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初仕事・ベビーベッド

我が工房TallerUBEKOの記念すべき最初のお客様のお話です。

オープンする前からいろんな人が訪ねてきてくれましたが
正式に仕事を依頼してくれた初めてのお客様は
中学校で音楽の先生をしているモンセでした。

パッと見た時、あ、この人知ってる、って思ったくらい
わたしの親戚のおばさんに似ています。
日本人とスペイン人でも
あ、似てるって思う人いるんです。

親戚のおばさんは白髪混じりのショートカットが似合う
おしゃれというより「粋」という言葉が似合うような人。
モンセも白髪混じりのショートカットで、なぜかモミアゲだけが長い。笑
でも違和感なく彼女のファッションに合っているというなかなかの強者。

引越しの時にクレーンで4階のベランダから搬入した際に
傷だらけになったテーブルの鉄の足を塗り直してもらえないかというオーダーです。
鉄モノは専門ではないですが、オープンしたてで張り切ってますから
自宅へお伺いして作業することになりました。

テーブル案件は無事作業も終わりめでたく初仕事となったのですが
たまたま作業当日、モンセの娘さんが使っていたというベビーベッドが彼女の自宅に届いていました。
ベビーベッドとは言え、当時の大工さんのお仕事は素晴らしく
後々小型のソファーとして使えるデザインのオーダーメイドもの。
オーク材でとても30年前のものとは思えない出立ちです。
ただ、ニスはさすがに焼け落ちている部分もあり、虫食いも部分的に始まっていました。


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「これってすごい偶然よね、あなたが来る日にちょうどこれが届くなんて!
これ修復してもらえる?」
その場で予算を出して🆗をいただき後日引き取りに行くことになりました。
初仕事がまた仕事を呼ぶなんて最高です。
しかも素晴らしいクオリティの家具。

ベビーベッドの修復はたっぷり楽しんで作業させていただきまして
無事数週間後に納品。
これ、クッションを置けば立派なソファーです。

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ベビーベッドだったなんてわからないくらい。
当時の大工さん、本当に嗜好を凝らしたデザインをされたんだなあと感心します。
これこそがプロの仕事、匠の知恵だと痛感できる案件で
最高の初仕事となったのでした。


超贅沢〜😆


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