私がギターを始めた理由
絶対に、私を裏切らない存在
それが欲しかったの
こんにちは。やうちまりなです。
最近ふと過去を振り返った時に、ギターを始めて3年が過ぎたことに気付きました。時の流れば早いね、
始めたての頃は、「3年経ったらめちゃくちゃ上手くなって、いろんなテクニック身につけてるんだろうなあ」なんて、ぼんやり思っていましたが、実際のところ全然です(遠い目..)
自分が思い描いてた3年より全然下手で、3年間何してた?って我ながら思ったんだけど、弾いていくうちに私が身につけたいのはスーパーテクニックではないんだなと思ったんだよね。ギターって奥深い。
でも、いずれはソロギターとか叩いたりしてみたい。だけど、今じゃないかなあ。
さて、話を戻そう。
ギターを始めた3年前、私は24歳になる歳、つまり社会人二年目の年でした。
音楽とは無縁の生活。平日は荒波の社会に揉まれ、休日は友達とわいわい楽しむ、そんな生活をしていた私がどうしてギターを始めたのか。
そんな話をしたいと思います。
世界は嘘だらけだ。
大学を至って普通に卒業し、みんなと同じように企業に就職した私。人と話すことが好きだった私は営業職になります。
お客さんの立場に立って、その人にあった一番いいものを提案して喜んでもらいたい。世の中はそんなに甘くないと思いながらも、綺麗な目指す像があって踏み込んだ私。わかっていたけれど、実際は本当に甘くなかった。そして、世の中の隠れた"本当の顔"を知っていくんです。
それまでの人生が凄く運が良かったのかもしれない。自然に避けてきたのかあえて避けてきたのかわからないけど、あまり汚れた部分に触れていきていくことがなかった。なにより、私自身が基本的に人を嫌うことがないので、社会に出てもある意味とても純粋な子だったのかもしれない。
だけど、社会に出て世界が一変するの。
世の中には"建前"があって、その裏に"本当の目的"が存在する。表向きは「世の中のため!あなたのため!」と言いながら、本当は全部自分の為。
仕方ないよね、会社もさ、利益を出さなければいけないから。営業なんてお金をもらいにいく仕事、それが目的だから仕方ないのだけれど。
これまで学校で学んできたことなんで全部嘘だったんだ。大人はずっと私たちに本当の姿を隠して嘘ばかり教えていたのか。私が見てきたもの、信じてきたものはなんだったんだ。と、日々思うように。
世の中、全部、嘘だ。
いろいろわかってたつもりだったけど、全然世の中をわかってなかった。そして、純粋だった私は世の中を見る目が変わってしまったの。
「まりな変わったね」
社会人2年目になった時にとある人に言われた言葉。私が「世の中、結果が全てだよ」と呟いたら、そんな言葉が返ってきた。
当時は、「いや、私も大人になったんだよ」なんて思っていたんだけど、今思うとそうじゃなくて。
私が就いた営業職は仕事を取ってくることが仕事。当たり前なのかどうかわからないけど、当時は毎月達成ノルマがありました。新人など関係なく。
そうだな、、、わかりやすく言えば、、当時の給料の8、9倍の金額だと思う。目標金額は利益金額なので、受注額はその四倍ぐらいかなあ。
まあでも、そんな数値は最初は達成できないわけですよね。私が任されたのは新規100%だったので尚更。まあ周りも新人に達成なんて期待していないのかもしれないんだけど。(ついでに私は一度もノルマを達成したことがない、、案件月4件契約しても7割ぐらいだったなあ..)
それでも毎月不達成、不達成と続くと嫌になるし、足を引っ張ってる感出てくるから後ろめたさが出てくる。(加えて無駄に頭で自分の給料分も売り上げてないとか考えちゃうんだよね)
さらに加えて、イベントキャンペーンのノルマもあるんだよね。イベントの集客とか推してるメーカーの売り上げ個数とか。本当にノルマだらけ(笑)ノルマ大好きかよ!
それで少しずつわかってきます。運でもなんでも結果が全てだと。中身なんて関係ないんですよね、頑張って契約した案件だろうと、運良く楽に契約できた案件だろうと、同じ金額であれば評価はイコールなの。
イベント集客だって、0はやばいと思って必死で声かけまくってたら、頑張ってるからっておじいちゃん2人が来てくれたんだよね。全く買う気ないけど私への同情で(笑)そしたら最後に課長に褒められました。何はともあれ集客した事実が大切だと。
いや、確かにそうなんだけど。頑張って必死だったから想いが届いたのかもしれないんだけど。これは果たして正しかったのか?と正直、心の中はモヤモヤしてて。
だけど、思い返せば世の中数字だらけなんだよね。「売り上げNO.1」とか「1000万本突破!」とか。私たちも買い物する時、そういう肩書きを見て選んだりするわけで。
そう気付いて、私も人のこと言えないんだなって思ったの。結局何かを比較する時に数字というのが一番わかりやすくて、ある意味一番公平だから。
そうやって、世界の在り方を知って、世の中は結果が全てなんだなって、目が死んでいくの
頑張った分、報われたかった
仕事をしていれば、競合先というものがあってお客さんの奪い合いみたいなことがあったりします。契約できることもあれば、負けてしまうことも。
大型案件がありました。お客さんの話を聞いて、なるべくお客さんの願望を叶えられないかプランナーさんと話し合って。私自身もいろいろ調べて案を出して、答えられない要望もあったけど、頑張ってプランを考えて、お客さんのところへ持っていたの。
ただ、それは凄く高かった。いろんな願望を取り入れたからこそではあるけれど、予算をオーバーしていて。でも、ここから話し合っていろいろ差し引きしていけたらと思ったわけです。
だけど、全て後から来た他社に取られてしまった。私の案をそのままでこの金額でと、私の会社では信じられない額が提示されていて。
そんな横取りを立て続けに2件連続でされてしまったの。
まあ、でもこういうのは後出しの方が有利だし、同じプランなら私でも安い方を選ぶ。だから攻めきれない。私もプレゼンだったり営業スキルがなくて、お客さんの心を掴めなかったのもある。
どんなに頑張っても報われないときは報われないし、契約できなければその過程は微塵も評価されない。
わかってはいるけど、やっぱり辛い。せめて「頑張ってるね」って、「頑張ったね」って一言が欲しかった。
だから、何かに報われたかったの。
頑張ったら頑張った分だけ報われるもの。
頑張りを裏切らないもの。
そして、始めたのがギターだったの。
ギターは私を裏切らない
だから私にとってギターは心の拠り所だったの。もう裏切られたくなくて、ちゃんと報われたくて。
ネットで7000円のギターを買った私はとにかく毎日必死にギターを練習した。趣味ではあったけど使命のように毎日弾いてたの。絶対弾けるようになりたくて。
ぶっちゃけ、この頃は人を信じられなかった。仲良い友達はたくさんいたし、毎週会ってたりしたけど、疑う気持ちが少しばかりあったの。社会に出て人間はあーだこーだいいながら、結局自分が大切なんだと知ってしまったから。自分も含めてね。
そして、友達も親も何かあれば、最終的に裏切るんだろうって思ってた。だから、自分しか信じられないって。
(余談ですが、音楽活動始めて1年目の私は決してあなたのために歌いたいとか絶対言わなかったの。ずっと自分のために歌ってるって言ってるんです。)
でも、ギターは、
ギターは裏切らない。頑張ったら絶対に弾けるようになる。だって、ちびっ子もお爺ちゃんお婆ちゃんも弾いてるんだから私に弾けないわけないじゃない。
だけど、めっちゃギターを信じてるくせに正直なんども挫けそうだったの(笑)だってめっちゃ指痛いし、音ならないし(笑)全然スムーズに指動かないし、動画見ながらなんでみんな動くんだよ!って思ってた。
Fの壁に打ち当たっとき、いつまで経っても鳴らないから私はギターに向いてないんだって、1人で泣いた。指の形が悪いとか短いとか、今思うと「アホか笑」って笑い飛ばしたいんだけど、当時は必至だからね。
でも、諦めなかったの。だってギターは頑張ったら絶対弾けるようになるんだから。仕事と違って絶対に報われる。もうその一心だけで毎日弾き続けたの。
そしたら、弾けるようになるんだよね!あんなに挫けてたのに笑 ちゃんと抑えられた時の感動もFが鳴った時の喜びも、コードチェンジが上手く出来るようになった時もものすごく喜んだ、1人で笑
なにより頑張ったらちゃんと報われるんだ。
それが一番嬉しかった。
これが私がギターを始めたきっかけです。
これからもずっと
その後、結局仕事は辞めて、愛知に帰郷します。人と話すのは好きだけど、営業はそれだけではダメだったんだろうなあ。自分で言っていいのかわからないけれど、私は営業にしては優しすぎる。
それでも、よくして下さったお客様のところへ仕事を辞めて地元に帰りますと伝えに言った時に、二軒とも 「 せっかく信頼できる営業さんに出会えたと思ってたから残念だわ 」 とおっしゃって下さったことが凄く嬉しかった。
私の営業は間違っていたかもしれないけど、間違ってなかったんだなあって、そう思えた瞬間でした。
愛知に帰ってからも毎日ギターを弾いてました。そして、オリジナル曲を作って人前で歌い始めて、今に至ります。
きっと、これからもずっと、私はギターを死ぬまで弾き続けると思います。たとえ、人前で歌わなくなったとしてもギターは私の相棒だから。
いつかお婆ちゃんになって孫にギターを教えるのが夢です。お婆ちゃんすごいって言われたい。(まだ結婚もしてないのに果てしなく遠い夢..笑)
いろいろ書き綴ってきましたが、今は人を信じるし(信じられない時もあるし、疑う時もあるけど)、世の中に絶望なんてしてないよ。
前の会社がすごい悪いみたいな感じに捉えちゃうかもしれないけど、決してそうではなくて。周りの人は凄く好きだったし、その業界の会社の中では凄く制度とかしっかりしてる。
ただ私が世間知らずでそのギャップに耐えられなかったんだ。SOSを出すのが苦手で、見栄を張ってしまうのか、"大丈夫"と笑って誤魔化してしまう癖があるから。あの頃は1人で抱え込んでしまった。
だから、今は"誰かに助けてもらう"という大切さを知ってるよ。今、生きてて楽しい!
あっという間の3年間だったなあ。
でも、凄く濃い3年間だった。
これからも私のペースで、ギターを弾いて歌っていきたい。もっともっと上手になりたい。
まだまだ未熟者ではありますが、これからもやうちまりなを暖かく見守ってください(^^)
ギターを始めてよかった!
やうちまりな