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ECブランドの全体売上向上にコミットする、ウブンのAmazon広告運用について

初めまして

ウブン広告チームの田中です。

Amazon広告運用に関するnoteを始めることになりました。本noteでは以下のようなことを発信させていただこうと思っています。

  • 最新のAmazon広告の動向、トレンド、リリース情報

  • ウブンのAmazon広告における取り組み

  • ウブンが広告運用において悩んでいること

本noteの目的は、ずばり”採用”です。所々、採用告知が登場しますがどうかご容赦くださいませ。また広告運用のパートでは専門用語の説明が不足していたり、コンテキストの荒い部分もありますがお許しください。

第1回目の今回は、ウブンのAmazon広告運用のコンセプトである全体最適化についてお話させていただきます。

ウブンとは

ウブンは、Amazonに特化したマーケティング・テクノロジー・ファイナンスによって、ECブランドの成長を実現するグロースパートナーです。

Amazonに特化した広告代理店(?)と思われることが多いですが、広告のみに留まらず、戦略策定・出品施策・商品ページ/ストアの改修・広告/販促施策・レポーティングなど、ECブランドの売上最大化のために必要な全ての施策の戦略/実行を、『One - stop , FULL - service』で担っています。

我々のコンサルティングサービスの特徴は次の2点です。

1.一般的な広告代理店と違い、ECブランド全体の売上成長にコミットしています。
ウブンは広告のみの費用対効果ではなく、広告投資によってECブランドの全体売上が向上したかどうか、インクリメンタル(純増)な効果をより重視しています。そのため商品のステージによっては広告費を抑制する意思決定もおこないます。

2.一般的なコンサル会社と違い、エグゼキューション(実行・管理)も担っています。
ウブンは分析・戦略アドバイスに留まらず、アマゾン出品に必要な各種作業の実行も担います。アマゾン出品における各種オペレーションに精通し、効果的な設定のノウハウを蓄積しています。また、高頻度な販売状況の分析によって外部環境の変化等にも素早く対応します。

コンサルティングサービス以外にも、『Ubun BASE』というAmazonレポートの自動化ツールを提供しているテクノロジー事業と、M&AによってECブランドを継承し、ウブンアセットを最大限活用することでさらなる成長を実現させるファイナンス事業をおこなっています。

こちらはまた別の機会に詳しくご紹介させていただければと思います。

コンサルティングサービス、他2事業の詳細はこちらをご覧いただけますと幸いです。

Amazon広告における2つの最適化

では、早速、Amazon広告の話に移っていければと思います。ウブンではAmazon広告には2種類の最適化が必要と考えています。

それは広告経由の売上を最大化させるための広告ROAS(=費用対効果)の最適化と、広告のみではなく自然売上を含むECブランドの全体売上を最大化させるための全体最適化です。

前者の広告ROASの最適化はAmazon広告に限った話ではなく、GoogleやSNS広告と基本的には同じベーシックな広告運用です。Amazonならではのポイントもありますが、効果の良いターゲットの入札を強め、逆に悪いターゲットの入札を弱めることの繰り返しで全体のROASを最適化していきます。

Amazon広告の中心は商品リスト広告なので、商品画像がそのままクリエイティブとして使われます。クリエイティブという変数が少ない分、GoogleやSNS広告と比べるとシンプルに感じるかもしれません。

後者の全体最適化は、ECブランド全体の売上成長にコミットするというウブンのコンセプトを体現するための広告運用です。

全体最適化視点で広告運用における関心事項は下記2点です。

  • いかに自然売上と広告経由売上を重複させず、売上が純増(インクリメンタル)する形で広告投資をおこなえるか。

  • 広告経由で売上を作ることによって、その後の自然売上を拡大させることができるか。

以降で、各最適化作業を具体的にお話していこうと思います。

広告ROASの最適化

広告ROASを最適化させるために、全案件共通でウブンが取り組んでいることを説明します。

ウブンでは”チーム運用”を志向しています。これは特殊化されたマイクロサービスの集積によって、どんなアカウントであっても安定的にベストパフォーマンスを実現することを目指しています。

具体的には、Amazonにおける広告運用を以下4つのマクロサービスに分解し、それぞれに適した役割分担とオペレーション体制を構築しています。

  1. 網羅的な配信設計

  2. 効果見合いの入札調整

  3. ターゲット追加

  4. 配信ペースの調整

それぞれを簡単に説明したいと思います。

1.網羅的な配信設計

Amazon広告も他運用型広告同様に入札調整等の最適化ではほとんど差が出ず、配信システムのロジックに基づいて効果的な配信設計をおこなえるかどうかが重要です。

配信設計をおこなう際は以下の点を考慮しています。ついつい細かく設計してしまいがちですが、最適化のスピードを遅めないようアカウントサイズとのバランスをとることが設計者の腕の見せ所になっています。

  • 宣伝商品(=ASIN)の適切なグルーピング

  • アカウントサイズに見合った粒度設計

  • 自社関連ターゲットと一般ターゲットの分割

こちらも話すと長くなりそうなので、詳細は別の機会にできればと思います。

2.効果見合いの入札調整

広告運用と聞くと誰もがこの作業をイメージされるかと思います。前提として、Amazonの広告はまだ自動入札機能が十分に発展していないので、広告運用者による入札調整が不可欠です。

入札調整におけるノウハウは他運用型広告と大差はありません。効果の良いターゲットの入札を強め、逆に悪いターゲットの入札を弱めることの繰り返しです。

個別のターゲットごとに入札調整をおこなうのではなく、入札ルールを設計し、バルクアップロードシートを活用して一括で入札金額を変更することが一般的です。

この際、以下の4つの軸によってグルーピングされたキャンペーンごとに入札ルールを設計します。平均で1アカウントで15~20程度の入札ルールが設定されるので、ウブンではそれを一定の頻度で入札調整し続けるためのオペレーション体制を構築しています。

  • 同じ予算(=ポートフォリオ)

  • 同じ目標ROAS

  • 同じ広告タイプ(Amazonは広告タイプごとにバルクシートが異なるため)

  • ルックバック期間

「サードパーティーの自動入札ツールを使えばいいじゃん」と突っ込まれそうな気もしますが、現在ウブンでも段階的なツールへの移行を進めています。アルゴリズム型の自動入札ツールと相性のよいアカウントと、そうでないアカウントがあるため、相性を見極めつつも進取的に取り組んでいます。

一方で、各プラットフォーム独自の自動最適化機能が発達するにつれて、サードパーティーの自動入札ツールは運用型広告市場ではあまり見かけなくなった印象です。Amazon広告における外部テックの展望は、運用型広告の経験が豊富な方と是非意見交換をしてみたいです。

3.ターゲット追加

ターゲット追加とは、広告の配信先となるキーワードや商品ページを定期的に追加することです。Amazonにおいては新しい商品が頻繁に生まれていますし、検索キーワードのトレンドも変化するためターゲット追加は重要な作業です。

ターゲット追加を属人化せずルーティン作業として実行し続けるには、まず探索系のターゲットに常時広告を配信し、新しいキーワード・商品を発掘し続けることが必要です。探索系のターゲットには以下のようなものがあります。

  • オート配信(SP)

  • フレーズ一致配信(SP、SB)

  • 部分一致配信(SP、SB)

  • カテゴリー指定配信(SP、SB、SD)

探索系のターゲットのままで入札強化をおこなうと効率が悪いので、これらの配信手法で広告が掲載され注文につながったキーワード/商品を、完全一致やASIN指定に追加し入札強化をおこなっています。

この作業もウブンではどのアカウントでも一定の頻度で実施され続けるように完全にオペレーション化しています。

4.配信ペースの調整

最後に配信ペースの調整です。これも具体的な作業は入札調整になるのですが、ウブンでは「2.効果見合いの入札調整」とこの配信ペースの調整は目的が違うので、別のマイクロサービスとして捉えています。

「配信ペースを上げないといけないが、目標に対して実績ROASが低いため逆に入札を下げている」など、これら2つは互いに矛盾する場合もありえます。しかし、双方を高い頻度で実施し続けることで、効率と予算利用の2つの観点でそのアカウントにとって最適な入札金額に収斂させていくイメージで運用をおこないます。ウブンではこの2つの入札調整を違う担当者がそれぞれ実施しているケースもあります。

配信ペースの調整は一番簡単そうにみえて少し大変です。複数の商品を出品している場合は、商品ジャンルごとに細かく予算が組まれていることが一般的ですし、毎日均等ではなくセール期に予算に傾斜がかかっているケースもあります。また全体の売上進捗に連動して予算が頻繁に上下することもままあります。

こういった配信ペースの調整業務に運用担当者のリソースが取られてしまうと肝心の分析や設計、戦略的な変更業務に集中できないので、配信ペースの調整もウブンではマイクロサービス化し専門の体制とオペレーションを組んでいます。そして運用担当者はより高度な戦略業務に集中します。

広告ROASの最適化についてウブンのアプローチをお話させていただきました。前段が長くなりすぎてしまいましたが、最後に本noteの本題である全体最適についてお話させていただきます。

全体最適化

再掲となりますが、ウブンが広告の全体最適化視点で重視していることは下記2点です。こちらについて詳しく説明します。

  • いかに自然売上と広告経由売上を重複させず、売上が純増(インクリメンタル)する形で広告投資をおこなえるか。

  • 広告経由で売上を作ることによって、その後の自然売上を拡大させることができるか。

Amazonにおいて広告経由で発生する売上は下記3種類に分けることができます。実際には3つに大別されるわけではなく、3つの要素がグラデーションのある状態で観測されます。

  1. 広告経由売上が自然売上と重複

  2. 広告経由売上が自然売上に対して純増

  3. 広告経由売上が増え、自然売上も増える

たとえROASが良かったとしても当然「1」はなるべく避けたいですよね。つまり全体最適化視点の広告運用とは、「2,3」の広告費利用割合を高めるための分析と、アロケーションであると考えています。

具体的に各ケースがどのようなものがあるか考えてみます。

1.広告経由売上が自然売上と重複

広告を試しに停止すると当然売上は減少します。しかし、元々発生していた広告経由売上分がそのまま減るのではなく、それよりは少ない金額が減少することが多いと思います。つまりその差額が自然売上と重複していた広告経由売上と言えると思います。

具体的な例では、自社のブランド名や商品名・自社の商品ページに過剰に広告投資をおこなっている場合、その広告経由売上は高い割合で自然売上と重複しているケースが多いです。

こういったターゲットでリーチするユーザーは広告がなくても自社の商品を買ってくれてた可能性が高い人です。「ラーメン屋の行列に並んでくれている人に、そのラーメン屋がチラシを配るようなもの」と例えられるプロモーションですね。

当然こういった広告配信で競合他社への流出をディフェンスしているという面もありますし、複数の商品を出品している場合はクロスセルの場として活用することも有効です。そのため自社ターゲットへの広告配信はゼロにするのではなく、適切な予算配分を見極めていくという作業が必要です。

実際に、広告代理店の運用から弊社にアカウント移管をおこなう際、この過剰な自社ターゲット投資を是正することで、同じ予算でもインクリメンタルな売上を増やすことに成功したというケースは多数あります。

時系列で売上データをみていると、自社ターゲット以外でも広告経由売上と自然売上が重複していることが疑われるケースがあります。こういった広告経由売上と自然売上の重複に常に自覚的になり、適切な投資バランスを決定していくことはウブンの広告運用の第一歩となります。

2.広告経由売上が自然売上に対して純増

一般キーワードや競合商品ページに掲載する一般ターゲットに対する広告配信は、自然売上に対して純増する「2」の広告経由売上となるケースが多いです。

ただし、一般ターゲットに対する広告配信は目標とするROASに満たないことで、広告投資を増やしたいけど配信する先がないことが課題になることが多いと思います。そのため一般ターゲットに対する広告投資を増やすには「新しいターゲットの発掘」と「注文率の向上」が重要です。

「新しいターゲットの発掘」においては先ほどご紹介したルーティン業務外で、最新の検索頻度ランキングの上位キーワードや、相性の良い競合ブランド&商品を随時ピックアップして配信先に追加しています。

また「注文率の向上」においては、クリエイティブチームと協働し商品ページを改修することで注文率の向上を図ります。その際、広告運用チームからはキーワードレポート等から注文の発生しているキーワードや競合商品をピックアップし、訴求軸開発のためのインサイトを提供しています。

3.広告経由売上が増え、自然売上も増える

「3」のように広告を使うことは理想ではありますが、決して打率は高くはありません。ウブンでもどのような配信をおこなえば自然売上を引き上げる広告投資がおこなえるか、日々試行錯誤しています。

まず、前提としてAmazonでは過去の売上が未来の売上を作るという力学が働いています。具体的には以下のようなロジックが働いています。

  • 販売実績の多い商品が検索結果上位に表示される。

  • ベストセラーを獲得するとベストセラーバッチが付与される。

  • レビューが蓄積されると注文率があがる。

  • リピート購入がAmazonによってリコメンドされる、定期購買によて売上が安定化する。

過去の売上には当然広告経由の売上も含まれますので、広告で販売実績を作り自然売上を引き上げるというのが、全体最適において理想的な広告投資となります。

打率が低くなるのは、広告で販売実績を作れたとしても競合に対して相対的に高い注文率でなければランキングを維持できないので、一過性の売上となってしまうためです。また、広告で意味ある量の販売実績を作るということ自体に、一定以上の注文率と予算組みが前提となります。

そのため、商品・商品ページを磨くことはもちろんのこと、自社の商品が戦える市場(≒検索キーワード)を見極めることも重要です。

この「3.広告経由売上が増え、自然売上も増える」において、ウブンがどのような広告運用をおこなっているか具体的な例をご紹介します。

  • Amazonにおける検索結果の順位には複数の変数によって決定されていますが、ユーザーが検索したキーワード経由の販売数が強く評価されているとされています。

    そのため広告運用において自然順位を押し上げたい戦略キーワードを策定し、ROASとは別のKPIをもって集中的に広告投資をおこない販売実績を蓄積させます。

    この施策はビッグワードではなく掛け合わせのミドルワードを狙っていくとが有効です。戦略キーワードと商品ページの訴求内容を連動させ、小さいワードから徐々に攻略していくことで、自然売上を積み上げていきます。

  • Amazonではベストセラーバッチがあるかないかでトラフィック量も注文率も異なります。つまり2位と1位で大きな差があるということです。

    1位を獲得できていたカテゴリで2位に陥落した場合、クーポンやスポットのプロモーションに広告を組み合わせて一時的に販売速度を上げて、ベストセラーバッチを取り直すという施策をおこないます。

  • トレンドを先取りして広告投資をおこなうことも重要です。例えば冬用のジャンパーは9月ごろから売れ始めます。まだこの頃はマーケットサイズが小さく競合も力をいれていないので、広告を注力することでランキング上位を取りやすい時期といえます。

    初期にユーザーの目につきやすいところに自社商品を置けていると、その後10月~12月とマーケットサイズの成長の恩恵をうけて自社商品の売上を増やしていくことができます。

    これは大型セールの初動でも同じ力学が働いています。セール期の運用方法についても別の機会にお話しできればと思います。

それでは最後にこのような全体最適のためのアロケーションをどのように分析し意思決定しているかお話します。

全体最適のためのアロケーション分析

Ubunでは『Ubun BASE』というAmazonレポートの自動化ツールを展開しており、広告運用の分析においても活用しています。

全体最適化のためには、商品ごとに販売データと広告データが統合された分析基盤を構築することが必要です。『Ubun BASE』はそれを自動化し各種レポートを提供するソリューションです。

次に代表的な分析の観点を説明します。

・時系列の分析
全体売上は広告以外の色々な変数によって上下しますので、広告経由売上のインクリメンタル度合いを定量的に評価する方法はまだウブンにはありません。

しかし、広告経由売上と自然売上の推移を定点的に確認することで、ある程度はその度合いを評価することはできます。この際、全体で見てもあまり意味ないので特定の商品群にフィルタリングして確認することが重要です。

例えば、特定の商品への広告強化を意思決定した場合は定点的な時系列分析をおこない、自然売上と重複していないか、自然売上を引き上げているかを評価しています。

このアロケーションと評価を繰り返していくことで、全体最適を実現する広告投資バランスに徐々に近づけていきます。

・Total ACOS
Total ACOSとは、全体売上に占める広告費の割合のことです。全体売上に対してバランスよく広告投資をおこなえているか評価するための指標です。

Total ACOS = 広告費 ÷ 全体売上

ウブンではTotal ACOSを下記のようなチャートで可視化しています。(Total ACOS:横軸、ROAS:縦軸、バブルの大きさ:広告経由売上比率)

右下に位置するのは投資ゾーンにあるカテゴリです。「3」を目指す広告投資をおこなう場合、右下に位置することが多くなります。強化商品であっても無尽蔵に広告投資するわけではありませんので、基準となるTotal ACOSを設定しその範囲内で配信強化をおこなっています。

また、意図せず右下に位置するカテゴリが発生する場合もあります。その場合は広告投資を抑制し適正化します。例えば冬物ジャンパーは1月に入るとトレンドを外れ始め自然売上がついてこなくなるので、徐々に右下に移行してきます。そのタイミングで広告投資を抑制する判断をしています。

逆に左上に位置するカテゴリはポテンシャルゾーンと言えます。広告のパフォーマンスは高いのに売上に対して十分な広告投資がおこなえていないので強化を検討します。その際、先ほどの時系列の分析を必ずおこない強化した広告投資によって全体売上が伸びているか評価しています。

Total ACOSのこのグラフで意図しない投資バランスを発見し是正することができます。そのために最低でも週に1回は前月と今月を比較する形で確認するようにしています。

・商品ごとの自社ターゲット割合の可視化
自社ターゲットへの広告投資は自然売上との重複が起きやすいので、戦略的に投資バランスを決めていく必要があります。その際は全体ではなく商品別・カテゴリ別で確認することでバランス調整の示唆を得ることができます。

一般ターゲットでも戦える注文率持つ商品は自社ターゲットの広告比率が低く、逆に新商品などまだ自社商品からトラフィックをもらって育成が必要な商品は自社比率が高くなる、というのが一般的なフォーメーションになるかと思います。

意図せず自社広告比率が高い商品や、逆にほとんど自社ターゲットに露出できていない商品をこのグラフから発見し、理想とするフォーメーションに是正していきます。こちらもTotal ACOSと同じで定点観測することでバランス調整の示唆を得れやすくなります。

・全体売上と広告投資の相関係数
最後はウブンでも始めたばかりの分析です。まだ本格運用には至っておらず、この分析から得れる示唆を収集し始めているところです。

この取り組みが目指しているところは、全体売上と広告投資の相関係数を可視化することでインクリメンタル度合いを定量化することです。インクリメンタル度合いは実際にはその他の観点も含めた分析と評価が必要なので、インクリメンタル度合いが高そうなカテゴリ、逆に低そうなカテゴリがピックアップできれば良しと考えています。

具体的には、90日分の全体売上と広告費で相関係数(有意水準5%)を算出しています。広告経由の売上比率が低すぎると例え相関が強くても全体に対する影響は軽微なので、横軸に広告経由の売上比率をとってプロットしています。

一定の広告経由売上比率がある状態で高い相関係数のカテゴリは広告投資によってリニアに全体売上も増える、逆に相関係数が低いカテゴリは自然売上と重複している可能性がある、という仮説をもって分析を始めます。

あくまでこの相関係数の分析は因果関係を示すものではないので、分析対象のピックアップという位置づけで捉えています。実際に分析をしたところ、有望な広告投資対象のカテゴリが見つけることができたので手ごたえを感じる一方で、空振りに終わることもあり継続的な改善が必要な状態です。

将来的なMMM的な分析への進化も見据えてR&Dとテック化を続けていきます。

最後に

さて、最後に少し告知させてください。

ウブンでは一緒に働く仲間を募集しています。

AmazonというECモールにおける広告運用は、全体売上との関係性というより本質的な思考が求められ、その結果が商品単位の売上で可視化される楽しみがあります。まだまだ進化の余地が多分にありますので、新たな仲間も加えて一緒に追及していきたいです。

直近ではキャリアチェンジを考えていない方でも、まずはお気軽に情報交換させてください。

実は、今年からAmazonでは外部広告(GCNを使ってAmazonに誘導する)の重要性が急上昇する見込みで、皆さんがどのような広告運用を日々行っているか興味津々だったりします。。

長文をお読みいただきありがとうございました。これからも情報発信続けていければと思います。よろしくお願いします!

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