ビーガンカレー
先日の麻婆豆腐に味をしめて性懲りもなくレシピを公開します。
https://note.com/uaiuao/n/n33e249746d9f
今回はルゥを使うイギリス式で作っていこうと思います!
大まかに5行程に分かれますので、順に記していきます。
1 ベジブロス
まずはカレーのベースとなるベジブロスです。
イギリス式カレーは、ソースという扱いなので、主体となる水分に味が付いていないと、なんだか旨味の薄いカレーになりかねません。
ベジブロスとは、野菜の皮やへたなのを煮込んで、野菜の出汁を抽出したスープです。
マストと思われるもの以外であれば、基本的にご家庭にある食材で構いません。
材料
・玉ねぎ 2個(マスト)実は半分だけ使用
・人参 1本(マスト)
・セロリ 1本(マスト)
・塩 5つまみ(多いと思うくらいでいいです)
・キャベツ 外葉
芯
・キノコ いしずき等
・ニンニク 好み
・ショウガ 好み
この際に大切な工程が二つ。
①必ず皮も使うこと
②セロリやニンジンなどは細かく切ること
レシピでこのようなことを言うのはご法度ですが、こんなもの適当でいいです。
①が大切なのは、玉ねぎやニンジンの皮には多くの栄養が含まれており、かつダシも多く取れるからです。捨ててしまうのはとてももったいないですね。
②が大切なのは、表面積を増やすことにより、抽出しやすくするためです。
セロリやニンジンなどはなるだけ薄く細かく切りましょう。
クズ野菜が浸かるまで水を注ぎ、火にかけ30分ほどすると、スープに色が付きます。
野菜が萎びてきたら、ざるに上げ、濾して下さい。
最後の一滴まで搾り取るようなイメージで、これ以上水分が出ない、というまで、握りつぶして下さい。
布巾を使ったほうがいいかもしれません…
めちゃくちゃ熱くて、手が痛いです…
ベジブロスが取れたら、次は飴色玉ねぎです。
2 飴色玉ねぎ
これは説明するまでもなく、今季よく炒め続けるしかありません…
一応、材料です。
玉ねぎ 1個半
マッシュルーム 大体6個
ニンニク 1片
塩 1つまみ
油を敷いたフライパンが温まったらニンニクを入れ
香りが油に移ったら、玉ねぎを投入し、ひたすら炒め続けます。
根気の作業です。大体30分くらいかかりました。
ある程度火が通ったところに、塩を加えます。
塩を加えると、玉ねぎの細胞が壊れ、水分が出てさらに変色しやすくなります。
玉ねぎが萎びて、色が茶色に近づいてきたところで、マッシュルームを投入します。
さらに炒め続け、変色に限界が来たと思えるタイミングで、先ほどのベジブロスをおたま一杯程度まわしかけ、さらに加熱を続けます。
その作業を3〜5回繰り返すと、最終的このような色に変色します。
どうやら、玉ねぎを冷凍しておくと、時短になるらしいですが、試したことがないのでもしよければ試してみて下さい。
この飴色玉ねぎですが、様々な料理に重宝します。
トマトソースやシチューなんかにも使えるものなので、ぜひ転用してみて下さい。
先日、麻婆豆腐のレシピ記事でも触れた通り、食品に含まれるアミノ酸が加熱により褐色になる現象を、メイラード反応と呼びます。
香りが立ち旨味も増加するので、利用しない手はありません。
このメイラード反応ですが、熱が高ければ高いほど起こりやすいものなので、基本的に強火で炒めて構いません。
焦げると思ったら、すぐにベジブロスや、最悪水を足しても大丈夫なので、根気良く炒め続けましょう。
飴色玉ねぎが完成したら、先ほどのベジブロスと合わせてしまいましょう。
私は玉ねぎの食感が残るのが嫌なので、ミキサーにかけ裏ごしをしました。
食感を気になさらない方は、特に必要ないと思われます。
合わせた結果、なんだか汚いですね…
さらに黒くなるので、安心してください。
味見をしていただくとわかる通り、甘みが強くまだこれだけではカレーとはいえません。
次はカレーに肝心なスパイスです。
③ スパイス
クミン 5g
コリアンダー 5g
カルダモン 2g
チリパウダー 2g
シナモン 0.5g
ターメリック 0.5g
ローリエ 1枚
(全てパウダーです)
大体
クミン・コリアンダー・カルダモン・チリパウダー・シナモン・ターメリックが
10:10:4:4:1:1
くらいです。
これは作っていく上で好みがわかれてくると思うので、何度か挑戦してみて下さい。
スパイスの役割ですが
・クミン
カレーの香りの主役。クミンを入れるだけだけでもうカレー味扱いにくい…
・コリアンダー
仄かに甘みを感じるスパイスです。これもカレーには欠かせません。パクチーの種。ピクルスを作るときにも使えます。
・カルダモン
爽やかな清涼感のある香りと、若干と苦さと辛さが特徴。非常に香りが強いので分量には注意。紅茶に入れる人がいるみたいです。
・チリパウダー
字のごとく唐辛子の粉です。他にも色々入ってますが、大体は色味出しのための赤パプリカです。
私は辛いのが好きなので、レシピの他にこっそりガラムマサラも同じ分量入れています。
ガラムマサラの場合、盛り付け前にも軽く使用すると生き生きとした香りがカレーに吹き込まれるので、そのタイミングで使ってもよろしいと思われます。
・シナモン
オリエンタルな甘い香りと若干の辛味が特徴。
実はシナモンにはニッケイカシアシナモンがあり、料理には後者の方が適しているので、見つけられたらそちらを使って下さい。
・ターメリック
色味付け担当。どうせ黒くなるから要らないような気もする。黄色素を足すとそれなりに映えるので少量入れています。
お米に混ぜて炊くと黄色いご飯になります。
・ローリエ
月桂樹の葉。臭み消しに使われることが多いが、香り高く煮込み料理全般に一枚入れると全体が引き締まり明瞭な爽やかさを醸し出せる。
絶対に一枚以上入れないこと。
こんな感じです。
先ほども言いましたように、好きなスパイスがあればそれを使い、好みの味に寄せていってください。
ではこれらのスパイスを
フライパンで炒っていきます。
これはより香りを立たせるためです。
色が混ざったということもありますが、炒るとここまで色が変わります。
スパイスの準備はこれで完了、次はルゥを作ります。
4 ルゥ
ルゥとは、小麦粉をバターで炒めたものです。
代表的なのはペシャメルソース。マーガリンと豆乳で代用できるとも思いますが、カレーに求められているルゥの役割は、小麦の香りを加え、かつ水分と結合し、とろみを出す役割です。
今回はカレー用に、小麦を変色するまで炒ってから練り上げていきます。
小麦粉 30g
豆乳 50g
サラダ油 20cc
小麦粉をフライパンで炒っていきます。
ちゃんとふるってくださいね。
ダマになりますので…
(ダマになりました)
あとは焦がさず、細かくパンを揺すりながら
こんな色になるまで炒ります。
本当に…ダマになるので…ちゃんと粉はふるってください…
小麦粉を容器に移し、フライパンに油を引き油と小麦粉を混ぜて加熱していきます。
油が混ざるだけで色はここまで変化します。
ここに豆乳をいれ、練り上げていきます。
豆乳が焦げちょっと失敗していますが、色味としてはこれくらいになればベストです。
このルゥを、2で作ったスープで伸ばす作業を複数回繰り返します。
初めは大目にかけ、溶けるようにして、徐々に減らして調整をしていきましょう。
これでルゥの完成です。
3のスパイスと同時に、2のスープへ混ぜ合わせていきます。
混ぜ合わせたものがこれです。
仕上げに移ります。
味見をしていただくとわかるのですが、香りはよくともまだ味は薄く、コクがありません。
煮込み料理において、コクが足りないと思われる原因のほとんどは塩分不足です。
よって、塩分を足していきます。
人間の味覚は0.8〜1.2%程度の塩分濃度を美味しい、と感じます。それを目安に、今回はカレーということもあり1%分の塩を追加していきましょう。
調理時間や火にかけていた時間で水分量が変わっているのですが、だいたい目算で4Lほどだと思うので、40gの塩を投入したらよいわけです。
とはいえ、調理工程で塩を使う場面は多かったですし、何より40gきっちり測った塩を見てみればわかりますが、明らかに多いので…
今回は20gに留めておきましょう。
単に味の濃い薄いならばあとでいくらでも調整は効きます。
肝心なのは、コクを出すために、塩分を追加する、ということなので、この段階でまだ美味しいと感じられなくて大丈夫です。
一晩寝かせたら、変わりますから。
塩分を馴染ませたら、終了です。お疲れ様でした。
先ほども言いました通り、煮込み料理は味が馴染むまでに時間がかかるので、絶対に寝かせてください。
この時期、カレーを常温で放置すると、食中毒の原因となりますので、絶対に!冷蔵庫で保管してください!
5 雑記
味付けに関することですが、ここからは好みの問題なので、ご参考程度に。
私はよくカレーにドライマンゴーを入れています。
ちょっともったいないですが、リンゴは水分が出過ぎてしまうので、ドライマンゴーがベストかな、と。
あとは、旨味を出すために、昆布茶を入れました。
ミンチタイプのソイミートを入れる際は、水で戻すことなくそのまま入れてもいいかと思います。
ソイミートが水を吸って、粘土が上がります。
あとはお好みの具を入れて…
完成です!
そこそこ美味しくできたと思います!
所要時間は約2時間、18時間は放置しました。
また、何か私に作れるものがあれば、お気軽にお声かけください。
http://ts-restaurant.shop-pro.jp/?pid=131124631
コスパ的にこれでよくない?と思ったのは内緒