尾瀬 備忘録
久しぶりの尾瀬。初めて重いザックをしょって長距離移動。見晴キャンプ場にいたボランティア 佐藤さんのお話が面白すぎたので、備忘録を残します。
シカ
尾瀬にはかつて鹿はいなかったが、今は春になると日光から移動してきて尾瀬の貴重な植物を食べてしまう。代表的なニッコウキスゲ、水芭蕉までも。30年前と比べるとかなり数が減ってしまったそう。食害を防ぐために柵を施している。
下山途中に鹿に会った。1ミリも動かずずっとモグモグ。少しは警戒しろ?
ミズバショウ
白い部分は花ではない。苞(ほう)といって冬の間花を包んで守る。黄色のつぶつぶしたものひとつひとつが花。他の花より早く咲くため、受粉を手伝ってくれるミツバチがいない。そのためハエが受粉を担当。なんとも言えないニオイがするらしい。その他、水に乗って移動する。
木道
木道は4mで20万円ほど修繕にかかる。ヘリコプターで運ぶため。予算は土地の所有者が負担。福島県、群馬県、新潟県、東京電力など。途中新しくなった木道にさしかかり、ここはだいたい200万か…など考えながら歩く。
クマと人が出会わないように、木道の高さを工夫。人は上の木道を、クマは下の湿地を歩くためすれ違わない。木道の横にある板は、歩荷さんの休憩場所。修繕工事を手伝うらしく、自分たちが休みたいポイントに置く。
植物
気になっていたゼンマイ風の植物。ヤマドリゼンマイというらしく、ヤマドリの尾っぽに似ているから。以前は山小屋で食事として提供していたらしいが、自然保護区になったのでもう食べられない。行者にんにくも同じく。猛毒のトリカブトがそこら中に。
蓮華ツツジにも毒がある。牧場跡地によく生えている。牛がいなくなった牧場では下草が伸び放題のため、蓮華ツツジを守るために刈る。
湿地帯
尾瀬の湿地帯は栄養がない。保水力もない。ミズゴゲが湿地帯を覆っていることで、水分が保たれ植物が育つ。木は大きくなれないので、山から流れる栄養たっぷりの水を狙って川沿いに育つ。
湿地帯に木がないので、モリアオガエルは地面に卵を産み付ける。
燧ヶ岳
燧ヶ岳は東北1の高さ。見る場所によって頂点が変わって見える。遠近法。山の名前は雪が降ったときに見える形で名付けられることが多いらしい。知らなかった。燧ヶ岳は、残雪が火打ちばさみに見えることが由来。
山飯
合法的に太れる。登るから食べなきゃと炭水化物パレード。下山してから食べたチキンカツレツがうますぎた。
山小屋でこんな食事が取れるなんて、驚き。「潤ってます!」と元気な店員さんがお客に話していた。
下山後に入るお風呂のために、山に登るのかもしれない。最高でした。
ボランティアの佐藤さんは、横浜の方。2週間に一度くらいの頻度で尾瀬に来ているそう。パワフルすぎる。運よく出会えて良かったです。
以上、備忘録。