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【フェスの話】中津川 THE SOLAR BUDOUKAN 2019
中津川で初開催されたのが2013年、そして今年で7度目になる"中津川 THE SOLAR BUDOUKAN"。初めてその名前を聞いた時に感じたことは驚きと疑問。
「中津川でロックフェス…?」
その時はタイジさんのこともよく知らなかったし、このイベントがどういう目的で始まったのかもあまり気に留めていなかった。武道館って何?あの武道館?中津川ってあの中津川だよね?
当時大学生だった私は東京にいて、地元には何もなくてただひたすらにつまらない所だと思っていた。中津川でイベントが開催されることは嬉しかったけれどまあ次は無いだろうなあ、なんて、そんなことを考える程度だった。そして今年、7回目の中津川での開催、そして私は6度目の参加となった。
2012年の大きな日常生活の変化と苦しい時期から抜けて、2013年は沢山の楽しみを見つけた。ライブハウスにも足を運ぶ余裕が出来た。
2014年、ソーラー武道館に行く機会が出来た。中津川で音楽のイベントがあるんだよ、と祖母に教えると昔椛の湖でフォークのイベントがあったことを教えてくれた。そしてあの地は核兵器廃絶宣言都市でもあり昔から革新の地なんだと。へぇ、知らなかった。
何もないと思っている限り何も見つけられないし何も気づけない。自分の故郷の文化や歴史を大切にしようと思えるようになったのは、思い返せばこのイベントがきっかけだったかもしれない
社会人になって色々なフェスに足を運ぶようになってこのソーラー武道館に思うことは、自分が音楽を聴くことに意味を持たせてくれてありがとう、ということ。その気持ちは去年タイジさんが華純連と共演してからすごく大きくなった。
ひとつの文化、ここでは阿波おどりを支えることに対してタイジさんはギターを三味線に持ち替えるのではなくギターを持ったまま何か出来ないかとそう言った。大きな意味を持った新たな試みにとても胸が打たれた。そして今年の華純連のステージではこう語ってくれた。
「再生エネルギーで日本は回せるようになるんです。そして阿波おどりはグラミー賞をとれるようなものなんです。音楽が先にいって、社会を引っ張るのが理想やと思います。」
中津川ソーラーは私が文化について考えるきっかけを与えてくれて、環境について学ぶ機会を与えてくれた。参加者としてその社会の一部であることを認識させてくれる音楽フェスはそうそう無いのではないだろうか。このイベントはただ楽しいだけじゃない、社会と向き合い、自分に語りかけることが出来る大きな意味を持つ場所なのだと思う。
タイジさん、中津川に来てくれてありがとう。