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妖精の家

インスタはアルゴリズムがすごいので
可愛い動物リールとか
見てて心地いいクラフトリールとか
一度でも「いいね」なんてしちゃうと
ゴマスリする手下のように
こんなん好きでらっしゃるやろっ〜って
毎日のように似たような投稿見せてくる。
ちょっと恐ろしい。

でも、だからこそ逆に、
こう言うことしてる人、本当に頑張って欲しい‼️って思う投稿には張り切っていいねしちゃう。シェアもしちゃう。

ここ数日ついつい見入っちゃったのが
フィンランドかどこかで妖精サイズの家とか家具を手作りしているアーティスト。

最初は
森とか山で拾ったと思われる木片とかで何か作ってるので華やかさはなかったんだけど、
椅子からお皿までディティールにこだわったディナーテーブルを作る、その丁寧な作業に見入っていたら
最後に森へ出かけて行って
切り株の上にセッティング。
近くの苔とかで馴染ませちゃって

めちゃハマってる〜ステキ〜




しかも
その後


森に放置。

😍😍😍

ハートをがっしりワシヅカミされました。


これ絶対、
「人がいなくなったら小人が出てきてテーブル囲んじゃう図」を想像してるじゃん‼️

超ロマンチック😍

絵本の親ゆび姫の描写が大好きだった私としては
妖精は絶対どこかにいると信じてる私としては
コダマがいる森にいつか行きたいと思っている私としては
人ん家の庭の壁の穴を見て
きっとアリエッティ一家の玄関だとか考えちゃう私としては

同じ感性を持った人が世界にいることにも大感動🥹

アリエッティ住んでそうな中庭をお持ちのご近所の画家さんの話はこちら↓

そしてこういうの好きそうな友達に動画をシェアしまくり盛り上がる。

さて、今回話したいのは
そんなステキなミニチュアワールド愛ではなく
それってゴミ放棄になるんじゃない?とか夢がなさ過ぎる最低なツッコミを入れたいわけでもなく

こう言う、
ハッキリ言って
まったく意味のない、利益のないことをしていること

万歳🙌🏼だ‼️

と言う情熱と衝動の話。

忙しない世の中に生きていたり
自営業で常に利益を追求しなければいけない生活をしていると
しばしば
「これってなにかの役にたつかな」
「生産性高いかな」
「収入につながるかな」
「誰のために、なんかのためになるかな」

「目的」に意識が向き過ぎる‼️

もう大人視線丸出しで、現実味帯び過ぎの
「損得」思考。

わたしたちはなんと「無駄」を避けて暮らしていることか。
でも実はその「無駄」の中に
幸せな一瞬
夢中になっちゃった数時間
我を忘れた開放感
などなどがぎゅっと詰まっていることを
実は知っていませんか?

SNS上でこういう動画や画像がこれだけアップされているというのが
みんなそういう無駄の中にワクワクやキュンキュンを感じているという証拠。


直近、
息子がミニ四駆を作ったので
是非ともサーキットを体験して欲しくて
「無駄に」材料に注ぎ込んで
「無駄に」時間をかけて
手作りサーキット作ってみました。

制作時間2時間。
結構真剣にコンパスとか使ってサーキットを描き、
ミニ四駆を半永久的に走らせたい一心で。
出来上がって一息ついたら腰が痛いこと痛いこと。笑 涙

でも仕上がった時の満足感ハンパない。
息子より満足している腰痛母。
サーキットの幅に問題ありなようでしばらく走るとスピードダウンしちゃうんだけど
母ちゃんは大満足😂
もう息子の反応すらどうでもよくなってたという。

でもこういう衝動的に何かをどうしてもしたくなって夢中でやってしまう時
とんでもなく幸せです。

森のアリエッティの食卓に比べたら
我が家のミニ四駆サーキットは色気に欠けるプロジェクトでしたが

見返りなんて考えずに
もう止められない‼️
という状態。
これが人間の一番純粋なところじゃないかと思ったのです。

改めて、日々の自分の思考を振り返ってみると
「すぐに納品できてさくっと収入につながる仕事、先にしなきゃ」とか
「接客に20分かかったけど売れたから生産性オッケイってことにしよう」とか
「買い出し行くだけじゃもったいないから他に予定詰めよう」とか
常にバロメーターがコスパとかタイパだと気づきました。

仕事してたらそういう考えをもっているのは大切なことだけど、それに慣れきってしまってはいけない限度がある。

もし各自が内部に秘めている持つ純性、衝動に気が付いて、それに従って生きるのが幸せへの近道だとしたら、(個人的には実体験から確信してる)
わざと遠回りしているのが大半の大人。
いろんな言い訳をぶつぶつつぶやきながら。

子どもがのん気で幸せに見えるのは
「無駄の中に幸せを見出すエキスパート」だから。
そのペースを崩したら、彼らの生きる理由の根源である情熱も衝動も崩してしまうんだろうなと思って、それは絶対に犯してはいけない聖域。
そして
私たち大人も同じくそれを持っている。

それが収入につながるかどうかは別として
でも、
そういう瞬間をどれだけたくさん生きられたか、
が生きる理由じゃないですか?

フーテンの寅さんが子供に
「人って何のために生きてるの?」と問われ
「難しい事聞くなあ、
でもな、生まれてきてよかったなぁとか思う瞬間があるじゃない?そのために生きてるんじゃないか?」
と答えています。

真髄だなあ。
ミニ四駆サーキット作って
生まれてきてよかった〜!!とは思わないけど 笑
あの満足感はお金でも時間でも誰にも計れない自分だけが感じる価値を持っていました。

バロメータなんて人それぞれ。
幸せは人それぞれ。
妖精の家かもしれないし
ミニ四駆サーキットかもしれないし
粘土細工かもしれない。
ただ音楽を聴く、かも知れない。
自分の中の中の声に従う瞬間、今週何回ありました?






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