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サークル布の自作レポ——主に固定バンドの付け方について🧵

私は二次創作の小説同人誌を作り、同人誌即売会で頒布する者です。

同人誌即売会で長机の上に敷く、例の布。「敷布」「あの布」などとも呼ばるあれを、本記事では「サークル布」と書くことにします。
このたび、ポケットと固定バンド付きのサークル布を自作したので、作り方のメモをしておきます。

出来上がりはこうです。

作ったサークル布とミニテーブルクロス

【注意】
この記事の主題は、自作サークル布に固定バンドを付けるというシンプルなものです。その割に余談が多く、全部で9,000字以上あります。サークル布の固定バンド作成のハウツーを読みたい方は、下の目次から「★用意したもの」「★固定バンドを取り付ける」をご参照ください。オタクのバリバリ脱線ひとりごとを楽しみたい方は、どうぞ上から順にお進みください。


作者の裁縫スペック

  • 外れたボタン付けを年に一度くらいする程度

  • ミシンには15年くらい触っていない。家にもない

  • 一年前に突然手縫いでぬいを作った

ぬい

そうだ、サークル布を作ろう

たいした裁縫スキルのない私が、サークル布を自作しようと思ったきっかけについて。

サークル布を自作するまでは、手芸店で購入した大きい布を、会場でてきとうに折って使っていました。端処理をしていないので、ほぐれた糸がピロピロしている布です。これで即売会に6回は出て、以下の点が気になりだしました。

  1. 横幅が90cmジャストの布が欲しい 会場で布を折ると、お隣の領域を侵していないか気が気でない。特に、先に設営を始めた場合。

  2. 布の柄が作風に合わない 並べる本の表紙と雰囲気が合わない。

  3. ポケットがほしい 久しぶりにお店番さんを頼むにあたり、荷物の収納スペースを増やしたかった。あと、前回イベントでお客さんに対応しようと焦り、持っていたKindleを床に落として画面が割れた。Kindleが入るポケットが欲しい。切実。

  4. ミシンを使ってみたい レンタルミシンという文化を知り、ミシンを扱ってみたいなあ、というほんのりした憧れがあった。

もともと、手を動かして何かを作ることが好きな派閥なんだと思います。そして書いて気づいたのですが、私は、布の端がピロピロしていることはあんまり気にしてないんですね。大雑把にいこう。

サークル布の作り方 外部の参考記事

私はこちらの記事を頼りに、サークル布を作りました。ポケット付きサークル布の作り方が、大変わかりやすく紹介されています。ミシンを一切使わずに、ボンドやテープで済ませる方法まであります! ありがてえ……!

クラフトタウン コラム 手芸屋のはなし イベント出展者の必需品!「あの敷き布」の作り方を公開しましたhttps://www2.crafttown.jp/note/20230728/

このトーカイさんの記事を読んでいただければ解決! ……なのですが、固定バンドについてはトーカイさんの記事にはありませんでした。それなので、この記事では主に固定バンドについて書きます。

なぜ固定バンドが欲しいのか?

固定バンドを付けようと思ったのは、ペットボトルをポケットに入れたいんですよね。私のとお店番さんのと、2本。すると、固定バンドがないと布が手前に滑り落ちるかな……と思ったのでした。私はバッグに荷物を入れすぎてバッグを壊しがちですから(最近はしてません!)、きっとサークル布のポケットもみちみちにするでしょうし。

【余談🌷】
このnoteを書いているもう一つの理由をここで説明しようとして、長くなったため、このように文字を小さくして畳んでおきます。ここは引用ではありません。読み飛ばしていい余談です。

今回、サークル布を自作している先人たちの記録を探してから製作を行いました。しかし、「ボビン」と聞くとミシンより先に「ミュージカルヘタリア~ Singin' in the World ~」の1シーンが思い浮かんでしまう私のような裁縫知らずの人間が(🌹「ボビ〜ン!」)、どんな四苦八苦をしながら布からサークル布を作り上げるのかという生身のレポを、うまく見つけられませんでした。
つまり、製作の途中経過や完成品の画像はぼちぼち見つけられるのですが、図面や詳細な作業過程は探せなかったのです。勝手な想像ですが、先人の皆様はたぶん、自宅にミシンがあって、普段から何かと布小物を作る機会があり、「ほいほーい」とばかりにサークル布を作り上げていったのではないでしょうか。そして「できた!」というツイートだけを残す……もちろん、私が検索下手なのかもしれませんが。

私は物語仕立てのほうが知識を蓄えやすい性質なので、失敗談や、振り返ると全く無駄だったお茶目な手順などを含む、体当たりのレポが、私にとってはとても大切です。
いつか私が記憶を失った状態でサークル布を作り直さねばならなくなった際、そうした余談だらけの人間くさい製作レポ記事があると助かるので、こうして書いて公開しておこうというわけです。余談おしまい🌷

★用意したもの

サークル布作成のために用意したもの。

原料

道具

他の道具、たとえば定規・巻き尺、チャコペン、裁ちばさみ、ミシン、クリップ、アイロン・アイロン台などは割愛。自宅作業の際は学生時代のさいほうセットを使いましたが、ほとんどの道具はミシンのレンタルスペースに揃っていました。

あと、レンタルミシンを使わせていただく前に、ミシンの使い方をYouTubeで復習していきました。なにせ10年は触っていないので、ミシンを……。
こちらの動画は10分で見終えられて、とてもわかりやすかったです。

かかった時間

合わせて5時間ほどで、サークル布と、おまけのミニテーブルクロスを作りました。お裁縫が得意な人から(あるいはそうでない人でも)、「時間がかかりすぎだろ」と慄かれそう。

自宅作業:2.5時間
自宅で布を広げて、サイズを測って布を切ったり、縫い合わせる部分に折り目を付けたり、ポケットのサイズを検討して印を付けたりしました。
信じられないほど時間がかかっている……。でかい布を測って切るの、めっちゃ難しかったです。後で触れますね。

レンタルスペース作業:2.5時間
ミシンで布を縫う作業。ポケットの印付けが間違っていたのでやり直すのも含めて、布自体は1時間で仕上がりました。それ以降は、布に固定バンドを付けたり、ボンドの固着を待ちながらミニテーブルクロスを作ったりと、のんびり過ごしました。

【余談💐】
ぬいを作る時にも思ったのですが、お裁縫って、「考える」のに時間がかかって、「作業する」のはそれほどでもないのです。今回は「考える」パートが多かった。「布を測って印をつける」とか「ポケットのサイズを検討する」とか(どうやって布を測るのかわからなかったのです……)。それで時間がかかったのだと思われます。「作業する」、すなわち「裁ちばさみで切る」とか「アイロンをかける」とか「ミシンで縫う」は、やってしまえば数分。
次、まったく同じものを作るなら、たぶんもっと早くできる……はず。でも3時間はかかるかなあ。かかりそうだなあ。余談おしまい💐

★固定バンドを取り付ける

トーカイさんの敷布の作り方記事にない、固定バンドの付け方です。

まず、平らな紐(150cm)を4等分に切ります。1本37.5cmです。もう少し短くてもOKかと。
切り口から糸がほつれたので、ほつれ止めピケを塗っておきました。

次に、アイロン接着のマジックテープを、平らな紐×4に1つずつ貼ります
平らな紐が厚かったので、アイロン温度高で貼りました。やっちゃいけないことだったらすまん。でもこれでしっかり接着できました。

平らな紐にマジックテープを貼り合わせたところ

布本体に平らな紐をくっつけます。向きと位置はこんな感じです。

布の裏側に固定バンドを貼る図

ふわふわとちくちくがペアになるように、そしてふわふわが上(天井)・ちくちくが下(床)を向くようにしました。ちくちく面が下向きだと、うっかり服に貼りついたら困ると思って。しかし杞憂だったかも。

平らな紐と布の貼り合わせには、チューブタイプの裁ほう上手(手芸ボンド)を使いました。貼り合わせたらアイロンをかけます。

平らな紐と布両方に裁ほう上手を塗ってから貼ります

これでくっつきました!
しかし、アイロンの熱が冷めた後に念のため強く引っ張ってみると「ミシ……」と不穏な手触りがあり、バンドによっては若干剥がれてしまいました。「引っ張るな」とお思いでしょう。しかし、万が一会場でバンドが剥がれて、同人誌テーブルクロス引き大会が始まっちゃっても困るではありませんか。怖いので、急遽ミシンで縫いました。

4辺と対角を縫えたらかっこよかったが、対角を真っ直ぐ縫える自信がなくて短辺のみ、てへへ

正直なところ、この厚さの紐を家庭用ミシンで縫っていいのか日和ってボンドにしたのですが、家庭用ミシンさんは難なく縫い上げてくれました。さすが。

これで完成。レンタルスペースの机で試してみます。ちょうど会場の長机と同じくらいのサイズ感でした。

固定バンドのテスト

いい感じです! 机の足の位置が絶妙でバンドが曲がっていますが、ポケットに荷物を入れても布はズレませんでした。よしよし。バンドなしでポケットにKindleとスマホを入れたら、重さで布がスルスル……と落ちてしまったのです。

しかし、帰宅後に「イベント会場の長机って、どこに足が付いてるんだっけ?」となりました。もし机の端きわきわに足が付いていたら、固定バンドと干渉してしまいます。何も考えず端っこにバンドを固定してしまった……。

緊張しながら迎えたイベント当日、机の足は……めっちゃ内側でした! やったー!

会場の机にサークル布を固定したところ。バンドと足は干渉しませんでした

スペースで使ってみて、けっこうポケットにものを詰めた割に、サークル布はびくともしませんでした。
とはいえ、固定の頑丈さを求めるなら、もう少し内側にバンドを付けた方がいいような気もします(こういうツイートを見ました)。しかし、机の足が天板の端から何センチ内側にあるのか測り忘れたので、検討のしようがない。たはは。

これで固定バンドのお話は終わりです。以下はもうずっと雑談。

困っちゃったこと

私は裁縫がよくわかっておらず、こんなことにつまづいたよ、という記録です。特に解決策などはありません! わからないことはわからないままの等身大の記録。体当たりレポ。

でかい布をまっすぐ切り出せない

トーカイさんの記事では、100cm×150cmの布を使うことになっていました。しかし、私が買ったのは110cm×200cm。何も合ってない。
幅については、いいなと思う布は110cmばかりで、100がなかったのです。長さは、ぴったりだと何かミスしたときに怖いのと、余ったらポケットかミニテーブルの掛け布にしようと思ったので、長めにしました。

そんなわけで、自宅で布を裁断することになったわけですが。

どうやって印を付ければいいのかわからない……!
110を100にするのは、両端が耳になっている(?)から、そこから定規で垂直に10cm測って印を付けました。たぶんこれでいいはずだ。
しかし、200を157にするのが……大変で……!(※私は正面に垂らす布を長めにしたため、寸法がトーカイさんの記事とは違います)

というのも、店員さんがハサミで切り出してくださった辺は、もともと厳密な垂直にはなってないわけです。どうやって長方形にしたらええんや……。
結局30cm定規と巻き尺でエンヤコラしてなんとかしたのですが、これにものすごい時間を要した。どうしたらよかったんやろ。やはり型紙を作ればいいのか? 110×157cmの型紙を??

まあ、シビアになるべきは、横幅だけなわけです。横幅が90cm以下であれば、お隣の領土を侵犯してしまう心配はありません。長辺の長さが多少長かろうと短かろうと、端が床に付いちゃうとか、通路側から足元が見えちゃうとか、そんなことで済みます。
実際、仕上がったのを測ると、長辺は予定より1cm短くなっていましたが、それで困りはしませんでした。そして、横幅はちゃんと90cmでした……!👏

ポケットの大きさを考える

実際に入れたいものを並べながら、ポケットの横幅を決めていきました。これも時間がかかったところです。シミュレーションの様子。

ものを入れながらまち針で留めてみる

最終的に、右端から15cm(ペットボトル)・15cm(Kindleとスマホ)・20cm(文具ポーチ)・12.5cm(ハンディファンとか飴)・12.5cm(お店番さんのスマホ)・15cm(お店番さんのペットボトル)で刻みました。合わせて90cmです。合ってるか?

実際にイベントで使ってみたところ、入れたいものを考えながら作ったポケットは、とても良かったです! ポケットなしでどうやってお店番をしていたのか、もう思い出せません。そりゃあKindke落とすよ。ポケットがないんだもん……。
ただ、12.5が並んでいるところは、分割せずに25のままでもよかったかもしれません。そうしたら塩タブレットの袋をそのまま入れられたなあ(個包装の塩タブレットをばらばらとポケットに入れた)。

ポケットの用途、先人の記録を見ていると、無配ペーパーや本の在庫を入れる方もいらっしゃるようです。自著のサイズに合わせて作るのも素敵ですね。

返し縫いって要るんか?

自分用の布だし、返し縫いってそんな丁寧な振る舞いが要るんかな、と思っていたのです。試しに返し縫いなしでポケットの端を縫ってみたところ、縫い始めの部分を引っ張ったらほつれそうな気がしたので(引っ張りました)それからはちゃんと返し縫いをやりました。返し縫いをすると縫い目が頑丈になっていいですね(返し縫いの説明のような文章)。

いまどきのミシンは、ボタンひとつで返し縫いしてくれるんですよ……! 便利!(でもスタッフさんは「10年前のミシン」だとおっしゃっていました。ボタン一つで縫い終わりの糸を切ってもくれたのにです! 本当のいまどきミシンはいったいどうなっているんだろうか。)

ゴミ袋をどう付けるか

サークル布に、ゴミ袋を引っかけたい! と願っておりました。前回ひとり参加だった時は、パイプ椅子の金具にビニール袋を引っかけたのですが、お店番さんがいるとできませんし、そもそも椅子にゴミをかけるのってなんとなく嫌ですからね。
サークル布にゴミ袋をかける方法について先人の様子を伺うと、二大勢力があるようでした(参照:こちらとか、こちらとか)。

  1. ハトメ穴にカラビナなどを付ける

  2. 紐フープ(?)にカラビナやナスカンを付ける

ハトメ穴は、専用器具がないと作れません。器具を買うほどでもないなあ。
紐フープは、私は一枚布で作るので挟み込めるところがないし、紐だけ縫い付けるのもきれいにできるイメージができず、気が進みませんでした。
悩みつつ手芸店を歩き回り、見つけたこちらを買いました。

スナップボタン付きのクリップです。「ポケットバッグ用クリップ」という名前。
本来の用途は知らずに買ったのですが、やりたいことは実現できました!

片方のクリップの向きがおかしいのは置いといて🤔

鉛筆チャコペン、その消えない傷を

ポケットの縫い位置を示すために、さいほうセットに入っているチャコペン(鉛筆タイプ)を使いました。しかし、レンタルスペースで、印の位置を間違えていたことに気づき、全て引き直しになりました😌

レンタルスペースにあった、時間が経つと消えるインクのチャコペンをお借りして作業しました。そのインクは確かに、翌日にはかなり薄くなっていました✨

しかし、鉛筆チャコペンの跡は……消えてない……! チャコペンのキャップに生えているガチガチの触手みたいなやつで擦っても消えません。そういうものでしたっけ……(何年も着ている服の洗濯タグのように脳からほとんど消え去っている家庭科の授業の記憶)。

ポケットに残る間違った線の跡

ポケットは通路から見えないとは言え、明らかに間違った場所に引かれたままの線と向き合うサークル主のテンションは下がるものです。

検索すると、「鉛筆チャコペンはウタマロクリーナーで消せる」とのことでした(この方もキャップのブラシを試していらして親近感が湧きました)。
さっそくウタマロをシュッシュして揉み洗いすると、チャコペンの跡はしっかり消えました! 乾いてシワシワの布にアイロンがけして、一件落着です。
今後お裁縫の機会があれば、チャコペンは消しやすい、もしくは勝手に消えるものを使おうと思います。というか、ぬいを作る時にそういうのを買ったはずなのに、忘れてさいほうセットの鉛筆チャコペンを使ってしまったんだな。しかしあのガチガチの触手は何のために付いているんだろう(洗濯タグ再び)。

楽しかったこと

困ったことだけだとなんなので、楽しかったことも書きます! イェーイ!

ミシン・ダダダ・ハイウェイ

ミシンを使う前は、ミシンって「自転車🚲️」みたいな感じかな、と想像していました。しかし、実際には「自動車🚗」でした……!

たま〜に自転車に乗ると、私はいつも「こんなに楽に、こんなに速く、こんなに気持ちよく風を浴びて移動できる、素晴らしい乗り物!」って思うのです。ミシンもそういう気持ちよさがあるかなと、想像していました。春の風を浴びながら、坂道を軽快に下る自転車のような。

レンタルスペースに着くと、スタッフの方がミシンの使い方をデモンストレーションしてくださいました。ミシンの前面に速度調節のつまみが付いていて(こんなのありましたっけ?)、「ゆっくり」から「はやい」まで4段階ほどに刻まれています。
スタッフの方が、「『はやい』にすると、これくらいです」と「はやい」につまみを合わせると、ミシンは「ズドドドドドド!!」と大きな音を立てながらグイグイと布を飲み込んでいきました。私は思わず「こわ!」と言い、スタッフの方は「『ゆっくり』で大丈夫ですよ」と微笑んでくれました。

それから。

「ゆっくり」でポケットを縫い終え、サークル布の四隅を縫うにあたって、「もう少し速くできるな」、と思ったのです。長辺の長さは150cm近く。「ゆっくり」だとなかなか時間がかかります。ミシンの動きに目が慣れて、スピードに合わせて布を繰り出しクリップを外す動きを手が覚えると、速度つまみを動かしてみたくなりました。いつの間にか、私はミシンを高く唸らせながら、布をドンドコ縫っていたのでした。最初には「こわ!」と思った、その速さで。

これは自動車の運転に似ている、と思いました。特に高速道路です。最初はスピードが怖くても、目が慣れると、速さに物足りなさを感じるあの感覚です。踏むぜアクセル。押し込むぜ速度つまみ。自転車どころではない。ミシンはもっと速くて、もっとパワフルなものでした。とても楽しかった! なお私は自他の命およびあらゆる物体を大事に運転しています。

「きれい」になっていく布

布の端を折り折りしてアイロンをかけ、ミシンで縫っていきます。すると、糸がぴろぴろしていた布の端が、ピシッとしていくんです。「仕上がっていく」感じと言うんでしょうか。それがとても気持ちよくて。
私はやっぱりきれいなものが好きなんだなあ、と思いました。

「きれい」。「美しい」「高貴な」「人形のような」ではなくて、「整然としている」「秩序立っている」というような意味で。

もしかすると、端がピロピロの布をサークル布として使っていたことは、知らず知らずストレスだったのかもしれません。折ってピロピロが見えなくなる分、知らないフリができていただけなのかも。今回新しく作れてよかったです。

余談🌿
ブログで「かわいい・きれい・かっこいい問題」について考えたとき、私は「きれい」についてピンときていませんでした。その後、それについてもやもやと考えるうちに、「『きれい』を『秩序ある』と言い換えると、私は『きれい』に惹かれるらしい」ということに気づきました。これはダイレクトにファッションの話ではないのですが、たとえば同人誌の表紙やイベントのお品書きを作る時に、何よりも先に「秩序立っている」ことを私は大事にしています。と、思います。要素が、等間隔に並んでいること・大きさが統一されていること・まっすぐ整列していること。全体的に色味の調和が取れていること、フォントと本文の雰囲気が合っていること、etc… そのようにして、秩序や調和が十分にある(=「きれい」である)ことは前提として、そこにさらに爽やかさを、とか、ダークさを、とか、きらきらかつ切ない感じを、とか、付加して作っている感じなのかなあと。
そういう気づきを得てから、お洋服も、「きれいであること(「きれいめ」と違う、なんというか、秩序ある感じ)」があると私は嬉しいのかも、という視点で見るようになって、ちょっと頭が整理された気がします。
(でも、スカートの布が多くてつまみ上げると腰より上に行っちゃうワンピースとか、首から膝までありそうな長いリボンとか、「なんでこうなった!?」みたいな、つまり秩序を乱しているようにも思われるパーツに、強く惹かれることもあるのです🌟 愛と知性のせめぎあいは続く……💫)
余談おしまい🌿

あつらえたような(あつらえたんだ)!

今回、卓上に置くミニテーブルに被せる布も縫いました。サークル布を切り出した後に余った布を使い、サイズを測って布を裁ち、4辺を二つ折りにして、まっすぐ縫っただけ。ランチョンマットみたいな感じです。

ミニテーブルを手前から見た様子。下の空間に在庫を置く

サイズがぴったりの布、すばらしいのです! ばさっと広げるだけで完成してくれます。
サークル布もそう、広げるだけで陣地完成。ちまちまと折り折りしなくてええんや……! く~っ……気持ちいい……。

きちんと設計されたものって、便利で気持ちいいんだなあ。しみじみ。自分の身体に合った服を身につける時の心地よさを思い出しました。

おわりに

サークル布の固定バンドの付け方を記事にしようと思ったのですが、思いがけず9,500字も書くことになりました。10年以上ぶりにミシンを使ったお裁縫をして、想像以上に楽しかったのです!

お裁縫って、やればやっただけ形になるんですよね。小説は書いても書いても後でカジュアルにごっそり消されたりするんですが(私が消すんですけど)、お裁縫はすべてが積み上がってくれる……! しかも、作ったものは実用できる……!
「自分がこう使いたい」と意図して設計したものを実際に使うのって、楽しいことでした。これはあんまり知らなかった楽しさかも。同人誌を作る時に、紙やPP加工の手触りとかは考えて作りますけど、サークル布ほどの実用的立体物じゃないからなあ。

後日記憶を失った私がこの記事を発見したからといって、さあサークル布を作るぞという気持ちになるかどうかはわかりませんが、少なくとも、裁縫得意ではなさそうな人も楽しそうにやってんな、とは思ってくれることでしょう。それで十分です。
会場の机に、そして私にフィットしたサークル布のおかげで、イベントに出るのがまた楽しみになりました。るんるん!

ごきげんオタクライフに使わせていただきます🌱