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2022年9月26日の米国株相場:S&P500、年初来最安値を更新

今日、終値としては2020年12月以来の安値でS&P500は一日の取引を終えました。出来高は先週金曜日よりも若干減りました。
米国債利回りは上昇し、10年物金利は21ベーシスポイントも上昇し3.89%と2010年4月以来の高水準となりました。

VIXについては32.25をマークしており、年初来の最高値38.94を記録するためにはもう1, 2段上昇が必要になります。

Bank of America Merrill Lynchが算出・公表している債券版の恐怖指数MOVEでは強く上昇を続けており、債券市場と株式市場の先行きに対する警戒心の強さの差が顕著に見て取れます。


今日のマーケットは以下のとおりです。

株式

  • S&P500は1%下落しました

  • ナスダック100は0.5%の下落

  • ダウ平均株価は1.1%の下落

  • Russell2000は1.2%の下落

通貨

  • ユーロは0.7%下落の0.9617ドル

  • 英ポンドは1.5%下落の1.0697ドル

  • 日本円は0.9%下落し、1ドル=144.56円となった

暗号通貨

  • ビットコインは1.4%上昇の19,173.2ドル

  • イーサは2.9%上昇の1,329.58ドル

債券

  • 10年物国債利回りは21ベーシスポイント上昇し、3.89%になりました。

  • ドイツの10年債利回りは9ベーシスポイント上昇し2.11%へ

  • 英国の10年債利回りは42ベーシスポイント上昇し4.24%へ

ここ数日間の英ポンド安、債券利回りの急騰を受けてBoEが声明発表を行うことになりました。しかし、市場が期待した緊急利上げや為替介入はなく、今は何もしないという発表でした。

通貨安を止めるために中央銀行が取れる手段としては、為替介入、もしくは政策金利を上昇させることになりますが、このどちらも取らない場合は、さらに市場が熱狂的にトレンドを形成していく可能性が高いです。

債券が売られ、先週比で1%超の勢いで金利が急騰しています。

「£1=$1」を割り込む(パリティ割れ)も目前まで迫っています。このままBoEが何も行わない場合、11月の会合までにパリティ割れする可能性は高いでしょう。

以前紹介したように、英国経済はG7の中で最も成長悪化が予想されています。スタグフレーションの中で、経済を復活させていくために財政出動を行いながら、インフレに対処しなければならない難しいコントロール力が要求されています。

コモディティ

  • ウェスト・テキサス・インターミディエイト原油は2.3%下落し、1バレル76.92ドル

  • 金先物は1.3%下落の1オンス=1633.60ドル

原油価格はますます下落しています。OPECは前回世界の経済成長の見通しを前向きに評価していたため、今後経済成長の見通しを引き下げる可能性が高く、減産に関する議論が行われることが予想されます。

今日の重要指標

特に注目度の高い重要指標の発表はありません

明日の重要イベント

シカゴ連銀のチャールズ・エバンス総裁が発言予定
パウエルFRB議長がデジタル金融について講演予定
8月 耐久受注[前月比] 前回: -0.1% 予想: -0.4%
8月 耐久受注(輸送除くコア)[前月比] 前回: 0.2% 予想: 0.1%
サンフランシスコ連銀のメアリー・デイリー総裁が発言予定
7月住宅価格指数[前月比] 前回: 0.1% 予想: 0.1%
7月S&Pケースシラー住宅価格 前回: 18.7% 予想: 17.45%
セントルイス連銀のブラード総裁が発言予定
9月コンファレンスボード消費者信頼感指数 前回: 103.2 予想: 104.3
9月リッチモンド連銀製造業指数 前回: -8.0 予想: -12.0
8月新築住宅販売件数 前回: 51.1万件 予想: 50.1万件
8月新築住宅販売件数[前月比] 前回: -12.6% 予想: -2.3%

🔽 [購読者向けお知らせ]FRB高官の発言スケジュールを更新しました。

明日は住宅関連の指標が相次ぎ発表予定ですが、今日WSJはアパートの家賃が前月比で0.1%下落したと報じました。家賃が下落するのは2020年12月以来ほぼ2年ぶりの下落となります。

わずかな減少幅で今後再び上昇しないという保証はありませんが、アメリカでは新年度が開始した秋に向けて家賃上昇が一旦ピークとなり、秋から冬にかけて下落することが多いです。
そのため、WSJ内でも「多くのエコノミストは家賃市場は今後数カ月間、さらに下落する可能性がある」と述べています。


先週開催された、9月のFOMCについて解説記事を出しました。今回、2025年の経済見通しも発表され、FRBの見通しをもとにどのような投資戦略が考えられるのか、解説しています。
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