【サメ映画レビュー】MAKO 死の沈没船
基本情報
制作:2021年
時間:96分
原題:MAKO
監督:モハメド・へシャム・エル・ラシディ
視聴方法:Amazon prime video
その他U-NEXT,WOWOWオンデマンドで視聴可能
本国3週連続No.1!!嘘だよな?
あらすじ
映画監督のラナは賞を取るためにチームと新作映画の制作に取り掛かる。そこに、新人のガラムが昔沈没した船「セーラム・エクスプレス」とそれにまつわる話を持ち込む。船が沈む海域には負のエネルギーがあり、近づく者は正気を失ってしまうらしい。興味を持ったラナはチームの仲間を連れて沈没船の調査に向かうが、そこで巨大なサメに襲われてしまう。果たしてチームの運命は…
評価:多分サメがいない方が面白かった
人物:★★
サメ:★★
ストーリー:★★
感想
実話ベースのエジプト産サメ映画。「セーラム・エクスプレス」が実在の沈没船らしい。
賞の受賞を逃して傷心の監督ラナの元に曰く付きの沈没船の話が持ち込まれて…という、沈没船に向かうところまでは正直めちゃくちゃ面白そう。
残念ながらそこから勢い良く失速すると言わざるを得ない。
まず、登場人物それぞれ設定は作り込まれていると推察できるのだが、いまいち伝わってこない。
ラナが賞を逃すところが、一度ラナが受賞者と呼ばれてスピーチまでしたのに、間違いで真の受賞者は夫のシェリフだったというあまりにも可哀想な流れになっている。夫との確執みたいなのを描きたかったのだろうが、そのエピソード必要か?となるのも事実。
他のチームのメンバーもそれぞれ背景を持っている様子で、特に沈没船のネタを持ってくるガラムは訳ありの過去があるのだが、掘り下げきれずに終わるので結果として誰も印象に残らない。
さらに、水中のシーンが大半になるので登場人物が全員ウェットスーツ&マスク着用で、ぱっと見で誰が誰だか全く区別がつかない点が最大のストレス。
ストーリーとしては沈没船調査中にサメが現れて海面に浮上できなくなった!と言って沈没船に逃げ込むところから本編開始という感じだが、余裕で浮上できそうに見えてしまうので追い詰められている緊迫感が伝わってこない。
サメは資料映像に頼らずきちんと出てくるのは好印象だが、人物は大体サメに関係なく勝手に事故ったり喧嘩したりして死んでいくのでとにかく存在感が薄い。
設定は面白いのに活かしきれずに中途半端なまま全部終わってしまったという印象だ。
サメを出さずに普通に沈没船に由来したスピリチュアル・ゴースト系にした方が面白かったのではないだろうか。