竹野内は茶色
食後に紅茶を用意した時だった。
夫はカレーにはナンかご飯かを真剣に考えて自論を展開していたが、竹野内は聞いている雰囲気を出していたが手元は落ち着いていなかった。
角砂糖がいくつか入っている陶器を、必死にスプーンで突いているようだった。
夫はその様子に気づかず、死ぬまでにどちらかのスタイルでしか食べられないというならばご飯かもしれないと話していた。
竹野内は夫のテンションに合わせて頷きの大きさを変えて見せたりしていたが、なかなか手は止まらなかった。
ついには陶器を持って傾け始めたので何かと思った。
嬉しそうに茶色の角砂糖を摘んでいた。
頷きをやめることなく。