【無料】2022年11月9日の米国株相場
開場の日は毎日お届けしている、米国相場解説。
今日もマーケットの動き、経済指標結果と重要動向、翌日の予定についてお届けします。
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暗号通貨市場の混乱を嫌気
昨日からバタバタしている仮想通貨市場の動きに対して、株式市場のセンチメンタルも影響を与え、主要株価指数はどれもマイナスとなりました。
昨日、仮想通貨取引所最大手のバイナンスが、FTXの買収を発表したものの、わずか1日で買収合意を正式撤回しました。
想像以上に財務状況が悪化しており、手に負えないとのことです。ここまで正直に包み隠さず発表するほどの状況だと、今回FTXから発火した火が他の関係各社に飛び火する可能性もあるなど、様々な憶測も市場関係者から聞こえています。
S&P500
-2.08%📉 50日移動平均出来高: -3.5%, 前日比: -2%
中間選挙の結果が出揃っていないことや、CPI発表を前日に控え、薄商いが続きました。
日足チャートでは再び、50日移動平均線を下回っている状況です。12月FOMCまでは時間があるため、決定づける材料ではないのですが、直近の市場のセンチメンタルはやや悪い状況が続いているため、好感的な反応を示す可能性はあります。
今日の経済指標結果
前週分(10/15-10/21)MBA住宅ローン申請指数[前週比] 前回: -0.5% 予想: --- 結果: -0.1%
9月 卸売在庫[前月比] 前回: 0.8% 予想: 0.8% 結果: 0.6%
前週分(10/29 - 11/04)原油在庫[前週比] 前回: -311.5万バレル 予想: -7.0万バレル 結果: 392.5万バレル
前週分(10/29 - 11/04)ガソリン在庫[前週比] 前回: -125.7万バレル 予想: -128.0万バレル 結果: -90.0万バレル
前週分(10/29 - 11/04)留出油在庫[前週比] 前回: 42.7万バレル 予想: -391.0万バレル 結果: -52.1万バレル
原油等在庫については、どれも予想より良い結果となり、今日のWTI原油価格は3.7%下落し、1バレル85.58ドルとなりました。
明日の重要イベント
リッチモンド連銀バーキン総裁が発言予定
ウォーラーFRB理事が発言予定
前週分(10/23-10/29) 新規失業保険申請件数[前週比] 前回: 21.7万件 予想: 21.9万件
前週分(10/16-10/22) 失業保険継続受給者数 前回: 148.5万件 予想: ---
10月 消費者物価指数(CPI)[前月比] 前回: 0.4% 予想: 0.6%
10月 消費者物価指数(コアCPI)[前月比] 前回: 0.6% 予想: 0.4%
10月 消費者物価指数(CPI)[前年比] 前回: 8.2% 予想: 8.0%
10月 消費者物価指数(コアCPI)[前年比] 前回: 6.6% 予想: 6.6%
10月 月次財政収支 前回: -4297億ドル 予想: ---
今日の決算結果
引け後
買収や中国事業への費用からマージンが悪化し、アフター市場では大きく下げました。
最後に: インフレ下における決算に対する考え方
インフレ下において、政策金利が5%を視野に入れてくると、リスク資産に対する捉え方が大きく変化してきます。
簡単に言えば、金利が5%つくのに、なぜわざわざリスクの高い株式や、仮想通貨などに手を出す必要が出てくるのか、その根拠が求められるわけです。
特にEPS(1株あたりの利益)がマイナスだと何が嬉しくて原資を減らすのか。正直、これまでマイナス金利政策が横行していた時代には、いくら赤を掘って市場を席巻して、大きな利益を獲得できるか盛り上がっていましたが、今は少なくともリスクに見合うリターンを提供することが求められます。
今期は特に利益が出せていない企業(EPSがミス or マイナス)、将来性が見いだせない企業(ガイダンスミス)はボロボロにヤラれるケースばかりです。その点、しっかり頭を切り替えて投資をするようにしましょう。
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米国株解説マガジン2022
マネーリテラシーを高めていきたいものの、株についてどのように学べばよいか分からない。そんな方に向けて日々の相場に関する情報をまとめてお届け…
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