エデン思想強化週間1日目から見た(複数人での)発表系のイベントで得られるであろうもの
はじめに
お疲れ様でした。
主催,というわけではありませんがこの週間を盛り立てようと尽力した(と言いたくない気恥ずかしさはありますが敢えて)一人として,1日目を終えてみた私感を後にイベントを企画するであろう人向けに,限定的ではありますが私が得られたものを整理して行きたいと思います。
今回のイベントの概要
まずは思想強化週間についてですが,原案は店長の塩さんがコロナ禍の中でどうイベントを行おうかと思案している最中に,むしろ酒類を提供できず,2時間という限られた営業時間内だからこそ最大のパフォーマンスが発揮されるであろう,この状況を逆手に取った今だけしかできないこと,をやりたい。というモチベーションから強化週間という枠組みを作り,その締めとして現在のエデン名古屋では人文に明るい(これも気恥ずかしさがありますが敢えて)人達が揃っているので,思想強化週間もやろう。というような流れが発端です。
私は西洋哲学,とりわけカントの思想に強く惹かれており,エデンで仲良くさせていただいている方にはそれを踏まえた上での会話をよくしていたので,とりあえず思想強化週間の目玉イベントとしては,各人が各々思想について発表をする,というようなものが思想強化週間1日目のコンセプトでした。
大前提にあったのは私が中心となるイベントなので,私のやりたいカントの思想を組み込むなら,西洋哲学に絞る必要があり,本イベントにおいてはプラトンの『ソクラテスな弁明』から哲学の原点を紐解き,私がカントの『純粋理性批判』を元に西洋哲学の潮流を解説し,田辺さんがニーチェの思想から見た現代の諸問題について切り込む,という三部構成がよりスマートに収まるだろう,ということで,ありがたくも私の他にこぺるさんと田辺さんという2人の協力者に恵まれ,なんとか形にすることができました。
この場を借りて(この場でも)お礼を申し上げたいと思います。
お付き合いいただき本当にありがとうございました。
イベントで得られたもの
では,本題の(複数人での)発表系のイベントで何を得られるか,という点ですが,大きく分けて2つありました。
1つ目は,尽力するという行為ができる点です。
このイベントを企画するにあたり,自意識としては複数人を巻き込み私が中心となっているので,私ができることはできるだけやっておきたい,という感情が強く芽生えていました。
具体的には,自身の発表用スライド(PowerPointなりKeynoteなり)のクオリティを上げる,研究報告対象の理解を深める,実際に予行演習をしてみる,と言った自身のためのブラッシュアップに加え,普段より凝ったフライヤーの作成や,個人的に交流がある個人やお店に誘いの言葉をかけたり,フライヤーを掲示してもらったりしていました。
私は労働があまり好きではなく,あまりにも下らない出来事やままならないことがある為に,ある業務では尽力するということはあっても,総合的に見れば手を抜いている,6割程度の出力でやり過ごしているで,というところはあり,純粋に好きなことややりたいことを見つけ,それに全力を出してみる,という経験は社会に出てからなかなかなかったように思えるので,成長までとは言わないが,一歩踏み出したことは少なからず価値のあるものだったという実感が得られました。
2つ目は,批判を受けられるという点です。
言い換えるなら自己分析の機会になる,というのはかなり私のためになりました。
現在のエデン名古屋は特殊な状況だとは思いますが,常連同士で顔馴染み,から仲の良い友達,までの人間に,堂々と批判されることはあまりないんじゃないかな,と思います。
そのような遠慮や関係性の垣根を超えて,「今は(原義の)批判をした方がいいんだ」という環境を整えることで,批判を浴びる,という状況は作りやすくなりますし,そこで受ける批判の中には,痛烈なものやフィードバックとして優れるものも多いように思えます。
また,他者から自分に対しての批判や評価のみならず,他者の発表を見て,自分ができていない点をより鮮明に認識しやすくなります。
課題が見えてくるということは,好ましいことではあるので,複数人で行う恩恵を強く感じました。
イベントとしての良かった点やそれ自体の好影響,メリットはたくさんあると思いますし,例えば他者の発表を聞き新しい知見や未知のものに触れることができることは素晴らしいことですし,自らの思想の源流を解説することにより,エデンで知り合った方と,より深い話(テクニカルタームを用いた脳を使わない会話)をしやすくなると言ったメリットもありますが,あくまで今回はイベンター視点で得られるものを整理して行きたいので,割愛させていただきます。
反省点
今回私がやったイベントの内容という個別的な問題点ではなく,構造として発生しやすそうなものも大別して2つありました。
一つ目,準備にリソースを回しがちで広報を疎かにしていたのではないか。という点です。
確かに,今回私は週間イベントということもあり,フライヤーの製作などは早期的に行い告知ツイートをする,などそれなりに力は尽くしたとは思いますが,準備にかまけて広報が疎かになることは意図的に気をつけなければ改善しにくいと思います。
明確にサボろうとか,めんどくさいとか思うというわけではなく,どうしても目先の準備に心が囚われ,気づいたら1週間前,3日前,1日前になってしまうので,先にこのタイミングでイベントの告知をするんだ,というルールやToDoリストを作っておいた方がいいように思えます。
これは私の感覚上の話でしかありませんが,LINEやDMなどで執拗以上に告知や勧誘をしていたら問題がありますが,そのイベントに興味を持ってくれそうな人や,Twitterで1週間前,3日前,1日前に告知をすることそれ自体にはマイナス感情を持つ人はいないと思いますし,そのような感情を抱く人が発生してしまっても,その発生を気にするよりは多くイベントに人が来てもらった方が良いのは自明ですので,常識の範囲内で最大数の告知を打つことは重要に思えます。
根拠のない私見ではありますが,そもそもあなたのことが大好きならば1ツイート1ツイートの一言一句まで見られているはずですし,そのような熱狂的なフォロワーを持っていないのであれば,あなたのツイートなんてフォロワーは話半分に聞いている場合が多いので,イベントの告知のタイミングが悪かったり見逃していたりすることをちゃんと防ぐためにも,開催日が近づいたら意識的に告知はした方がいいように思えます。
やり方の問題ですが,大体は何度も同じ告知を見せてもウザいとも思われませんし,むしろやる気があるくらいにしか感情は動かないと思います。
対して始めて告知を見た人は,行きたいなあと思うなり,こんなイベントがあるんだなあと思うなり,どう思うかは分かりませんが,あなたにはデメリットが少ないのだからやるべきであろうとは思います。
ただ,同じ文言を見せ続けたり聞かせ続けることに抵抗があるという気持ちはわかりますし,実際にウザがる人もいるかもしれませんが,それは告知の内容を少しづつ変えたり,アプローチの仕方を変えるだけで十分に思えます。
とりあえず,イベントを成功させたいのならやれることは全てやっていったほうが良いよなあ,あまりできなかったなあ。というのが私の後悔なので,同じ轍を踏まないようにしてください。
二つ目は,どうしても売り上げを上げにくいという点です。
発表系もさることながら,お客さんをお客さんだけにとどめさせない,ゲームのプレイヤーやプレゼンのオーディエンスになってもらう形態のイベントは,みんながみんなコンテンツに集中してしまうので,オーダーが入りにくい,という経営的な欠点が存在しています。
イベンターは私と同じ視点を持て,という気は一切ありませんし,まずは気軽にイベントをしてもらうことが一番なのですが,売り上げが低いとそもそもお店に利益が薄く,そのコミュニティが存続できなくなるかもしれないという悲しい問題が発生する(かもしれない)ので,イベンターとしては危機感を持つべき点だと認識しています。
これもウザがられるかも…という気持ちもわかるんですが,常識的な範囲でのグラスが空いている人に声をかけたりすることや,小休憩中に注文を促すことなどはやっていけたらいいのではないでしょうか。
まとめ
後半の自己批判の部分が厚くなってしまいましたが,学べたことが多くあり,また自己成長の上でかけがえのないものが得られたのでやって良かったと思っています。
昨日の今日で寝ずに書いているので拙い文章ではありますが,(あまり居ないとは思うけど)発表系のイベントに興味があるという方の参考に少しでもなれれば幸いです。
ご精読ありがとうございました。
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