流星を見に行こう
「流星を見に行こう」
これがあの頃の合言葉だった。
SHINE / ライナーノーツ
ギターを始めて半年、
コードも覚えて、コードチェンジもできるようになって、弾き語りカバーも少しずつできるようになった頃、
自分のこれまで頭の中で作ってきた曲たちをギターに落とし込もうと数ある自分の曲たちの中で「SHINE」を選んだ。
あの頃の私は、毎日が一杯一杯で
心の支えだった同期二人の事を歌った曲。
はじめて作る曲は、
二人の事を書いたこの曲がいい。
だから、むしろ迷わなかったよ。
私たちは恋人ですか?と思うほど、毎日3人でLINEのやり取りをしていて
週末は大体飲みに行って、ボーリングしたり、カラオケしたり。互いの誕生日を祝ったり、花火もしたり、
みんなで過ごす時間がすごく好きだった
だけど、私は辞めることになって、
それはつまり、終了の合図。
きっと、この関係も終わってしまう。
そうわかってたから、わかってるからこそ
この瞬間を終わらせたくなかったの。
「明日のことは考えるな」
「待たせてる明日にはごめんって謝って」
「まだまだ今夜は眠れない」
「西へ西へ走った」
「また一つ減ったライフカウント」
「やがて、終わりが来るならーー」
辞めた先の未来が全く見えなくて考えたくなくて
今、この瞬間だけを考えていたかったあの頃の心情が溢れまくっているのがSHINEの歌詞なんだよね、
あの頃、私たちはよく
「流星を見に行こう」と言っていて、
きっと、社会の綺麗ではないものを目の当たりにして現実から目を逸らしたかったのかもしれない。
だからこそ、綺麗なものを見たかったのかもしれない。
結局、3人で星を見に行くことはなかったんだけど、いつか、その約束を叶えたくて
そんな願いも込めてサビ頭に
「流星を見に行こう」って置いて、
今も、この言葉を忘れずに歌ってるよ。
もうあれから5〜6年も時が流れて、互いに環境も考え方もいろいろ変わってしまって、あの、大人という仮面を被った子供だったあの頃の私達の関係ではないかもしれないけれど
あの日々は確実に存在して
間違いなく楽しかった日々。
流星は振り向いてくれない。
互いに今、大切なものを大切に
今しか輝けないこの瞬間を生きていこうね