10年越しにヨガをはじめた6月。
思えば、ヨガにうっすらと憧れをもっていたのはもう11年前。ということを思って自分でも驚いた。
当時は企画の仕事をしており、ヨガのことやヨガの先生の話を間近に聞く機会がたくさんあった。社会人になりたてで疲れ果てストレスを溜め込んだ自分を気にかけてくれていたのもヨガの先生だった。だけどその頃私はジャズダンスや音楽活動という外に外に出す表現に夢中で、ヨガを始めようという気持ちにならなかった。10年以上も経ったいま、ヨガを始めた。
ここ数年、座って画面に向かう日々で腰を痛め首も痛めていた。そして腰に関しては特に慢性化していて、整体やマッサージに行っても夜には元に戻っている感覚。
だけど制作は楽しくて好きで、それなら生活習慣を変える他ないと思い、毎朝40分ほどの散歩と、気が向いた時にストレッチをしていた。しかし全く回復する兆しがなく頭を抱えていた。
同時に、最近は手書きで日記を書いたりして自分を振り返ったり、マイナス思考の癖を少しでも和らげようと自分なりに試してみたりしていた。そんな中で、知人の話からヨガをやることがふと浮かんできた。厳密に言うと、ヨガをやるのがすごく自然な気がして、やり始める気がした。ちょっと不思議な感じ。
そこからいろんな教室を探し、1つの教室に辿り着いて、昨日、6月9日(日)初めて本格的なヨガ教室に参加した。
ヨガといえば「呼吸しながら、自分と向き合う」というイメージが強く、まったりをした時間を想像して参加したが、そのイメージとは違うことに始まって10分で気がついた。(クラスは90分)
レッスン内容は省略するが、手足がプルプルして後半は諦めそうになった。「もう無理だ…動くのやめたい…」と何度も思ったくらい私にはきつかった。
(基本自分のペースで休んだり飛ばしたりしていいのだけど、その判断ができずとにかく真似した)
そんな時、絶妙なタイミングで先生の声が聞こえる。「何事も終わらないものはありません。これも必ず終わります。」
た、たしかにぃ〜〜〜(ぷるぷるぷるぷる)
そういえば途中、奇跡的にできたポーズがあった。カエルみたいな格好で手で全身を支えて浮くポーズ(伝わりますか)。バランスを崩す恐怖と、純粋に全く鍛えていない自分の腕がこの体重を支えられるのかというリアルな怖さもあって、そろりそろり見様見真似でやっていた。
「・・・?!あれ・・・なんか、で、で、でき・・・」
そのときの集中力たるや。
10年運動をしていないのに、いきなり本格的ヨガをした私の体は満身創痍で、重力を感じさせないポーズをする先生のあまりの美しさにぽーっと釘付けになりながら、我に帰って体を震わせ、気力だけでついていった。
・・・想定外すぎる。
ヨガってきつい。こんなにしんどいんだ。インナーマッスルなのか何なのかもはやわからないけど体力が無さすぎて震えた。
帰り際に少し先生と話をさせてもらった時「何かやってましたか?」と言われたので、10年以上も前にジャズダンスをこの位やってましたと伝えたら「それなら体動かす勘が戻ってきますよ」と励ましてもらった。こんな素敵な先生にそう言ってもらえて嬉しい。
ヨガを終えた私の体は想像以上にダメージが大きく、ギシギシ音を立てているような鈍痛を感じていた。帰ってからは疲れすぎて、普段全くしない昼寝をした。夜中に筋肉痛になり始め、寝返りが打てなくて何度も起き、マッサージした。どんだけダメージ受けてるんだ・・・。
翌日の今日。
朝から体がだるくて仕事にならんぞこりゃって思っていたら、どんどん修復が進んで、夕方にはほぼ痛みがなくなった。体ってすごい。
そして気がついた。
いつもの腰痛がない!床に寝転んだときに、床に腰がぴったりとつく。
今までは反り腰が酷く床に腰がついたことがなかった。今は腰がそってない。これは間違いなくヨガの効果。なんだか気分もいい。
心の満足感と、体の変化と、何より良い環境で素敵な先生の元で新しいことを始められることが嬉しくて、あんなにきつかったけれど、これはきっとチャンスだと思い、通うことに決めた。
少しずつ、なりたい自分に近づけたらいい。
自分なりに自分をコントロールして自然体で生きていけたらいい。
すごくしんどかった最後のほうで「ここで諦めない。あと少し先に足をつきます!あと少しだけ先〜」という先生の声に、プルプルして全く先に出ない足を気持ちだけ前に出した。
気がついたのは、私が求めていたのはこれだったんだということ。
がんばること。
そして一緒にがんばること。
頭で考えるとか誰かに教えてもらうとかじゃなく、自分の体と感覚を使って身をもって感じることを求めていた。
ヨガを知っていいな〜と思い、始めるまでに10年もかかったけど、きっと今がベストなタイミングだと思う。
しばらくは震えながら練習して、そのうち震えがなくなって、なにか良い方に変わっていけるように。がんばりたい。