ぺんてる シャープ 101 E
こんにちは
初めてnoteを書きます、よろしくお願いします。
私が持っている、「ぺんてる シャープ 101 E」について書こうと思います。
時は1950年代、世界のシャープペンシルでは主に1.18mmと0.92mmの2つの芯径が普及していました。これらは日本にも舶来品として入ってきており、国産ではニューマン社等が得意とした製品でした。
昔も今もシャープペンシルは名の通り従来の鉛筆より鋭い芯を使えることを強みとする筆記具ですが、実用的な細さの限界を迎えていたのです。
そんな最中に迎えた1960年、満を持してぺんてるから発売されたのがハイポリマー 0.9mm芯です。それまでは強度の都合で0.92mm以下の芯は販売されていませんでしたが、ぺんてるは従来の粘土ではなく樹脂を代わりに配合することで遂に成し遂げたのでした。
そしてその芯の為に作られたペンシルこそがぺんてる鉛筆/シャープ100及び101なのです。シンプルながら安定した動作と100円という手頃な価格を兼ね備えたこのペンは、後のシャープペンシルの歴史を全く変えてしまうのでした。
さて、では私が持っている「シャープ101 E」について書いていきます。
まず101 EのEというのはカラーコードで、当時(60〜65年頃)は
A : ホワイト
B : レッド
C : ブルー
D : グリーン
E : マルーン
といったカラーコードが使われていました。
100というモデルも同時に出ましたが、101というのはクリップの付いたモデルの末尾に1を付けるという当時の型番によるものです。100にクリップを加えただけのモデルと思いきや、更に軸の長さや印字など大きな違いがあります。
ぺんてる鉛筆/シャープ(60〜65年頃)は多数のモデルがあり、100、101、102、111、271、350(PS-350)、351、850、851などがあります。
100や101には前期と後期があり、前期は六角の角が立っているのに対して後期は丸みを帯びています。
当時の詳しいラインナップは分かっていませんが、私はこの他にもまだ知られていないぺんてる鉛筆/シャープが存在しているのでは、と考えています。
(この記事を最初に書いてから、271、351、851が新たに見つかっています。)
さて、では私の所持する101 Eについて見ていきます。
私が購入した時点ではこの様になっていました。
シースを開封すると付属品には説明書、20円の芯(HB)が付いてきました。
以下は説明書です。
0.9m/mが中字用、0.5m/mは超細字用
まだ0.3mmが存在せず、m/m表記はJISなどで芯径の規格が定められてなかったことが分かり時代を感じます。
グラフペンシルやシャープセブンが載っているということは、少なくとも65年以降に製造された物ということが分かります。この時点で101はまだ現行品であったということですね。
クリップの付いていない100も載っています。
では、101 E本体を見ていきます。
大きさは縦135mm横8.5mm、重量は8.5gと大変軽量で重心は真ん中です。
軸には"PENTEL" 101 Eの印字、クリップにはPENTELと刻印されています。
芯タンクは、芯を縦に1本ずつしか収納することが出来ない仕様です。
60mm芯では1本しか収納出来ません。
口金は多数の大日本文具製のペンシルとネジ径が同じです。
1968年頃に内部機構が一新されるまでの大体のペンシルに装着することが出来ます。
ノック式ペンシルでは初期の物ですが、この内部機構の完成度は素晴らしいと思います。
ノック感や精度、耐久性など、どれを取っても現在の物に引けを取りません。
では、ここからは実際に筆記した感想を書いていきます。
まずノック感、重すぎず軽すぎず、カシャカシャと小気味いいです。ですが、ノックボタンが細いのであまりノックしていると痛いかもしれません。
一度で繰り出される芯の量は1mmほど
握った感じはとても細いながら六角のフィット感は良く、ぺんてる鉛筆/シャープの名の通り鉛筆に近いフィーリングです。
クリップは脱着不可ですが、手に当たるといった事は無かったです。
書いてみると、ペン先のガタツキなどは無く安定して筆記することが出来ます。
軸の細さに対して0.9mmという芯径は絶妙で、速記などに向いている印象です。
以上、私が持っているぺんてる鉛筆 101 Eについて書いてみました。
初期の物にも関わらずしっかり使えるクオリティで、改めて偉大なペンだと思います。
ここまで読んで下さり、本当にありがとうございました。
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