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放浪No.03 ただ夜が明けるのを待つ

財布を忘れてしまったので、今日はどこへも泊まらず?泊まれず?に野宿する腹をくくった。
自分の有する地理、知識、知恵を最大限に使い、過ごしやすい場所はないかと必死に考える。
ここで前回に書いたもうひとつの理由を書きます。
財布を探している途中で嬉しい誤算があり、続行に踏みとどまれたと言っても過言ではない。

勿論、焼きのりも。笑
その嬉しい誤算とは、リュックの中に換金できる物を入れっぱなしのままで忘れていたからだ。
翌日に売ってしまえば、金銭面で余裕が持てると言うか、選択肢を増やすことができる。
こうして、時間と暇を持て余す長い長い夜を迎えることになる。

暇をつぶす場所や野宿をする場所を考えながら、進路を南へと切り替えて進んでゆく。
県を跨いでから、車、自転車、歩行者の動きが乱暴な印象を持ったので、注意してペダルを踏む。
幹線道路や脇道などを通りながら、車や徒歩ではなく、自転車でここにいるという違う感覚。
そんないつもと違う感覚に少し緊張をしながら、ようやく目的地へ到着できた。

そして、ひたすらに暇つぶしの時間へ。

市街地や繁華街を自転車でぐるぐると走り回りながら、さらに南へと向かう。
夜が明け始め、人の動きも少しずつ出てきたので、狙いをつけていた公園へと向かう。
ただ10時になることを待ちながら、浅い眠りに翻弄される退屈な時間を過ごす。

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