新創業融資制度と新規開業資金の違いとは?徹底解説します
新創業融資制度と新規開業資金という2つの制度があります。
この2つは名前が似ているため、何が違うのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、この2つの制度の違いと仕組みや借りることができる金額などを徹底解説します。
資金調達をお考えの方はぜひご参考にしてください。
新創業融資制度とは
まず新創業融資制度についてご説明します。
*利用できる人
次の1~3のすべての要件に該当する方
1.創業の要件
創業の要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方
2.雇用創出等の要件(注1)
「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方(既に事業を始めている場合は、事業開始時に一定の要件に該当した方)
なお、本制度の貸付金残高が1,000万円以内(今回のご融資分も含みます。)の方については、本要件を満たすものとします。
3.自己資金要件
新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を1期終えていない方は、創業時において創業資金総額の10分の1以上の自己資金(事業に使用される予定の資金をいいます。)を確認できる方
ただし、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」等に該当する場合は、本要件を満たすものとします(注2)。
*資金の使いみち
新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金
*融資限度額
3,000万円(うち運転資金1,500万円)
*返済期間
各種融資制度で定めるご返済期間以内
*利率(年)
1.21~2.45の間の利率で、担保の有無などで異なる。
*担保・保証人
原則不要
※原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなっております。
法人のお客さまがご希望される場合は、代表者(注3)が連帯保証人となることも可能です。
その場合は利率が0.1%低減されます。
新規開業資金とは?
*利用できる人
「雇用の創出を伴う事業を始める方」、「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」、「産業競争力強化法に定める認定特定創業支援等事業を受けて事業を始める方」又は「民間金融機関と公庫による協調融資を受けて事業を始める方」等の一定の要件に該当する方。
なお、本資金の貸付金残高が1,000万円以内(今回のご融資分も含みます。)の方については、本要件を満たすものとします。
*資金のお使いみち
新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金及び運転資金
*融資限度額
7,200万円(うち運転資金4,800万円)
*返済期間
・設備資金
20年以内
<うち据置期間2年以内>
・運転資金
7年以内
<うち据置期間2年以内>
*利率(年)
基準利率。ただし、以下の要件に該当する方が必要とする資金は特別利率。
1. 地域おこし協力隊の任期を終了した方であって、地域おこし協力隊として活動した地域において新たに事業を始める方
2. Uターン等により地方で新たに事業を始める方
3. 産業競争力強化法に規定される認定特定創業支援等事業を受けて新たに事業を始める方
4. 地域創業促進支援事業又は潜在的創業者掘り起こし事業の認定創業スクールによる支援を受けて新たに事業を始める方
5. 外国人起業活動促進事業における特定外国人起業家の方で新たに事業を始める方
6. 独立行政法人中小企業基盤整備機構が出資する投資事業有限責任組合から出資(転換社債、新株引受権付社債、新株予約権および新株予約権付社債等を含む。)を受けた方
7. 地方創生推進交付金を活用した起業支援金の交付決定を受けて新たに事業を始める方
8. 技術・ノウハウ等に新規性がみられる方(注3)
9. 地方創生推進交付金を活用した起業支援金及び移住支援金の両方の交付決定を受けて新たに事業を始める方
*保証人・担保
お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます。
*融資条件など
・地域おこし協力隊として活動した地域において、活動終了後1年以内に新規開業すると特別利率での融資
・ただ、上記約束に違反したことが判明した場合、利率を基準利率に引上げさせていただきます。
新創業融資制度と新規開業資金の違い
この2つの制度の違いはこの融資の制度との違いは、法人の代表者が連帯保証責任を負う必要の有無です。
新創業融資制度は連帯保証責任が必要なく、新規開業資金は保証責任が必要となっています。
しかし、新規開業資金は、代表者が保証人になる必要がありますが、1,000万円近くの借入もできることが多い上に資金を借りるハードルが低い制度となっています。
とはいえ事業を始めるには時間がかかるため、すでに仕事を辞めた人はしばらく生活するためにお金を借りる必要があると思います。
お金を借りるのであれば、ハローワークで仕事を探しながら貸付を受けるのはいかがでしょうか。
以下の記事で分かりやすく解説されているため、興味がある人は参考にしてください。
まとめ
新創業融資制度と新規開業資金の違いについてまとめました。
この2つの違いは法人の代表が連帯保証責任を負うかどうかと、借りやすさ、借入金額の違いです。
どちらにも良さがあるので、ぜひ制度をうまく活用してください。
すでに事業を始めていて、資金繰りにお困りの人は以下の記事も合わせてご覧ください。