カタカナになった推しと過ごした453日 ~NEMURIORCA 4期活動終了に寄せて~
女性アイドルグループ「NEMURIORCA」の第4期体制。
2021年12月1日にお披露目、2023年2月26日に活動終了。
活動期間、453日(1年2ヶ月+26日)。
前グループで「星奈りん」として活動していた推しは「ホシナリン」として4期から加入。
自身も4期の活動開始からNEMURIORCAの現場に通うようになった。
2023年3月11日。
ロスタイム(アディショナルタイム)的な、ラストライブ特典のオフ会&最期の特典会も終了。
NEMURIORCA 4期の活動が本当に終わりを迎えた。
ということで。
”NEMURIORCA”と”ホシナリン”と過ごした453日を振り返ってみたい。
「NEMURIORCA 4期を文字で残したい」
みたいな高尚な気持ちではなくて、自身の気持ちの整理のために書くので、ポジティブでないことも書いてしまいそうな予感。
恐らく「NEMURIORCAは主現場だ」と思う人には向かない内容なので、スルーしてもらうか、戯言だと思って一笑に付してもらえれば幸いです。
自身にとっての「NEMURIORCA 4期」
4期になってからのライブ観戦数、78本。
4期 活動期間中の全ライブ数、約270本。
行っているといえば行ってるし、行ってないといえば行ってない。
そんな何ともいえない、半端な本数。
この数字が物語っている事実はひとつ。
「NEMURIORCAは主現場ではなかった」
ということ。
NEMURIORCAの現場。
推しはもちろん、他の4人も魅力的。
オタクもいい方が多くて、通っていて心地良い場所だった。
何よりライブが楽しかった。
ステージとフロアの一体感、その一部であることは誇りですらあった。
それでも、主現場にはならなかった。
…というよりできなかった。
自身の基準が「主現場にする」という判断を取らせなかった。
推しという特別な存在を持ってしても、その基準は崩れ(崩せ)なかった。
自分の頑なさを自覚すると共に「推しが途中で加入すること」の難しさを強く感じた。
それでも、終わった時に後悔はなくて。
充実感が残っていた。
ライブを観ている時は全力で楽しんだ。
現場に行かなかった時も、気持ちを切らしたことはなかった。
「やれることだけではあるけど、やりきった」
そう思えるからこその感覚なのかなと思う。
やれる範囲で収まっていたことがいいのか悪いのかは正直わからない。
強い人はその範囲を踏み越えられるのだろうけど、自分はそうできなかった。
でも、そうしたからこそ他界せずに続けることができた。
自身は他界せずに応援すること(=継続性)が大事という価値観が強い。
その意味でよかったのかなと思えている。
「主現場とは何か」
そのことを考えさせられた現場だった。
主現場とは何か
先述の通り、NEMURIORCAは主現場にはならなかった。
それはなぜか?
自身が考える基準に達していなかったから…だと思う。
主現場の基準
自身が考えるのは、以下の5要素。
楽曲(ライブ)
メンバー
推し
運営(スタッフ)
オタク(現場の雰囲気)
好きになるきっかけは「楽曲」「メンバー」
通おうと思う決め手は「推し」「運営」「オタク」
全てが噛み合った時、「主現場として通おう!」と決意するに至る。
NEMURIORCAの場合
「推しは元からいた+他メンバーも好き」
「楽曲は最初よくわからなかったけど、徐々に好きになれた」
「オタク(現場の雰囲気)も最初怖かったけど、実際はいい人が多かった」
けど、
「運営にどうしても馴染めなかった」
なので、主現場にできなかった。
「楽曲」
最終的に好きになったけど、馴染んだという感覚。
根本のところで理解するまでには至らなかった。
ネムリのライブ感想が「楽しい」の一言に集約されがちなのは、そういったところが原因だったのかなと思ったりもする。
「運営」
楽曲と違って、最初から最期まで馴染めなかった。
(好き嫌いの話なので、具体的には記載しない)
通い始めて早々に期待しないことを決めた。
アイドルグループは「メンバー」「運営」がセットという認識。
つまり「運営に期待しない=グループとしては推せない」ということ。
「推しは応援したいし、報われて欲しい」
「でも、グループとしては推せない」
常に上記2つの想いが交錯していた。
推しが転生するということ
「推し」から入ると「楽曲」「メンバー」「運営」「オタク」は選べない。
今回の転生(他グループに加入すること)でそのことを実感した。
正直、今回の事例は恵まれている方なんじゃないかなと思う。
他メンバーもそのオタクも(恐らくは運営も)推し(ホシナリン)とそのオタクを受け入れてくれたから。
本当にありがたいことだと思う。
ここで書いても仕方ないけど、改めて感謝を伝えたい。
他メンバー(特に先輩のアイリさんロキさん)&そのオタクの皆様、ありがとうございました。
お陰で楽しく通うことができました。
そんな幸運に恵まれながらも、主現場にできなかった。
自分の至らなさが前提にあるけど、推しが途中加入したグループを推せるかどうかは本当に難しいのだなと痛感した。
そんなNEMURIORCA現場だけど、得られたものがたくさんあった。
半端ながらも通ったからこそ手にできたものたち。
それらは自身にとって大切な存在になった。
ネムリからの贈り物
色々あるけど、大きくは「オタク」「カメラ撮影」の2つ。
オタク
端的に、友人・知り合いが増えた…というか出来た。
ホシナリンさんの前グループ(マニマニ)の時はマネージャーさんしか話し相手がいなかったので、それと比べると雲泥の差だと思う。
一人参戦が基本で(知ってる人が誰もいない現場が今もある)、今でも全然アリだと思っているけど、友人や知り合いがいるのもいいなと思えたのはネムリの現場を経験できたことが大きい。
現場での楽しみ方の幅が増えたように思う。
今回の活動終了で一番残念なのは、他メンバーのオタクに会える機会が無くなりそうなこと。
マニマニの時はそんなこと1ミリもなかったので不思議な気持ち。
またどこかの機会に会えたら嬉しいです。
(もちろんホシナリン オタクも同様に)
カメラ撮影
1年以上、同じグループを撮影した経験は初めて。
自身にとって、大きな財産になった。
継続して撮影できる環境があったから、より良い写真を撮りたくなった。
その気持ちはカメラ機材をアップデートする起爆剤になった。
特にボディは1年ちょっとで「EOS Kiss M」「EOS RP」「EOS R6」「EOS R6 Mark2」と劇的な変化をもたらした。
また、近くに経験豊かなカメコの先輩方がいたのも大きい。
撮影した写真を観て、機材や設定の話を聴いて、少しでも近づきたいと思っていた。
今も全然遠いけれど、これからも別現場で経験を積んで目指したい。
(教えてくださった皆様、ありがとうございました!)
「NEMURIORCAで撮影した写真=自身の歩み」といって過言ではない。
それぐらいネムリの現場では「撮影」が大きな意味を占めていた。
そしてそれは、新たな悩みも同時に抱えることになった。
「振りコピとカメラ撮影、どちらを優先する?」という問題である。
振りコピ or カメラ撮影 どっちにする?
結論からいえば、今の自分に答えはない。
迷いながら、現場ごとにどっちを優先するかを決めている。
ここ最近で一番迷ったのは、2月26日のラストライブだった。
「サテライト奇跡」前に突っ込むか 横から撮るか
「サテライト 奇跡を起こして」
それはNEMURIORCA 4期最初のオリジナル楽曲「アンブレラデコレーション」のサビ前、ホシナリンさんが担当するパート。
ホシナリンさんの客席への指差しに合わせてオタクも指差しをする。
いつ定着したかはうろ覚えだけど、いつの間にか彼女の代名詞みたいになっていた。
活動終了が発表されて以降のライブ。
一緒に奇跡を起こそうと下手にホシナリン推しが押し寄せる。
そんな光景がちょくちょく見られるようになった。
そして迎えた、ラストライブの日。
下手に一斉にホシナリン推しが突っ込んでいくことは明らか。
自身は真横からその様子を撮影した。
「最後だからこそ、奇跡を起こしたい」
「最後だからこそ、その様子を残したい」
という2択で後者を取った。
だから、ホシナリンさんの立ち位置が多い下手ではなくて、横から納めやすい&より前方にいけた上手をラストライブの立ち位置に選んだ。
「NEMURIORCA ホシナリンの一番の輝きを残したい」
という気持ちが強かったのだと思う。
多分だけど、ラストライブが配信されていたりパッケージ収録が決まっていたら、自分も突っ込んでいった気がする。
自分もその光景の中にいたいという気持ちはやっぱりあるので。
それでも「撮ってよかったな…」というのが率直な気持ち。
推しがニンゲンをすくっていた証をひとつ残せたんじゃないかなと。
このためにネムリで撮影を重ねてきたのかなと思ったりした。
あとこれは勝手な思い込みだけど、身体は遠くても気持ちは奇跡を起こせたと思ってる。
あの瞬間、「カメラで撮ること」と「ライブに参加すること」がつながっていた気がする。
主観的に撮影できたといってもいいのかもしれない。
遠距離の撮影は苦手だけど、いつかは安定して主観を切り取れるようになりたい。
最期に
「主現場にできなかった」と書いておいて何だよという感じだけど、”NEMURIORCA”と”ホシナリン”を応援した453日間、全く後悔はない。
2月26日、しっかりゴールを迎えられたと胸を張っていえる。
”NEMURIORCA”
通うことができて本当によかった。
リーダーながらも可愛いアイドルなアイリさん。
優しくてライブ中のやり取りが楽しかったロキさん。
ライブ撮影していてその純度に驚かされたレイさん。
ふわふわそうで芯がしっかりしているヒルネさん。
そして、各メンバーのオタクの皆さん。
一緒の空間でライブを楽しめたこと、最高でした。
”ホシナリン”
カタカナになってくれたお陰で、NEMURIORCAと出会えた。
オタクとしてたくさんのものを得ることができた。
ホシナリンさん。
心から、ありがとう。
来世でも縁があれば(あると信じてるけど)よろしく。
またね!