って時間を潰すことを考えた。
15キロの道程をのんびりと進みながら、途中で景色を眺めてみたり、お店に入ってみたり、時間をかけながら目的地へと近づいて行く。
14時頃に近辺まで来たところでショッピングモールを見つけたので、そこでも色んなお店を見ながら時間を潰した。
2階に飲食店が立ち並んでいたので、遅めの昼食を取ろうと各店舗のディスプレイやメニューを凝視しながら歩き回った結果、牛かつをいただきました。
食事を済ませてモール内のベンチで一息ついた後、目と鼻の先まで来ている目的地へと向かう。
大きなコンテナや大型トラック等が姿を現し、これまでにはない景色に目移りしながら自転車をこぎ進める。
そう、目的地はフェリーターミナルである。
時間をかけてきたが、手続きまでは1時間以上の余裕があったので、まずは乗り込むまでの間に駐輪できる場所へ行き自転車を停める。
そして乗船手続きの開始時間まで、館内の待合室でのんびり過ごしているうちに寝てしまってました。笑
時間になったので受付で支払いを済ませた用紙を見せて乗船券と自転車用のラベルを受け取り、乗船開始まで再び待合室にて待機をする。
やがて乗船開始までは余裕があるものの、待合室にいる人たちが動き始めたのを見て、自分もその流れに乗って駐輪場所へ向かう。
自転車にラベルを巻き、様々な車やトラック、そして色んな排気量のバイク、本気の自転車や四方八方に荷物の付いた自転車を見回しながら、誘導員の合図を皆で待っていた。
あたりをきょろきょろとしていると、本気の自転車に乗っている方に声をかけてもらって色々とお話をした。
どこから来たのかなど、お互いの話をしている中で
「かなりの距離を走ってきたみたいだけど、荷物はそれだけ?」
「はい、そうです。このリュックひとつだけです笑」
「てっきりこのあたりの人か、向こうからちょっと遊びに来たくらいかなって思っちゃったよ笑」
「思い立ったまま出てきたんで、自分も船に乗るとは思ってませんでした!笑」
「そんな感じするよ笑 どっかの帰りにコンビニに寄ってく感じに見えるよ笑」
なんて楽しく相手をしてもらってるうちに誘導員が動き始めた。