【マスターデュエル2周年】今から始める初心者へ。覚えた方がいい3つのポイント
こんにちは。カカトです。
マスターデュエル2周年を記念したイベントによって、マスターデュエルは大きな盛り上がりを見せ、ここからマスターデュエルを始めるというような人も増えているように感じます。
そこで、今回は自分自身が低ランクのランクマッチに潜って「あぁ……」と感じたことを踏まえて「初心者のうちに知っておきたい3つのポイント」を挙げていきたいと思います。
自分自身もそこまで上手いわけではなく、人にコーチングができるようなプレイヤーではないのですが、読んでもらえると嬉しいです。それでは。
①:デッキ枚数は40枚から離れない方がいい
低階層のランクマッチでよく見られるのが「アレを入れて、これを入れて……デッキ枚数58!」みたいになっているデッキです。
あくまで原則であり、例えば【烙印】のようにパワーカードを増やすことでパワーを上げているデッキや、ペンデュラムデッキのようにサーチカードの豊富さでデッキ枚数が44〜45あたりの方が回りやすくなるデッキがあることも否定はしませんが、基本的にデッキ枚数は40に留めておいたほうがいいです。
具体的な数字を挙げましょう。
例えば、【相剣】であれば先攻の初手に欲しいカードであれば「莫耶」「エクレシア」「龍相剣現」あたりでしょうか。
仮にこのカードを3枚投入したとして、40枚デッキでそれらを引く確率は74%です。
ところが、ここで多少デッキが膨らんでしまったとします。45枚デッキで9枚のカードが初手に1枚でも来る確率は69%。7割を下回ってしまいます。50枚デッキだと64%。100戦やると30試合以上、初手に欲しいカードが来ないことになります。
更に言えば、後攻の場合。
【相剣】の後手のプランとしては、上で挙げた「莫耶」「エクレシア」「龍相剣現」などのカードを複数枚引くことで相手の妨害を踏みつつ、「ショウフク」や「承影」での盤面処理を狙うことになります。
仮に40枚デッキ、初手6枚として、これら9枚のカードを2枚以上初手に引く確率は40%。
確率上は10戦のうち5戦は後攻となり、後手を取った5戦のうち2試合はこれらのカードの併せ引きによって盤面の打開を狙えます。(あくまで数字上での話である上、2枚揃えたところで確実に盤面を処理できる保証はありませんが……)
これが45枚デッキだと34%、50枚デッキだと29%となり、3割を下回ってしまいます。
デッキ枚数を太らせるカードが「壊獣」「サンダーボルト」のような後手用カードである場合、2枚併せ引きする必要は無くなるかもしれませんが、そうしてデッキを太らせると、今度は初動となるカードが来にくくなる問題もあります。50枚デッキで9枚積みのカードを初手6枚で引ける確率は7割。3割の試合では盤面を打開できたもののこちらから満足に動くことができない、といった状況に陥ります。
(文系のくせに慣れない数字を扱ったので)これが理屈として正しいかどうかは置いておいて、無闇にデッキ枚数を増やすことはデッキの安定性を削ぐということだけ理解できればいいと思います。極力40に納め、慣れてきて40を超える時は妥当性のある理由を持って40を超えましょう。
②:後攻は、弱い
コイントス:裏
うわぁ〜後攻かあ
[あなたの先攻です]
⁉️
後手デッキかあ。盤面を捲り切れないように墓地にシラユキ落としたり手札にティアクシャ抱えて……
(飛んでくる壊獣)
(飛んでくるサンダーボルト)
まあここまでは読めてる。さあどう来る?
(莫耶召喚)
えっ
(シラユキ起動、莫耶裏に。そのまま爆発する対面)
なんだったんだ……
↑
上記のような展開、マスターデュエルがリリースされてから100戦は経験してると思います
今回は自分が【ティアラメンツ】という後手デッキに対してそれなりに強い選択肢を持てるデッキであることが前提になっていましたが、環境トップと言われるデッキは少なからず、こういったケア手段を持っています。
別に壊獣やサンダーボルトが弱いと言っているわけではありません。「後攻が弱い」のです。
例えばこのように後手用のカードをたくさん詰めたとして、①相手の盤面を打開 ②打開した相手に盤面を捲り返されないような盤面の形成 この二つを満たせる試合がどのくらいあるでしょうか。
相剣は盤面がそこまで強いデッキではないため、先攻で展開し切ってリソースを抱えている相手の盤面を完全に捲り切ることは困難を極めます。また、リソースを抱えていない相手はそもそも突破困難な盤面を敷いていることが多く、如何に後手用カードをふんだんに用意したとして処理しきれないことも多いです。
そもそも先攻を譲るという行為は
「相手に一方的なアドバンテージ獲得の機会を与え」
「自分のデッキが後攻用のカードを積んでいるor後攻に自信があるデッキタイプであるという情報アドバンテージを与え」
「なおかつこちらが得られるアドバンテージは初手が1枚増えるくらい」
と、弱い点しかありません。
ランクマッチ的な目線で言えば「試合の回転率が速い」という利点も無くはないですが、先攻デッキで烙印融合を発動して相手がサレンダーしてくれる確率を考えればそんなに変わらない気もします。
狙って後攻を取るという選択は現代遊戯王において非常に「弱い」選択肢となり、よほど自信のあるワンショットキルデッキを使っているわけでもない限り、普通に先行を取ったほうが強いです。
また、先に挙げたデッキ枚数の話も合わせて「後手特化にするためにデッキ枚数を増やす」なんてこともしないほうがいいです。構築を変えて数試合は上手くいき、成功体験を積ませてくれるかもしれませんが、いずれ必ず数字は収束します。長い目で見ればやめておいたほうがいいでしょう。
③:「壊獣」でおけ
「壊獣でおけ」「壊獣で」「壊獣があるんだよなあ」
自分で入力していても吐き気を催すこれらの言葉は、壊獣があらゆる盤面を解決できる万能カードだと思い込んでいるが故の言葉だと考えています。
勿論、壊獣でなければいけない盤面というものも存在します。【ピュアリィ】の「ノアール」や【@イグニスター】の「アライバル」のような耐性持ちには壊獣で対処するのが一番手っ取り早いです。
これは壊獣というカードが有する特性が関係しています。
「壊獣」の特性はズバリ、「相手のモンスター1体を、強制的にバニラモンスターに変換する」という点です。
ラヴァゴやラー玉もこの点は変わりません。
しかし、この特性には落とし穴が存在します。それは「送りつけた壊獣はどの道自分の手で処理する必要がある」ということです。
具体的な盤面を挙げて説明しましょう。例えば、「相手の盤面にバロネスが単騎で存在する」場合。
壊獣でバロネスを処理し、そのまま初動のカードを使って展開すれば勝ちを狙えるでしょう。
ただし、「それは本当に壊獣でなければいけないのか」と考える必要があります。
壊獣というカードは後手でしか機能しないカードであるため、確率上では10戦やれば5戦はその性能を十分に発揮することができません。
例えば「無限泡影」を相手のバロネスにぶつけた場合。
相手はバロネスの効果を使うか、「γ」や「三戦の才」の存在を警戒してそのまま無限泡影を受けるでしょう。
この場合、相手の盤面には効果が無力化され、バニラモンスターとなったバロネスが存在することになります。
そう、「壊獣を投げた時と同じ状況になる」わけです。
壊獣を投げた場合に比べて、無限泡影という先攻でも後攻でも使える汎用カードで、同じような盤面を作ることができます。
そうした場合、わざわざ後手でしか機能しない壊獣を採用する必要性はあるのでしょうか。
更に言えば、自分のデッキのギミックカードを相手に無効にさせた場合でも同様の現象が発生します。こちらは手札を1枚使って相手に妨害を切らせてるわけですから、壊獣を用いた場合と同じことです。
では壊獣はどのような時に強いのか。
例えば先に挙げた「ノアール」や、汎用カードだと「アポロウーサ」のような耐性持ちであったり、1枚で複数の妨害をこなしたりするカードに投げる場合。
「アライズハート」「ダークロウ」のような、盤面を越えるためのギミックをそもそも機能停止させるようなカードに投げる場合。
自分の使っているデッキが手数不足ではあるものの、展開しさえすれば壊獣程度の打点は容易に処理できる場合。
このような場合は壊獣の持つ特性を十分に活かせていると言えます。
壊獣に限らず、どの除去カードでも一緒です。サンダーボルト、ライトニングストーム、禁じられた一滴……デッキの特性とその除去カードの特性を噛み合わせた採用が必要となり、「困ったら壊獣でいいや」というような投げやりな採用ではなく、自分のデッキとの相性を考えた採用がランクマッチの勝率、および自分のデッキのデッキとしての完成度を向上させてくれます。
また、壊獣の除去性能を過信し、それを誇示するような発言もやめましょう。「壊獣でおけ」です。
デッキ枚数、先攻後攻どちらを取るかのプランの確立、後攻時のプランや除去カードの選定……遊戯王は25年で大きく変わりましたが、ここは変わらない点だと私は考えています。
たくさん試しながら、いいデッキを作っていきましょう。
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