2022年9月6日の米国株相場: 8月ISM非製造業景況感指数⭕ 利上げ観測🔼
レイバーデー明けに発表されたISM非製造業景況感指数は前回の結果と市場予想を上回り、FRBによるさらなる大幅な利上げへの期待を膨らませ、今日の相場は下落をしました。
ISM非製造業景況感指数
概ねどの数字も良い結果に終わりました。
経済活動については昨年12月ぶりに60を超えて、足元の景気の良さを感じさせる数字でした。
雇用についても先月49.1から50.2に増加し、50のボーダーラインを超えました。
新規受注に関しては先月59.9から61.8に改善しました。
好調な経済状況から利上げ観測が広がる
先週の堅調な労働市場のデータに続き、投資家はFRBがインフレ抑制のためにどこまで迅速な引締めを続けていくのか、予想を続けています。
先物市場では年内最後に予定されている12月FOMCで政策金利が4%にまで上昇することを大半が予想しています。
今月も75bpsの利上げを示唆したジャクソンホールで、パウエル議長はFRBはインフレ退治が出来るまでしつこく続けていくことを明言しましたが、一方で急速な利上げによる効果を観察するために利上げペースを引き落としていくことも言及しています。
インフレ退治に対して引締めが弱いリスクと、強すぎるリスクの両方に挟まれる中、今週のFRB高官たちの発言には注目が集まります。
今日のマーケットは以下のとおりです。
株式
S&P500は0.4%下落した
ナスダック100は0.7%下落
ダウ平均株価は0.5%下落
Russell2000は1.3%下落
通貨
ユーロは0.3%下落の0.9903ドル
英ポンドは1.1516ドルと小幅な変動に留まった
日本円は1.6%下落し、1ドル=142.82円となった
歴代3人目の女性首相が決まったイギリスでは、ポンドドルは大きな動きを見せませんでしたが、ポンド円については2.5円(1.6%)上昇しました。
債券
10年物国債利回りは15ベーシスポイント上昇し、3.34%になりました。
ドイツの10年債利回りは7ベーシスポイント上昇し1.64%へ
英国の10年債利回りは16ベーシスポイント上昇し3.10%へ
コモディティ
ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は0.2%下落し、1バレル86.67ドル
金先物は0.7%下落し、1オンス=1711.10ドル
今日の経済指標
8月 サービス業PMI 前回: 44.1 予想: 44.3 結果: 43.7
8月 コンポジットPMI 前回: 45 予想: 45 結果: 44.6
8月 ISM非製造業景気指数 前回: 56.7 予想: 55.3 結果: 56.9
明日の重要イベント
前週分(8/27-9/2)MBA住宅ローン申請指数 前回: -3.7%
7月 貿易収支 前回: -760.0億ドル 予想: -701.0億ドル
クリーブランド連銀のロレッタ・メスター総裁が発言予定
ラエル・ブレイナードFRB副議長が発言予定
ベージュブック公開
マイケル・バーFRB銀行監督担当副議長が発言予定
明日はブレイナード副議長の発言が予定されています。
彼女の発言は他のFRB高官と比較しても市場を動かす力があるため、注目が集まります。
お知らせ
[購読者向け]今週の相場における重要イベントに、FRB高官発言スケジュールが明らかになった分について追加更新しました。
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