雨にも負けず
本当に田舎暮らしの小学生時代は様々な経験をした。
そして、昭和の子供らしい遊びを良くしたものである。
今回は遊びの内容ではないのだが…
ある日公園で鬼ごっこをしていた。
たくさんのメンバーでする鬼ごっこは最高である。
その日もそんないつもと同じ日常であった。
ただその日は天気が悪かった。
今にも雨が降りそうなのだが、小学生にはそんなことは関係ない。
無我夢中で鬼ごっこをやり続けた。
しばらくすると予定通り雨が降ってくる。
「雨が降ってきたー!!」
と言いながらも誰も気に留めてなかった。
しかし、雨は容赦なくどんどん強くなってくる。
いわゆる土砂降りというものである。
だが私たちにとっては雨もただの楽しさの1つだった。
大雨に打たれながら、映画の真似なんかしてみたり。
とにかく雨も楽しんだ。
私も雨に打たれながら雨水を存分に味わった。
しかし、やはり雨は雨である。
服はどんどん濡れてくるし、なんなら少し肌寒くなる。
さて、どうしたものか…と考えていると、今度は尿意である。
いつもであれば、すぐにトイレに向かうのだが、
賢い私は閃いたのである。
雨の中でおしっこをしたらどうなるのか。
きっと雨によって証拠は隠滅される。
であれば、私は自由なのではないか!?
これが私の導き出した結論である。
私は一応、みんなから少し離れたところに陣取って、こっそり用を足した。
生暖かいものが私の下半身を駆け巡っていく。
これが絶対にバレないお漏らし。
そんな些細な事にテンションを爆上げした私はまだ小学生。
そのまま家に帰って玄関で全部脱がされて、お風呂へ直行。
私の着ていた衣類は全てそのまま洗濯へ。
名探偵コナンも気づかない完全犯罪である。
こうして私は雨の楽しみ方を1つ覚えたのであった。