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三和土(たたき)を学ぶ ≪古民家を学ぶ≫

先日、内子町の町並み保存地区内にて三和土(たたき)のワークショップを開催しました。町並みの”これから”を考えていくためにも、掃除やワークショップを通じて古民家を学び、町のコミュニティーをつくっていけるような場づくりをしたいと思っています。
前回の私の投稿で、第一回の掃除&学び&ご飯会のワークショップを開催しましたときの内容をNOTEにまとめているのでそちらをご覧ください。


有志で集まるチームの方から「今回の三和土をやりますが、前回のように学習会としてやるのはどうですか?」
と有志の方からお声がけいただき、イベントとして開催することになりました。この声をかけていただいたのめちゃ嬉しかったです(´;ω;`)
ペシペシとたたきながら土を固めていく作業は楽しかったですが、手首がやられましたw

手首負傷(´;ω;`)
みんなでやれる

古民家とは何か?


私もなんとなくがっこいいとは思っていましたが、何がいいのか?と聞かれると、、、うまく語れませんw
それは知識がないから。。。古民家の何が良いのか。1000年以上も昔から存在する木造建築には知恵がたくさん集積している。私は一人で学ぶのは苦手なので、それを掃除やワークショップなどの活動を通じて学習したいなと思っています!せっかくなのでみなさんと学んでいけたらと思います。
今回は三和土ワークショップで学んだこと記事にしたいと思います。

●そもそも三和土(たたき)とは?
「敲き土(たたきつち)」の略で三和土(たたき)というそうなのですが、知ってないとこれ絶対読めないですよねw その名の通り3つの材料、土・消石灰・にがり(塩化カルシウム)の3つの材料を合わせて固めたもの。石灰と水を加えて練ると硬化する性質があるため、そこに土を混ぜ込んで固めるようです。

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材料づくり
町の山から採取した土

今回ワークショップでは内子町を代表する市兼左官さんと、西予市野村町の大徳左官さんが講師として教えてくれました。職人さんや地域によって使う材料は変わるそうです。 今回のワークショップでは、砂利、土、消石灰、にがりを使用しています。土は内子町の土ですが、同じ町内でも採集する場所によって土の特性も変わるので、配合が変わるようです。そのため材料づくりがとても難しいそう。土の性質によって配合が変わるって、、、、 そのため正確なレシピというものはないということ。もはや経験値からくる感覚。ゆえに職人さんによっても変わる。 職人さんも「日々勉強よ~」と。経験の積み重ねなんですね~。 しかし、三和土をやる機会は職人さんも少なく、内子でも年に1回あるかどうかということ。その中で経験を積んでいくというのはなかなか大変だな~と思います。

そもそもなんで三和土がほぼなくなったのだろう。

きっと江戸末期~明治頃に海外からセメントが入ってきてから大きく変わってきたようです。今はセメントの技術が進歩している上に、土間をつくる建築物もほとんどなことから、あまり使われていない。三和土がなくなるほど他が良かったのかちょっと三和土のデメリットを。
なぜ三和土がなくなったか、歴史的なことを詳しい方いたら教えてください!


職人さんにみんなで質問

三和土のデメリットを探ってみる

・手間がかかる
コンクリートに比べ手間が相当かかる。 今の時代、三和土をやる機会は少なく、内子のような保存地区でも年に1回程度だそうだ。左官屋さんでも三和土をやれる人は意外と少ないそうです。材料づくりも難しくまたそれも手間なのでしょう。
・費用がかかる
コンクリートの3倍以上かかるそうな、、、 叩く作業にはそれなりの人手も必要になります。手間がかかる分、人件費もかさむし、意外と材料費も高い。にがりが今1リットル6000円と高く、今回のWSでは8㎡に対し4リットル使っていてそれだけで24000円、、、豆腐屋さんがあった頃は豆腐屋さんから譲ってもらったりしていたそうな~

この広さで、、、

そもそもそんななか今の時代でも三和土をやるメリットってなんなのだろう?

 1.蓄熱の性質がある
三和土に使われる土には、(土そのものが熱をためてくれる)
(1) 家の内部で三和土を施工した場合
冬は日中に外からの日光で暖められた熱が家の中の温度低下を抑えてくれます 夏は、外から家に帰ってきたときひんやりした感覚を得ることができます (イ) 家の外部に三和土を施工した場合
太陽の日差しの照り返しがコンクリートほどない。

  2.  環境にやさしい材料  
三和土はコンクリートやタイルではなく土で出来ているので、廃棄の際も環境には負担をかけません。そもそもやり替えるときに今まで使っていたものも再度使える!  

3.草をおさえる
にがりを使っているため土に塩分が広がり、雑草が生えてくる心配もあまりありません。まぁ三和土だけに言えることではないですが、、、
4.水たまりができにくい
土には吸水性があるので、水がかかってもある程度浸透していき、水たまりにもなりにくい  
5.湿度を保つ
・室内が乾燥する場合は三和土に水をまくことで湿度を保ったりと調整もできる  
個人的な見解ですが
・質感がかっこいい
今回はビール瓶などで模様もつけていました。

ビール瓶を押し付けて模様を
波打っている


・みんなでできること
たたきは体力は必要なモノの、今回みたいに誰でもできみんなでやれるというのが魅力の一つなのかもしれません(あえてメリットに入れます)

究極子どもも参加できる

ワークショップを通じて

とにかく、ワークショップは楽しくいい汗をかきました!叩き方も職員さんと素人は違う。塗りながらすべらせて隙間を埋めていくような叩き方もありましたし、割れにくくするため、仕上げをきれいにするための手順のようなものも少なからずありました。ただ叩けばいいってもんではないのですねw

職人さんたちも三和土を試行錯誤しながらやっていて、こういう技術は実際に現場がないとやれないため、三和土の現場はほとんどなく、三和土をやれる職人さんが少なくなりまた知識はどんどん失われていっている。三和土の良さをもっと理解しする人が増えると、三和土を注文する人が増えるかもしれませんね。そうすると三和土現場が増える分職人さんも育つ?のかな。   内子晴れも入り口は三和土でできており、現在傷んでおります。来春に三和土のワークショップをする予定!! 三和土のコストはかかりますが、町並み保存地区ゆえに8割補助もいただけます。 もしたたきのワークショップに興味ある方はぜひ参加してみてください!
詳細はいずれInstagramかなにかで発信します!

https://www.instagram.com/uchikobare/

こういった活動が地域のコミュニティーを作っていき、また“古民家”を語れる人が増えると幸いです。そういう人が町並みに界隈に増えると嬉しいな~!!

それではまた!


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