日曜日のクルーメイト #0032 ROAR!!(ガオー!!)
ガオー、クルーメイト! いかがお過ごしでしょうか?
先週の台風についで、地震も来たり。つい防災グッズの備えをチェックしてしまいます。
皆様もぜひ、備えあらば憂いなしでお過ごし下さい。
さて。
先日は、三ヶ月に一度のラジオ収録にて、このところよく考える「ゴジラVSラドン効果」についてお話をしました。
これは、人々が「ゴジラのように叫べば、相手もラドンのように叫び返し、それゆえさらにゴジラのように叫び続け、やがて何もかも荒廃する」という、紛糾のことを意味しています。
この紛糾の解決こそ、物語におけるカタルシスそのものであるため、ひと頃よく勉強したものですが、最近はネットの発達もあり、このゴジラとラドンの間に多数の人間がいて話をややこしくしているのでは、というお話をさせて頂きました。
来週まで聞き逃し配信を聴くことができますので、ご興味がおありの方はぜひ下記からアクセスして下さい。
ちなみに前半はリニアトレインと脱走エミューの話題です。そういえばリニアも環境保全でだいぶ揉めてますね。どちらも解決を祈っております。
サタデーエッセイ
さて実は。
冲方はもう七年以上も、定期的にサタデーエッセイに出演しておりまして、なんと、過去にお話した内容を、アナウンサーの方(渡辺さん)が一つ残らず書き起こしをされていたと知り、なんてありがたいことか、と大感動いたしました。
ならば、とエッセイ本として刊行することを企画し、冲方が諸般の〆切を踏破し次第、書き起こされた原稿をまとめて加筆修正する予定でおります。
刊行はまだちょっと先になりそうですが、形になった暁には、ぜひ宣伝をさせて頂ければと思います!
さて。
まずは、その諸般の〆切の成果をご報告!
『剣樹抄』文庫&ドラマ情報
10月6日に文庫が発売!
出来たてのほやほやです。燃焼度の高いカバーでお送りしております。
ドラマの方では公式サイトが発足。いよいよキャストの発表が始まりました!
豪華!
そしてこのメイン・ヴィジュアル、光國を挟んでのキャストの表情と雰囲気の対照的なこと。
ひと目でどういう話かを想像させるヴィジュアルの力、羨ましい。
ひたすら想像で執筆していた人物たちが、目に見えるようになるというのは、どれだけ経験しても胸が熱くなるものがあります。
そして。奇遇にも、美村里江さんとは、プロミス・エッセー大賞でともに審査員をしており、授賞式では隣同士だったりして、びっくり。
加藤シゲアキさんの著作にコメントを寄稿したことなど、なんだかずいぶん、ご縁の多いドラマだと感じます。
などと思っていたら、なんと、この方も!!
八嶋智人さーん!?
アニメ版『マルドゥック・スクランブル』では、万能ネズミのウフコックを演じて下さいました。
なんとも嬉しい驚きです!
『剣樹抄』では、どんな役を演じて下さるのでしょうか? 皆様とともに楽しみにしたいと思います!
今月の連載
さてさて。
10月は、小説三誌で掲載!
野性時代 『骨灰』第3話
別冊文藝春秋 『マイ・リトル・ジェダイ』第2話
SFマガジン 『マルドゥック・アノニマス』第39話
なお別冊文藝春秋では、プロのゲームプレイヤーにして教育者でもある方との対談が掲載される予定です。
詳細は後日お知らせいたしますが、冲方も大いに刺激を受けた対談ですので、ぜひお楽しみに!
なお、コミック『ばいばい、アース』の最新話を、少年画報社ヤングキングアワーズにてお読み頂けます。ぜひ御覧下さい!
コメント・トーク
ここからは恒例、クルーメイトからのコメントをご紹介!
新条拓那さんからのコメントです!
御覧頂きありがとうございます! そういえば先日、Netflixの『世界をダイジェスト』で、『時間』についてやっていたのを視聴しました。
時間感覚を早くしたり遅くしたりする実験や、洞窟に二ヶ月も閉じ籠もった研究者、一年間宇宙ステーションにいた宇宙飛行士のインタビューなど、盛り沢山。
つまるところ時間の管理とは、心と体の管理なのだなあと改めて思わされた次第。
体調一つでスケジュールは崩壊しますし。ワクチンの副反応は本気でしんどかった……。そして刊行プロモーションでスケジュールが逼迫中で、結局24時間しかない冲方はてんてこ舞いです。
なお、参考になるかどうかわかりませんが、最近の冲方のスケジュール管理はこんな感じです。(右側三分の一はまだ告知できないので割愛)
完了したら、苦労したかどうかで色分けし、取り消し線を引いていくのですが、インベーダー・ゲームのように撃ち落としていく感覚が楽しい。
あまりに忙しいときは表に書き込む余裕もなくなるので、あとから記録して楽しんでおります。つまるところスケジュール表とは、今後の参考のための色づけなのだなと思うことしきりなのです。
森人さんからのコメントです!
なんでしたっけ、セットの中で住んでる人の映画……検索しました。
『トゥルーマン・ショー』です。
昔の映画ですが、楽しいやら怖いやら、複雑な気分にさせられたものです。
今改めて作ったら面白いものができるかも。リアルタイムで生活を視聴される番組も実在しますが、だんだん何かがおかしくなっていくそうです。やはり、多数の人の視線は、想像以上に人の心を圧迫するとか。
もしかしたらデスゲームではない強制参加型の新しいエンタメが生まれるかも……? と思いましたよ。ちょっとじっくり考えたいと思います。
今日こそ明日から(とんかつ)さんのコメントです!
地図は冲方も超嬉しい!
『ばいばい、アース』もそうですが、想像していたものがビジュアル化されるのは単純に嬉しいですし、何より、執筆がめちゃ楽!
『テスタメント』の執筆では、冲方もグーグル・マップと『地球の歩き方』を開きっぱなしでした。
近未来なのだから全部フィクションで想像してしまえばいいという考え方もありますが、やはり歴史が積み重なった都市構造の魅力には、無視できないものがあります。
そして、全部フィクションであるマルドゥック市の地図は常に更新されており、通りの名前がどんどん増えていって楽しい。
そのうちnote記事に最新の地図を公開したいと思います! そのほうが冲方も執筆のとき楽ですからね!
normal3さんからのコメントです!
そうなんです。想像の幅がぐっと広がりますからね。
実際の川幅を見ると、けっこう狭いところでアクションしてたりして。
とりわけ『テスタメント』の舞台であるウィーンは、地区ごとの歴史があるので、名前の由来も面白かったり。
まさに舞台のセットのようなもので、そのときの登場人物のセリフにしっくりくる覚えやすくてカッコイイ地名で、舞台を決めることもありました。
あと。
地図と言えば、先日こういうのを教えられ、めちゃほしくなっております。
紙にぽんぽんスタンプしていくのが楽しそう!
そして資料作りに活用できそう! アニメなどでの架空の街作りには最適ではないでしょうか。
薔薇肉船舶さんからのコメントです!
おお!? チーズケーキというかまさにチーズというか、真っ白なものも実は美味しそう。
めちゃ唾出ます。見ていてお腹空きました。豆腐、美味しそう~!
冲方は一週間同じものを食べても良いというか、忙しいと三食シチューとかおにぎりとかトウモロコシとかで済ませたりするので、こういう未来食(?)があったら冷蔵庫が同じもので一杯になりそう。
再び、今日こそ明日から(とんかつ)さんのコメントです!
『ばいばい、アース』のバリエーション制覇!
すごい。頭が下がります。ありがとうございます。
ハードカバー版をお持ちとは。冲方にとっても、思い出の記念作となっております。天野喜孝さんの絵が素晴らしい。当時、天野さんがニューヨークで個展を開かれたときの巨大な絵をお借りしたんです。懐かしいなあ。
改訂版と完全版(笑)。マルドゥックみたいなことをすると本当に死ぬほど大変なので、ぜひ新作で勘弁して下さい。
kei.さんのコメントです!
そうなんです。デザインが超良いのです。
ラフを拝見したとき、これは素晴らしいなと思いました。ミストとクラウドの服というか装甲とか、仰るとおり、こう来たか、という工夫が見ていて楽しいのです。
また本編も、3巻辺りからは、どんどんオリジナル麻日キャラになり、良い感じで走り出しております。
先日、最新のコミックのプロットを拝見しましたが、ティツィアーノが熱い! 小説にはない描写が満載で大喜びでした。
描く方は大変ですが、冲方としては、もっと小説にはないセリフを増やしてほしくなります。ぜひお楽しみに!
再び森人さんからのコメントです!
なんと、そのような学界が。SCP財団のようです。いや、違います。最近、YouTubeでSCPものを見過ぎていて、すぐにそっちに話題が引っ張られます。すいません。
あとですね、いまだに「×」の左右(上下)のどちらがどうなのか、よくわかっておらず、どなたか一般的な定義を、冲方に教えてやってもらえませんでしょうか?
下手なことを言うと怒りそうな編集者もいますからね。大坂人の前で大阪弁を真似るときくらい気を遣います。怖いのでよろしくお願いします。
あとがき
今週もどうにか、乗り越えた〆切の上に立ち、乗り越えられていない〆切を引きずりつつ、無事に当記事を更新することができました。
早くも32週。なんと8ヶ月です。やはりなんでも楽しくやっていると一瞬で時間が過ぎたような気にさせられますね。
宣伝だけでしたらこんなに続けられません。皆様のコメントに支えられての記事作り、大変感謝しております。
今後とも、〆切インベーダーをせっせと撃ち落とし、皆様との場を続けられるよう、鋭意執筆して参ります。
それでは、ぜひ楽しい日曜日をお送り下さい!
冲方丁でした。