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スペイン・リアル文化。カフェ・バルで村に染み込む

カフェ・バル文化が著しく発達している 笑 スペインで、
現地に馴染む感が急激にアップするのは行きつけのバルやカフェがあること。
バルセロナで暮らし始めた頃は師匠・フリアにお供して彼女の行きつけバルに行くのがとてもワクワクだったのを思い出します。そのうちに1人でも行くようになって、常連様特製のアイスシェイクカフェを出してもらったり、バルのクリスマスパーティーにも行ったり自分の結婚式の後のランチもそこでお願いしたり、すっかり馴染み顔してましたねぇ。

ひと昔前はバルが、
朝はカフェ
午前の一息にはバゲット屋やタパスバル
ランチタイムにはレストラン
夕方はまたカフェ
夜はタパスバル、

と、
まるで日本の居間がちゃぶ台ひとつで食堂になったり布団敷いて寝室になったりしていたように
時間帯によってその役目を変えて機能していました。
最近はカフェのコンセプトが定着してきて
カフェとバゲットみたいな軽食を提供するいわゆる喫茶店的な存在が増えてきています。
パン屋さんがサービス拡張でやってることも多いです。
どちらにせよ、バルとカフェだけで国内の商店舗数の半分をゆうに越してるんじゃないかと思うくらい。(これ、データ探してみよっと)
うちの工房のたった100メートル内だけで6店舗もあるので選択の自由まで与えられております。

それぞれ客層や好み、そしてなんとなくテリトリー感や地元のつながりも色濃くて
わたしが行くのはそのうちの3店舗かな。

工房から歩いて1分かからないところに
年末、バルセロナから拡散してきたお洒落なチェーンのカフェができて
自前カフェを持ってこなかった日はもっぱらそちらへ通っています。
別に今さら行きつけ的なお店を求めたわけではないけれど、顔は(平たいので)すぐに覚えてもらえます。笑

今朝、中に人がいっぱいいたので外で待っていたらいつものお姉ちゃんが大きく手を振って招き入れてくれました。「今日も元気?」的なご挨拶はやっぱりちょっと嬉しい。
ただ注文してお支払いするだけじゃなくて、クロワッサンの好みがどうとかこのチョコレートがめちゃ美味しいからわたしの代わりに食べて 笑とか
そんな小話が人間を豊かにすると信じてしまう瞬間です。

東京で、海外に暮らしていたことのある日本人がオープンしたテイクアウトカフェに外国人が毎朝、長蛇の列になるっていう記事をどこかで読んだことがあります。
ただカフェを買いにくるんじゃなくて、その日本人オーナーがいつも一言、
「元気?」とか
「昨日の溜まってた仕事片付いた?」とか
「娘さん元気?」とかっていう
コミュニケーションが嬉しくて並ぶんだそうです。
遠い国で暮らす人にちょっと一息のたわいない会話は思いがけなく元気を与えるものです。
わたしの工房にもただお喋りに来る人がどんだけいることか!笑
日本も小さな街ではおじちゃんおばちゃん達がせかせかと世話を焼いてそんなコミュニケーションを維持してくれてると思います。

でもこの記事を読むと日本の大都市東京にそんなちょっとさみしいニーズが溢れているような気がしました。そしてそれを求めているのが海外の人々っていうのは興味深いデータだと思います。

昔の職場の研修で
お客様を馴れ馴れしく馴染み客として扱いすぎるとドン引きする人もいるので気をつけるようにって教えられて違和感を覚えたことがありますが
それは大きな間違いだと今ならハッキリ言える!
小さな町の、
キキの町のおソノさんのような
温かいコミュニケーションが世界をまあるく豊かにまとめていくんだと
今日のカフェのお姉ちゃん達と話しながら思いました。

そして
今日は「食べると年齢を実感する胃もたれが来るから」ってやめたお姉ちゃんイチオシのferrero rocherのチョコレート入りクロワッサンを
自分の誕生日にでも食べてみようかな、とか考えています。笑

かわいいお姉ちゃんに丸め込まれている。。
オヤジのようなわたし。

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