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ヨーダの物語 103
【前回までのあらすじ】
少年ヨーダはジェダイ・アカデミーに通うジェダイ・イニシエイト。
親友ギークは、元シス・ツキシマとの戦いで顔に傷を負い、さらに謎の老人レイゴウと戦うが完敗する。そしてレイゴウのもとで修行をし、ダークサイドに堕ちてしまう。その後ジェダイ・マスターふたりを殺し、ヨーダにも圧倒的に勝つ。
ヨーダは、師匠となるグラドゥの住む星でフォースとは何かを学び、ついにギークのいる稲妻の星、ザンダーへ到着する・・!
ヨーダは、ギークの発するコルサントへの意志の『糸』を感じた。間違いなくギークはこの星にいる。おそらくギークもヨーダが来たことに気づいているだろう。
船の操縦室に戻ると、QQ11とミルクボールがいた。QQ11はヨーダを振り返り、ミルクボールは窓の外の雷を震えながら見ている。
『QQ11、明日になってもぼくがここに戻らなければ、ミルクボールをグラドゥのところに帰して、きみはジャクーのシューマのところに戻ってくれ。ミルクボール、まだ名前をつけられなくてごめん。グラドゥのところに帰るまでには考えておくよ。じゃあ、いってくる」
ヨーダは、ダブルブレイドのライトセーバーを背負い、シューマからもらった円形に二つの角の生えたホバーボートを抱え、再び船外に出た。
ホバーボートを起動させ地面に浮かせると、QQ11がさっとホバーボートに乗った。「おい・・」とヨーダが驚いていると、ミルクボールも乗って、四つ足のQQ11の胴体の下に入った。雷が怖いらしい。ミルクボールはモコモコの毛でQQ11より大きく見えるが、からだ自体はかなり小さいらしい。
「おい、留守番しててくれって言ったよな・・。ミルクボールは雷が怖いだろ?船に戻ったほうがいいよ」
二匹はヨーダを見上げたが、すぐに進行方向へ向きなおった。QQ11は、足の磁石がしっかりホバーボートにくっついているかを確かめた。二匹ともヨーダといっしょに行く意志は堅いらしい。
「やれやれ、これからもっと雷の多いところに行くからな。覚悟しておけよ」
ヨーダもホバーボートに乗り、足の三本指をベルトに固定して、アクセルを踏み込んでギークのいる方向へ向かって疾走した。
(ヨーダの物語 104へつづく)