2022年9月27日の米国株相場: 住居関連指数発表
S&P500は2020年2月以来最長となる、6日連続の下落となりました。
昨日と今日のS&P500チャートを並べるとわかる通り、市場が開いてから強気を見せて上昇するものの、引けにかけて買い手がいなくなっていく形は弱気相場の典型的な動き方です。
S&P500に対して、VIXは現在32.6(+1.1%)となっています。
債券利回りが上昇した分、株価は下落する典型的な動き方を続けています。
マーケット振り返り
今日のマーケットは以下のとおりです。
株式
S&P500は0.2%下落した
ナスダック100は0.2%の上昇
ダウ平均株価は0.4%の下落
Russell2000は0.2%の下落
通貨
ユーロは0.2%下落の0.9592ドル
英ポンドは0.3%上昇の1.0718ドル
日本円は1ドル=144.83円と小幅な変動に留まりました
暗号通貨
ビットコインは0.2%下落の19,074.67ドル
イーサは、1,323.64ドルで小幅に推移しました。
今日、パウエル議長は暗号資産(仮想通貨)に対して、将来広範な金融不安につながる恐れが否定できないと語り、より適切な規制を呼びかけました。
債券
10年物国債利回りは5ベーシスポイント上昇し、3.98%になりました。
ドイツの10年債利回りは12ベーシスポイント上昇し2.23%へ
英国の10年債利回りは26ベーシスポイント上昇し4.51%へ
コモディティ
ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は2.4%上昇し、1バレル78.54ドルとなった。
金先物は0.1%上昇し、1オンス=1635.50ドル
🇷🇺 OPECプラスに日量約100万バレル減産提案の可能性(ロイター)
10月に予定するOPEC+会合で、100万バレルの減産提案の可能性があるとロイター社が報じました。
原油価格はロシアの政府歳入を支える基盤になっており、かつ、現在もロシアから原油を購入している消費国はロシアから市場価格よりも割安で仕入れているため、その影響力低下を抑えるために必死です。
本日の重要指標
景況指数
8月 耐久受注[前月比] 前回: -0.1% 予想: -0.4% 結果: -0.2%
8月 耐久受注(輸送除くコア)[前月比] 前回: 0.2% 予想: 0.1% 結果: 0.2%
9月リッチモンド連銀製造業指数 前回: -8.0 予想: -12.0 結果: 0.0
9月コンファレンスボード消費者信頼感指数 前回: 103.2 予想: 104.3 結果: 108
景況は市場予想よりも良いことが分かります。
住宅関連指数
7月住宅価格指数[前月比] 前回: 0.1% 予想: 0.1% 結果: -0.6%
7月S&Pケースシラー住宅価格(20都市) 前回: 18.7% 予想: 17.5% 結果: 16.1%
昨日のnoteでも言及したように、ケースシラー住宅価格については市場予想よりも低下しました。依然として高い傾向にありますが、ひとまずインフレに悩む現状においては良い結果と言えます。
8月新築住宅販売件数 前回: 51.1万件 予想: 50.1万件 結果: 68.5万件
8月新築住宅販売件数[前月比] 前回: -12.6% 予想: -2.3% 結果: 28.8%
一方で、米商務省が発表している新築住宅販売件数は予想を遥かに超えて68.5万件(前月比+28.8%)となりました。2021年8月の68.6万件は下回りました。
一方販売された新築住宅の販売価格の中央値は43万6,800ドルで、前月から-6.3%下落しました。こちらもケースシラー同様にまだ高い水準にあることが以下のグラフから分かります。
明日の重要イベント
前週分(9/17-9/23)MBA住宅ローン申請指数 前回: 3.8% 予想: ー
8月 卸売在庫[前月比] 前回: 0.6% 予想: 0.5%
アトランタ連銀のボスティック総裁が発言予定
8月 中古住宅販売成約指数[前月比] 前回: -1.0% 予想: -1.6%
8月 中古住宅販売成約指数[前年比] 前回: -22.5% 予想: ー
パウエルFRB議長が発言予定
前週分(9/17-9/23)原油在庫[前週比] 前回: 114.1万バレル
前週分(9/17-9/23)ガソリン在庫[前週比] 前回: 157.0万バレル
前週分(9/17-9/23)留出油在庫[前週比] 前回: 123.0万バレル
ミシェル・ボウマンFRB理事が発言予定
シカゴ連銀のチャールズ・エバンス総裁が発言予定
相次ぐFRB高官の発言
今週はFRB高官の発言が相次ぎ行われる予定です。
今日あった発言概要は以下のとおりです。
セントルイス連銀のブラード総裁
インフレをターゲットにした体制の信頼性が危険にさらされている
米国には深刻なインフレ問題がある
インフレ目標を2%以上に引き上げる考えはない
米金利は間違いなく抑制的領域に入った
今後の会合、さらなる利上げが予定される
政策金利のピーク、4.5%前後の可能性
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁
我々はインフレ率が2%に低下するように協力している
目先では更なる金融引き締め
我々は適切な積極的なペースで動いている
我々は物価安定の回復に取り組んでおり、市場はそれを理解している
やりすぎのリスクはある
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織り込みの早い市場よりもひと足先に意見変更がありました。
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購読者向け限定解説として、後半に「ドル高は小型株にとって有利なのか」解説します。
前回のFOMC解説記事も多くの方から反響いただいており、大変有難い限りです。引き続き、みなさんの投資戦略に役立つ解説を続けていきます。
ドル高は小型株にとって有利なのか
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