競馬の展開予想方法

1.4種類のラップ
競馬のレースラップは「表・瞬発」、「表・持続」、「裏・瞬発」、「裏、持続」の4種類に大別可能。

【表と裏】
序盤に速いラップを刻む→「表」
序盤に速いラップが出ない→「裏」
まぁ、だいたい「先行争いがあるかないか」という話ですね。

【瞬発型と持続型】
ラップ差が大きい→「瞬発」型
ラップ差が小さい→「持続」型
ラップ差が大きく、かつ、終盤で時計がかかる場合は「消耗」型。

【展開ごとの求められる能力】
「表・瞬発」型
→総合力、脚溜め力、再加速力。欧州的な適性が求められるが、JRAの芝レースではもう少し重いギアによる高いスピードが必要。
「表・持続」型
→純粋な持続力、消耗戦耐性。アメリカの競馬に近い流れ。日本でもダートはこの流れになりやすい。重たいギアや強い心配機能が求められる。「スピード+大きな心臓」は大正義。

「裏・瞬発」型
→重いギアのトップスピード。実は「表・持続」型との共通点が多い。ただし、こちらは心肺機能がそこまで求められない。純粋に「スピードに優れた形」が求められる。
「裏・持続」型
→軽めのギアの持続力が求められる。フランス的というよりはイギリス的な競馬のリズム。中山競馬場とかでよく生きる。あと、「初角の遠い実質ワンターン+引き込み線スタート」という形態でもこういうラップが生まれやすい(東京芝2000m、中京芝1600mなど)。

【「大きな心臓」について】
特定の血統には、X染色体上に「心臓を大きくする遺伝子」を持っているらしく、その遺伝の可能性がある血統上のルートを「ハートライン」と呼ぶ。遺伝パターンは「牡馬→牝馬」と「牝馬→牡馬・牝馬」。牡馬から牡馬へは遺伝しない。とりあえずBuckpasser, Secretariat, Seattle Slew, Blue Larkspur, War Admiral, Princequillo, Mahmoudあたりの名前を見たらハートラインを要チェック。

2.縦のライン
【競輪予想の経験値、活かせます】
小回りコースやレベルの高いレースでは、競輪のライン決着みたいなことが起こりやすい。故に、「2強並び立たず」みたいなことはよく起こる。ペースや馬場、そして風などにより恵まれるラインがあり、恵まれないラインもある。

【覚えておきたいこと】
・上手い騎手の後ろは好ポジション
・強い馬の後ろは好ポジション。特に自力で動ける馬の後ろは◎
・強過ぎる馬の近くを走るのはマイナスになることもある
・前の馬よりも加速力が劣っている場合、間に割り込みを許すことがある(例:23’有馬記念...捲りに行ったドウデュースとそれを追いかけようとしたジャスティンパレスの間に、ヒートオンビートが挟まってしまったシーン)

3.ポジション争い
【揉まれ弱さについて】
血統的欠陥(インブリード由来)は、レース中のあらゆる場面で競り負けを起こしやすい。また、揉まれ弱さの大きな要因になっているとも考えられる。揉まれ弱さもまた、競り負けのリスクを生じやすい。

【逃げとストレス変化】
逃げは基本的に不利。風受けるし、先行するのに脚を使いがちだから。例外としては、逃げ馬不在のレースで逃げる展開なら「裏」になりやすいため先行負荷は抑えやすい。あと、逃げの次走は難しい。ただし、「逃げてでも道中のストレスを減らす」ことの効果は大きい。基本的に「前走より道中のストレスが増える」と凡走しやすく、「前走より道中のストレスが減る」と好走しやすい。競走馬は繊細なようです...。
(例)ルガル:スムーズに走ったシルクロードS楽勝→揉まれた高松宮記念惨敗→スムーズに走ったスプリンターズS勝利
Hyperion色、Northern Dancer色が強い馬って、割とそういうところあるよね...自分のやりたい競馬ができればめちゃくちゃ走るし、そうじゃないとヘソ曲げて走らないし。そこら辺がRobertoやBlushing Groom、Silver HawkやLe Fabuleuxあたりとの違いというか、あっちはどんな状況でも頑張ろうとする代わりに気性的に燃え尽きやすい。

4.「揉まれ弱さ」や「状態面」はどこで考えるか
「最後のひと押し」で考えればよく、そこまで重要なものではありません。「勝負どころの反応」や「最後の伸び」を想像する段階で考慮に入れましょう。追い切りからスタートの良さとかを考えても上手くいく印象がありません...。また、以下の場合は、揉まれ弱い馬が馬群の中でレースを進めても悪影響が減少すると見た方が良さそうです。
①勝負どころのラップが速い時
②道悪、強風
③ハイペース

5.欧州系騎手の特徴
自分が主導権(逃げ・番手)を握ると、道中でペースを落とそうとする傾向にある。また、この手の騎手が増えると馬群がタイトになる。折り合いや騎乗技術が強く求められる。

6.馬場の硬さと速さと風
馬場が硬い(芝コースだとクッション値が高い)と、スピードが落としにくい。一度乗ったスピードが落ちにくく、ペースが上がりやすい...しかし、スタミナを削られにくい馬場でもあるから、簡単には先行馬を止めにくい...という構図なのではないかと思っているが...(要検証)。また、速い馬場や追い風は脚を削られにくく、スタミナ不足を誤魔化しやすくなる。

7.馬券に活かす際の、妙味についての考え方
予想の段階で妙味を考えるのはやめましょう。当然のことですけど、まぁやっぱり難しいというか...妙味のある馬を軸に考えたくなっちゃうんですよね...。だから...ある意味でロマンや期待を捨てた方が良いかと思います。予想される結果(複数通りあって良い)に対して、その目のオッズを見て、「盲点になりそうな目だな」と思ったら買いましょう。それだけで良いです。

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