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【論文記録】風力発電開発が草原の質に及ぼす外部影響の評価
Feng Songらによる "Evaluating the External Effect of Wind Power Development on Grassland Quality"を読みました。
この論文では、DIDアプローチを使用して中国の草原の品質に対する郡の風力発電開発の影響を調査し、風力発電の容量密度を0.02メガワット/km2 増加させると、NDVIが平均値から0.5%減少することが示されています。
Data&Methodology
パネルデータ
・群レベルの累積風力発電容量のデータ
・草原データ:植生指標(NDVI)
風力発電開発を行っている郡と行っていない郡を比較(DID)
Results
風力発電の容量密度が NDVI にマイ ナスの影響を与える。
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Credit: Feng Song, Lingling Hou, Fang Xia. "Evaluating the External Effect of Wind Power Development on Grassland Quality" Land Economics, Volume 99, Number 3, August 2023, pp. 364-379
ところで、土地をある程度整地して占有する太陽光発電ならまだしも、なぜ風力発電が周辺の植生に影響を及ぼすのだろう?という疑問が生じますが、風車の回転により局地的な気流などが若干変化し微気候(=地表面から地上1.5mくらいの間の大気層(接地気層)の気候)が変化するmicroclimate effects(微気候効果?)というものがあるらしいです。これが局地的に植物の成長に影響を与えるメカニズムのようです。
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