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図工の時間に起こった悲劇〜色を失った少女の物語〜
ある小学校の図画工作の時間。
6年生のその女の子は、修学旅行で訪れた長崎のグラバー邸の絵を水彩絵の具で塗っていた。
本人的にはなかなかの仕上がりにご満悦。
そろそろ終わりにしようかと思っていたその時、後ろに人影を感じ振り返った。
そこには図工のおじちゃん先生が立っていた。
おじちゃん先生は、おもむろにその女の子の筆をとり、女の子と席を交代するよう言った。
「こうするともっと良くなるよ」と、女の子が描いた絵の上から、色を全面にバーっと塗ったのだった。
その光景に、女の子は驚きが隠せない。
目を大きく見開いて、動けなくなった。
何が起こったのか、よく理解できていなかった。
班の男の子が「先生に塗ってもらえて良かったねー!」と声をかけてきたが、いったいぜんたい何が良かったのか???
良いわけがない。
彼女の心は、ショックと悲しみで一杯になっていった。
自分で一所懸命に仕上げて気に入っていた自分の作品に、無断で上書きされた女の子の気持ち、わかるだろうか?
大人から見れば、ニュアンスを与えたに過ぎなかったのかもしれないけれど、小学生の女の子にとっては大きな衝撃になってしまった。
その日を境に、と言えば言い過ぎかもしれないけれど、その頃からその子は色を扱う恐怖心が心に刻まれ、だんだんと色を遠ざけ、白黒の絵ばかり描くようになったのだった。
大人に成長した女の子の現在の姿
その後、女の子がどうなったのか?
実は、小学生の頃の「私」のお話でした。
いまだに「色が苦手」という気持ちがチラチラ見えることがありますが、現在はグラフィックデザイナー、イラストレーター、アート講師として活動を続けています^^
あの日のワンシーンは、いまだに強く自分の中に残っています。大したことではない、と大人の私は思っていたけど、振り返ってみた時に、大人にとって些細なことでも、子どもにとっては大事件だったりするのだと体感しました。
大人との出会いが、
子どもを大きく変えていく
大人は子どもの可能性を潰しちゃいけません。いつだって、子どもの可能性を広げていく応援者であって欲しいと常々思っています。
もしタイムスリップして、あの日の図工の先生に転生できたとしたら。
私だったらまずは「今の仕上がりについてどう思っているのか」を本人に尋ねます。
もし、少しの工夫で絵がもっと魅力的になる、と言うことを伝えたいのであれば、まずはそうしてみたいか?そうしたいなら、先生が上から塗って見せて良いか?もしくは自分で塗ってみるか?
本人の意思を必ず聞いていきます。
本人が必要としていないアドバイスほど、身にならないものはありません。
でも、伝え方ひとつで、全く違う結果になってくる。私は子どもの身近にいる「親御さん」や「先生」たちみんなが、子どもの可能性を伸ばす関わり合いをして欲しい。
だから私は「親子コーチング」というツールをお伝えしています。ぜひ一度体験会で、子どもの悩みがパッと解決するコミュニケーション術の基礎を学びにきてください^^
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デザイナー・イラストレーター・コーチ
前川ユウ